UEFAヨーロッパカンファレンスリーグとは?出場権やレギュレーションを徹底調査!

21-22シーズンから、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグに次ぐ第3のUEFA主催の大会として、“UEFAカンファレンスリーグ”が新たに始まりました。

 

これまではテレビ中継がなかったものの、2024-25シーズンからチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグに加え、WOWOWでカンファレンスリーグの放送も始まります。

さらに2024-25シーズンから、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグとともに、カンファレンスリーグもフォーマットが変更されます。

 

改めて、今回はカンファレンスリーグ創設の意義や歴史を振り返るとともに、2024-25シーズンからのレギュレーションをまとめてみたいと思います。

 

ということで今回は、UEFAカンファレンスリーグについて

  • UEFAカンファレンスリーグとは?
  • 出場権
  • レギュレーション
  • まとめ

という順にお伝えしていきます。

UEFAカンファレンスリーグとは?

UEFA主催のチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグに次ぐ、第3の大会です。

各国リーグの中堅クラブ、カップ戦優勝クラブ、チャンピオンズリーグ・ヨーロッパリーグ予選敗退クラブなどが参戦して行われます。

 

 

創設背景

このカンファレンスリーグの創設の目的は、5大リーグとの格差是正を図ることです。

近年、チャンピオンズリーグ、またヨーロッパリーグで上位に進出するクラブは、プレミアリーグラ・リーガブンデスリーガセリエAリーグアンの5大リーグのクラブに集中し、カップ戦の賞金や放映権料などの収益も5大リーグに集中しています。

 

過去5シーズンのチャンピオンズリーグ成績

時期 優勝 準優勝 ベスト4 5大リーグ以外の
最上位成績
23-24 レアル・マドリード ドルトムント パリSG、バイエルン・ミュンヘン ベスト16(ポルト、コペンハーゲン)
22-23 マンチェスター・シティ インテル レアル・マドリード、ミラン ベスト8(ベンフィカ)
21-22 レアル・マドリード リバプール ビジャレアル、マンチェスター・シティ ベスト8(ベンフィカ)
20-21 チェルシー マンチェスター・シティ パリSG、レアル・マドリード ベスト8(ポルト)
19-20 バイエルン・ミュンヘン パリSG ライプツィヒ、リヨン グループステージ敗退

 

 

過去5シーズンのヨーロッパリーグ成績

時期 優勝 準優勝 ベスト4 5大リーグ以外の
最上位成績
23-24 アタランタ レバークーゼン マルセイユ、ローマ ベスト8(ベンフィカ)
22-23 セビージャ ローマ ユベントス、レバークーゼン ベスト8(フェイエノールト他)
21-22 フランクフルト レンジャーズ ウェストハム、ライプツィヒ 準優勝(レンジャーズ)
20-21 ビジャレアル マンチェスター・ユナイテッド アーセナル、ローマ ベスト8(ディナモ・ザグレブ他)
19-20 セビージャ インテル マンチェスター・ユナイテッド  シャフタール ベスト4(シャフタール)

 

そして、5大リーグ以外のクラブは、高額の移籍金を得るために5大リーグに自チームの主力選手を移籍させる流れがあり、経済的にも実力的にも、5大リーグとそれ以外のリーグとの格差はより拡大しています。

 

その格差を少しでも無くしていくために、5大リーグ以外のチームがより多く参加できるよう、このUEFAカンファレンスリーグが創設されました。

 

 

カンファレンスリーグの歴史

2021-22シーズンからスタートしたカンファレンスリーグも、2023-24シーズンで3回目を終えました。過去3シーズンの成績は以下の通りです。

時期 優勝 準優勝 ベスト4 5大リーグ以外の
最上位成績
23-24 オリンピアコス フィオレンティーナ アストン・ヴィラ、クラブ・ブルージュ 優勝
22-23 ウェストハム フィオレンティーナ AZ、バーゼル ベスト4
21-22 ローマ フェイエノールト レスター、マルセイユ 準優勝

 

チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグともに、5大リーグ以外のクラブが上位進出しやすい傾向ですが、開始2シーズンはやはり5大リーグ勢の地力の差の大きさが出ていましたね。

 

カンファレンスリーグの意義や目的を体現したといえるのは、23-24シーズンのカンファレンスリーグを制したオリンピアコスではないでしょうか。

準決勝では、23-24シーズンのプレミアリーグで4位に入ったアストン・ヴィラを破り、決勝では1大会前のファイナリストであるフィオレンティーナとの激闘を制し、ギリシャ勢初の欧州カップ戦制覇という偉業を成し遂げました。

カンファレンスリーグは、5大リーグ以外の各国リーグにおいて、歴史に残る偉業を成し遂げやすい大会になっていますね。

 

24-25シーズンも、オリンピアコスのように5大リーグ勢を破り、歴史に残る偉業を成し遂げるクラブが出てくるのか、注目ですね。

 

 

 

出場権は?

UEFAカンファレンスリーグの特徴は、UEFAランキング下位のリーグにより多くの出場枠が与えられることです。

 

23-24シーズンまでの出場枠は以下の通りでした。

  • UEFAランキング1~5位:1
  • UEFAランキング6~16位:2(※ロシアはウクライナ侵攻による出場停止処分中)
  • UEFAランキング16~50位:3(※リヒテンシュタインは1)
  • UEFAランキング51~55位:2

さらに、そこにチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグの予選敗退組が入り、予選・プレーオフを行い、出場32チームでグループステージを行っていました。

 

しかし、24-25シーズンからは以下のように変更されます。

  • UEFAランキング1~12位:1
  • UEFAランキング13~33位:2(※ロシアはウクライナ侵攻による出場停止処分中)
  • UEFAランキング34~50位:3(※リヒテンシュタインは1)
  • UEFAランキング51~55位:2

 

チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグでの予選敗退クラブが出場権を争うチャンピオンズ・パス(10クラブ)と、カンファレンスリーグ予選から登場するクラブで争うメイン・パス(38クラブ)でプレーオフを行い、カンファレンスリーグに出場する24クラブを決めます。

 

さらに、そこにヨーロッパリーグ・プレーオフで敗れた12クラブが入り、計36クラブでリーグフェーズが開催されます。

リーグフェーズを構成する36クラブのうち、1~8位のクラブはラウンド16に進出し、9~24位の16クラブで残り8枠を争うプレーオフを行い、ノックアウト・ステージで優勝を争っていく流れになります。

 

これまであったヨーロッパリーグ本選での敗退クラブのカンファレンスリーグ参戦はありません。

 

チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグとともに、カンファレンスリーグもリーグフェーズでの開催となりますが、カンファレンスリーグのリーグフェーズは6試合と、比較的少なくなっています。

ちなみに5大リーグですが、国内カップ戦の成績にもよりますが、プレミアリーグラ・リーガセリエAブンデスリーガは6位~8位のクラブに1枠、リーグ・アンは6位もしくは7位のクラブに1枠、出場権が与えられます。

 

 

 

レギュレーションは?

大会日程

カンファレンスリーグは以下の日程で進められます。

  • 予選1回戦:7月初旬
  • 予選2回戦:7月下旬
  • 予選3回戦:8月上旬
  • 予選プレーオフ:8月中旬~下旬
  • リーグフェーズ:9月~12月
  • ノックアウト・ステージ・プレーオフ:2月中旬~下旬
  • ノックアウト・ステージ・ベスト16:3月中旬
  • 準々決勝:4月上旬~中旬
  • 準決勝:4月下旬~5月上旬
  • 決勝:5月下旬

ほぼ、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグと同じ流れで進んでいきます。

 

ちなみに、24-25シーズンの日程(リーグフェーズ以降)は以下の通りです。※日本時間表記

  • リーグフェーズ第1節:2024年10月4日(金)
  • リーグフェーズ第2節:2024年10月25日(金)
  • リーグフェーズ第3節:2024年11月8日(金)
  • リーグフェーズ第4節:2024年11月29日(金)
  • リーグフェーズ第5節:2024年12月13日(金)
  • リーグフェーズ第6節:2024年12月20日(金)
  • ノックアウト・ステージ・プレーオフ:2025年2月14日(金)、21日(金)
  • ノックアウト・ステージ・ベスト16:2025年3月7日(金)、14日(金)
  • 準々決勝:2025年4月11日(金)、18日(金)
  • 準決勝:2025年5月2日(金)、9日(金)
  • 決勝:2025年5月30日(金)

24-25シーズンの決勝は、日本時間5月30日、ポーランド・ヴロツワフのヴロツワフ市立競技場で行われます。

 

 

優勝クラブに与えられる資格・賞金

カンファレンスリーグの優勝クラブには、来シーズンのヨーロッパリーグの出場権が与えられます。

ただ、UEFAランキング上位のリーグのクラブが優勝した場合は、リーグ順位に応じて色々調整がされる可能性もあります。

 

さらに、カンファレンスリーグで与えられる賞金は以下の通りです。

  • グループステージ進出:294万ユーロ
  • グループステージ勝利:50万ユーロ
  • グループステージ引き分け:16万6000ユーロ
  • ノックアウト・ステージ進出:60万ユーロ
  • ベスト8進出:100万ユーロ
  • ベスト4進出:200万ユーロ
  • 準優勝:300万ユーロ
  • 優勝:500万ユーロ

 

ちなみに、チャンピオンズリーグでは…

  • グループステージ進出:1564万ユーロ
  • グループステージ勝利:280万ユーロ
  • グループステージ引き分け:93万ユーロ
  • ノックアウト・ステージ進出:960万ユーロ
  • ベスト8進出:1060万ユーロ
  • ベスト4進出:1250万ユーロ
  • 準優勝:1550万ユーロ
  • 優勝:2000万ユーロ

 

ヨーロッパリーグでは…

  • グループステージ進出:363万ユーロ
  • グループステージ勝利:63万ユーロ
  • グループステージ引き分け:21万ユーロ
  • グループステージ1位:110万ユーロ
  • グループステージ2位:55万ユーロ
  • ノックアウト・ステージ・プレーオフ進出:50万ユーロ
  • ノックアウト・ステージ進出:120万ユーロ
  • ベスト8進出:180万ユーロ
  • ベスト4進出:280万ユーロ
  • 準優勝:460万ユーロ
  • 優勝:860万ユーロ

やはり、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグと比べると少ないですね。

 

創設初年度の21-22シーズンはプレミアリーグからトッテナムが出場しましたが、グループステージ敗退に終わりました。

賞金という面ではカンファレンスリーグは消化試合の位置づけと当初は見られていましたが、翌22-23シーズンはウェストハムが優勝、23-24シーズンもアストン・ヴィラがベスト4という成績を収めています。

カンファレンスリーグも決して消化試合という位置づけではなくなってきているようですね。

 

 

 

まとめ

いかがでしたか。

 

今回は、『UEFAヨーロッパカンファレンスリーグとは?出場権やレギュレーションを徹底調査!』と題し、これまでの歴史を振り返るとともに、新たなレギュレーションもまとめてみました。

 

5大リーグ以外のクラブにとっては、ヨーロッパ中に、クラブそしてプレイヤーの名を売り込む絶好の機会となる、UEFAカンファレンスリーグ

23-24シーズンのカンファレンスリーグを制したギリシャのオリンピアコスをはじめ、5大リーグ以外のクラブの中には“カンファレンスリーグ優勝”を目標に掲げるクラブも出てくるでしょう。

 

とはいえ、やはり優勝争いには5大リーグのクラブが残っており、地力の差が大きいのは否めませんね。

2024-25シーズンで4回目を迎える“UEFAカンファレンスリーグ”が、ファンを熱狂させるトーナメントになるのか、これから注目ですね!

いつもありがとうございます!

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