サッカーのレンタル移籍と完全移籍の違いは?買取オプションや契約解除金も調査!

サッカーファンの皆さん、こんにちは。

 

サッカーファンにとって、欧州リーグの移籍市場の動向は気になりますよね

近年の移籍市場のトレンドとしては、2023年の夏の欧州の移籍市場で、サウジアラビアリーグやメジャーリーグ・サッカーのクラブからの手が迫り、欧州クラブから多くのビッグネームが移籍しましたが、欧州内でも各クラブまたリーグのレコードを上回る金額の移籍が多く出ました。

日本人選手でも、ステップアップの移籍を果たした選手や、Jリーグから新たに欧州に挑戦する選手もいましたね。

 

このサッカー市場での移籍形態は、野球などとは異なり様々で、移籍を果たしたとはいえ、選手自身で評価を高めなければ、次のシーズンでのプレーは保証されないというものもあります。

改めて今回の記事では、サッカー市場の移籍形態について取り上げ、メリットやデメリットも取り上げたいと思います。

記事の順番は、

  1. レンタル移籍とは?
  2. 完全移籍とは?
  3. 育成型期限付き移籍とは?
  4. 買取オプションとは?
  5. 契約解除金とは?
  6. まとめ

の順でお伝えしていきます。

レンタル移籍とは?

まず日本では“レンタル移籍”という表現をよく用いますが、欧州では“レンタル移籍”とは言わず、

 “ローン移籍”もしくは“期限付き移籍”と表現することが多いです。

この移籍形態は、現在所属しているクラブとの契約を保持した状態で、期間を定めて他クラブへ移籍することで、移籍金は発生せず、移籍先のクラブは当該選手の所属クラブに対して、貸与料と選手の年俸を支払うことが一般的です。

 

ただ所属元のクラブが期限付き移籍後も当該選手の年俸を支払うケースもあり、22-23シーズンにバルセロナからレッチェに期限付き移籍した元フランス代表DFサミュエル・ウンティティの年俸を、所属元のバルセロナが全額負担しました。

 

この移籍形態のメリットとデメリットですが、

〈メリット〉

【選手側】
出場機会を増やし、アピールすることが出来る。

 

【クラブ側】
少ない金額で、選手を獲得出来る。

 

 

〈デメリット〉

【選手側】
期限が定まっており、次シーズンの出場機会は保証されていない。

 

【クラブ側】
短い期間のため、チームの中心として据えることは考えにくい。

といったところが挙げられます。

 

23-24シーズンの夏の移籍市場でも、U-22日本代表GK鈴木彩艶(浦和シントトロイデン)、小川航基(横浜FCNECナイメヘン)をはじめ、欧州クラブにこの移籍形態で加入した日本人選手もいます。

いわば1シーズンは“お試し期間”といった意味合いの移籍で、その1シーズンで結果を残し、主力としての立場を築き上げれば、完全移籍で獲得するという流れになります。

 

“レンタル移籍”、“ローン移籍”、“期限付き移籍”とどの表現も、内容は同じですが

海外では、この期限付き移籍のことを“Loan Deal”と表現しており、

Rental:部屋、土地、建物などの賃貸料 ⇒ 人を対象としては使わない

Loan:貸付金、融資、借金

と英語の違いもあり、“レンタル移籍”という表現はほとんど使いません。

日本では、貸し借りにおいては“Rental”の方が日常的になっており、“レンタル移籍”という表現がより先行した感じなのかもしれませんね。

 

 

 

完全移籍とは?

次に、“完全移籍”について取り上げます。

“完全移籍”とは、

選手の保有権が移籍先のクラブに移行される形での移籍形態のこと

です。

 

獲得したい選手の所属元クラブとの契約が既に切れていれば、移籍金を支払わず、“0円移籍(フリートランスファー)”となりますが、

獲得したい選手の所属元クラブとの契約が残っている場合は、その契約を解除するということになるので、所属元クラブに対して、違約金(契約解除金)を支払わなければいけません。

サッカー市場での一般的な移籍形態が、この“完全移籍”になります。

 

この移籍形態のメリットとデメリットですが、

〈メリット〉

【選手側】
一定期間の契約を結ぶため、1シーズンのみで解雇されることはない。安定した年俸を得られる。

 

【クラブ側】
長期の契約を結ぶため、チームの主軸として据えやすい。長期計画の目玉となる。

 

 

〈デメリット〉

【選手側】
長期の契約に縛られるため、出場機会を失った場合は飼い殺しになる可能性もある。

 

【クラブ側】
出場機会を失った選手に対しても年俸を支払わなければいけない。選手登録上の問題が発生する。

といったところが挙げられます。

 

 

 

育成型期限付き移籍とは?

次に、“育成型期限付き移籍”について取り上げます。

“育成型期限付き移籍”とは、

18~23歳の選手に対して、所属クラブより下位カテゴリーに所属するクラブに期限付き移籍すること

です。

 

Jリーグでは、若手選手の出場機会を増やし、経験を積ませるために、2013シーズンから導入され、現在に至っています。

所属クラブより下位カテゴリーに所属するクラブへの移籍となるため、J1同士の育成型期限付き移籍は出来ず、J1のクラブならばJ2以降のカテゴリー、J2ならばJ3以降のカテゴリーのクラブに限定されます。

 

この“育成型期限付き移籍”の特徴ですが、

  • 移籍期間外でも、移籍することが出来る
  • 保有元のクラブで負傷者が続出した場合など、不測の事態の場合は期間内でも呼び戻すことが出来る

といったように、保有元クラブにとってはメリットが多く、特にこれといったデメリットはありません

選手にとっても出場機会を得ることにもなり、この“育成型期限付き移籍”に関しては、選手側・クラブ側双方にデメリットは特別ないといえるでしょう。

欧州クラブにおいては、“育成型期限付き移籍”という表現は使っていないものの、世界各国から獲得した若手有望株を移籍期間内に期限付き移籍させることで、その意味合いを持たせているのかもしれません。

 

 

 

買取オプションとは?

次に、期限付き移籍に付随する“買取オプション”について取り上げます。

“買取オプション”とは、

期限付き移籍期間終了後に、ローン先のクラブが当該選手を完全移籍で獲得することが出来る権利のこと

です。

 

この“買取オプション”ですが、

  • 移籍期間終了後に、自動的に発生するものとして組み込まれている
  • 出場時間や得点数など、一定の成績を超えたら発生するもの

など様々なタイプがあります。

 

そして、この“買取オプション”を行使するかどうかの判断は、ローン先のクラブに委ねられているので、行使せずに保有元のクラブに復帰するパターンや、行使して完全移行に移行し、他クラブへ高額な移籍金で売却するパターンもあります。

実際、2021-22シーズンに保有元のマンチェスター・シティからシャルケに買取オプション付きの期限付き移籍で加入した日本代表DF板倉滉(現ボルシアMG)は、2021-22シーズン、ブンデスリーガ2部で31試合に出場して、チームの1部昇格に大きく貢献しましたが、ローン先のシャルケは財政的な理由で買取オプションを行使することを断念し、保有元のマンチェスター・シティに復帰してしまいました。

 

この移籍形態のメリットとデメリットですが、

〈メリット〉

【選手側】
ローン先で活躍すれば、完全移籍への道も開ける。

 

【クラブ側】
ローン移籍扱いとなり、移籍金支払いを次シーズンの決算に計上し、FFPには引っかからない。

 

 

〈デメリット〉

【選手側】
行使されなければ、保有元のクラブに戻ることになり、出場機会を減らす可能性もある。

 

【クラブ側】
買取オプションの額を安く設定してしまえば、高い移籍金を得るチャンスを失ってしまう可能性もある。

といったところが挙げられます。

 

 

 

契約解除金とは?

最後に“契約解除金”について取り上げます。

“契約解除金”とは、

獲得したい選手と所属クラブとの契約が残っている場合に、獲得するために所属クラブに対して支払われる金額

のことです。

 

契約期間を満了せず移籍する場合、契約違反となるため、“違約金”として、この“契約解除金”が必要になってきます。

“移籍金”とも呼ばれる場合もありますが、移籍に必要な資金として意味合いはほぼ同じです。

 

この“契約解除金”は、選手の市場価値や年齢、実績、残り契約期間などをふまえ、所属クラブが設定するもので、非売品の意味合いで、天文学的な額が設定されることもあります。

現在では、バルセロナに所属する20歳のスペイン代表MFペドリに対して、2021年10月に結んだ新契約の中で10億ユーロ(約1575億円)の契約解除金が設定されているようです。

 

とはいえ、大抵4~5年の長期契約を結び、契約解除金を高すぎる額に設定すると、状況が変わり、移籍を希望する場合に選手を拘束するものとなってしまうため、一時的に契約解除金を低く設定する期間も設ける契約も増えています。

 

例えば、マンチェスター・シティに所属するノルウェー代表FWアーリング・ハーランドの契約には、2024年夏から発動する1億7550万ポンド(約282億円)の契約解除条項が含まれており、2027年6月末までの契約満了に近づくにつれ、その額は徐々に減額されていくとのことです。

また、この契約解除条項はプレミアリーグ以外の国外クラブに適用されるもののようです。

現在のハーランドの市場価値は1億8000万ユーロ(約283億6000万円)程度となっており、今のハーランドの実績をふまえるとやや良心的な額なのかもしれませんね。

 

また、パリ・サンジェルマン所属のフランス代表FWキリアン・エムバぺは、パリ・サンジェルマンと2024年6月末までの2年に加え、選手選択の1年延長オプションが付いた3年契約を結んでいましたが、エムバぺが契約延長オプションを行使しない意向を表明したため、パリ・サンジェルマンとの新契約を締結するか、この夏の移籍期間で移籍するかのどちらかを迫られ、プレシーズンマッチのメンバーからも外されるという冷遇を受けました。

結局、クラブとの新契約を結ぶ流れになり、現在はチームにも復帰し活躍していますが、新契約の中に契約解除条項が含まれるかどうかに注目が集まっています。

2022年6月末の契約満了の際にも、契約満了後にフリーでレアル・マドリードに移籍するのではないかと噂されましたが、今回も契約解除条項が含まれるか、そしてその設定額はどれほどのものとなるのかで、交渉の行方に変化が出てくることでしょう。

 

2023年夏の移籍市場では、ベンゼマ退団後の後釜となるストライカーを獲得出来なかったレアル・マドリードですが、ハーランドまたエムバぺをターゲットとしているレアル・マドリードの今後の移籍市場での動向では、この“契約解除条項”が大きく関わってくることでしょう。

完全移籍が成立するためには、移籍先クラブ、選手個人、そして所属クラブの3者の合意がなくてはならず、契約解除金はクラブ間で支払われるものなので、個人間で合意しても、クラブ間で合意に達さず、破談となるパターンは、契約解除金によるところが大きいでしょう。

クラブ側としては、なるべく高い金額で売りに出したいところですよね。

選手側の移籍の自由を阻害するという悪影響もありつつも、“契約解除金=選手の価値を表す指標の一つ”として、毎回の移籍市場ではその額に注目が集まっています。

 

 

 

まとめ

いかがでしたか。

 

今回は、“サッカーのレンタル移籍と完全移籍の違いは?買取オプションや契約解除金も調査!”と題し、完全移籍やレンタル移籍といった移籍形態や、買取オプション、契約解除金といった移籍にまつわる言葉も取り上げました。

 

少しビジネス的な要素が強かったですが、やはり選手の移籍により、観客動員数や放映権料など、クラブの収支に大きく影響を与えるものになるので、切っても切り離せないものですね。

ただ選手を拘束するものにならないことを願いたいところです。

 

近年移籍金の高騰が進む欧州サッカー市場ですが、日本人選手も久保建英(レアル・ソシエダ)や三笘薫(ブライトン)をはじめ、ビッグクラブのターゲットになっている選手も多く、過去の記録を更新する移籍金で移籍する可能性もあります。

今後の移籍市場での動きも注目ですね。

 

また、かつては各国リーグに一人いるかいないかの日本人選手でしたが、近年は早い段階から欧州クラブに移籍する選手も多く、日本人選手対決も普通のことになってきました。

今後も今回取り上げた移籍に関する言葉を多く耳にすることも増えてくるでしょう。

23-24シーズン前半戦を経て、冬の移籍市場で各クラブがどんな動きをしてくるのか、今から楽しみですね。

いつもありがとうございます!

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