サッカーファンの皆さん、こんにちは。
2024年、サッカー界に新たなルールが導入されそうです。
それは“ブルーカード”!
サッカー界へのブルーカード導入に対して異常な程に反発が高まり、導入には多くの疑問符がついた模様。その結果、導入時期に関する発表計画は延期された、との事。
pic.twitter.com/943Jf0D3Johttps://www.telegraph.co.uk/football/2024/02/09/blue-cards-decision-delayed-backlash-spooks-ifab-fifa/— たつまきせんぷうきゃく (@SzrH7KMCOMGqUWn) February 9, 2024
このブルーカードが提示されれば、ラグビーのように、危険なプレーに対して一時的な退場処分(シンビン)となるようです。
またブルーカードが2枚、またブルーカード1枚とイエローカード1枚でレッドカードと同じ効力を持つとのことです。
3月から試験的に導入される予定であり、審判の判断基準にも注目が集まりますね。
ということで今回は、
- ブルーカード導入の理由や流れ
- イエローカードとレッドカードの基準や歴史
- グリーンカードとは?
- まとめ
の順でお伝えいたします。
ブルーカード導入の理由や流れ
このブルーカード導入については、これまで国際サッカー評議会(IFAB)によって検討されてきました。
国際サッカー評議会(IFAB)とは、サッカーのルールを決める最高機関であり、FIFA(国際サッカー連盟)とイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドの各サッカー協会から構成されています。
国際サッカー評議会(IFAB)の年次総会は毎年3月に行われており、今年の総会でブルーカード導入が承認される可能性があるようです。
ブルーカードを提示された選手は、自チームのテクニカルエリアもしくはタッチラインの外に行き、10分間の退場処分となります。
またGKにブルーカードが提示された場合は、フィールドプレーヤーが代わりを務めるか、交代枠が残っている場合は控えGKを投入することが出来ますが、10分間の退場処分が終わると交代するため、交代枠を2つ使わないといけなくなります。
このブルーカード導入の目的は、選手の行動やファウルを抑制することです。
特に、審判への執拗な抗議や戦術的なファウルに対して、イエローだけで十分なのか、レッドでは厳しすぎるのではないかとの声もありました。
そうした行為に対して、このブルーカードを導入することで抑制を図りつつ、試合を不利にさせないようにすることを狙っているようです。
イギリス『The Athletic』によると、2019-20シーズンのアマチュアカテゴリーから、シンビン(一時退場)が試験的に導入されており、各リーグで反則が38%減少し、選手の72%、監督の77%、審判の84%が継続を希望したと報じています。
3月に予定されている国際サッカー評議会(IFAB)の年次総会でブルーカード導入が承認されれば、来シーズンから男女ともにFAカップで導入される可能性もあるようです。
ブルーカード導入に対する反応
とはいえ、ブルーカード導入に関しては、賛否両論の声が上がっています。
賛成派
マーク・ブリンガム(IFAB理事)
「戦術的ファウルがイエローカード覚悟で意図的に行われ、試合を台無しにすると考えている。シンビンというルールがあると思えば、そうした選手たちもファウルをしなくなるのではないだろうか。」
ピエルルイジ・コッリーナ(FIFA審判長)
「(言うことを聞かない選手たちは)サッカーを殺す癌になり得る。」
ジェイミー・キャラガー(サッカー解説者、元イングランド代表DF)
「以前はシンビンに絶対反対だったが、レッドカードが出る試合が多すぎる。私に言わせれば、その方がサッカーをダメにする。」
反対派
ユルゲン・クロップ(リバプール監督)
「新しいカードの導入は失敗する機会を増やすだけ。…素晴らしいアイデアとは思えないが、彼らが最後に素晴らしいアイデアを出したのがいつだったのか、あるいはそれを持っていたすらも思い出せない。」
マウリシオ・ポチェッティーノ(チェルシー監督)
「審判にとっても、選手にとっても、ファンにとっても、より複雑で、より分裂を生むことになると思う。」
アンジェ・ポステコグルー(トッテナム監督)
「他のあらゆるスポーツも断捨離を試みている。だが、我々がやろうとしているのは変な理由で逆のことをやろうとしているだけ。」
アレクサンドル・チェフェリン(UEFA会長)
「シンビンの導入、それはもうサッカーではない。UEFAの競技大会で使うことはないだろう。」
メスト・エジル(元ドイツ代表MF、レアル・マドリード、アーセナルなどでプレー)
「それで、アトレティコ・マドリードは6人だけでプレーするのか?」
中立派
ミケル・アルテタ(アーセナル監督)
「このレベルで導入される前に、とても、とてもよくテストされることを願っている。」
イエローカードとレッドカードの基準や歴史
では、ここでイエローカードとレッドカードの歴史について、振り返ってみましょう。
イエローカードとレッドカードがサッカーの国際大会で初めて導入されたのは、1968年のメキシコシティ・オリンピックからです。
それまでは口頭で、警告や退場、PKやFKなどを伝えていました。
導入のキッカケとなったのは、1966年ワールドカップ・イングランド大会です。
イングランドとアルゼンチンの試合で、スペイン語を母語とするアルゼンチン代表の選手が、ドイツ人の主審とコミュニケーションを図ろうとしましたが、上手く意思疎通が出来ず、「言動による審判への抗議」で退場となってしまいました。
この現状を受けて、同大会でレフェリーを担当していたイングランド人のケネス・アストンは、車を運転しながら、何気ない信号機の風景を見て、「これだ!」と閃いたようです。
共通の言語が無くても、色を提示して意思表示すれば、選手だけでなく、観客にもはっきり伝えることが出来る。
アストンのこの考えはすぐに実用化され、現在ではサッカーのみならず、他のスポーツでも試合を捌く上で欠かせないものとなっています。
イエローカードが提示される基準は、FIFAルールブックに以下のように規定されています。
- スポーツマンシップに乗っ取っていない行動
- 言動による審判への抗議
- サッカー競技規則の永続的な違反
- プレー再開の妨げとなる行為
- コーナーキック、フリーキック、スローインの際に必要な距離を取らない
- レフェリーの許可なくピッチに入る、もしくは再入場する
- レフェリーの許可なく、故意にピッチを離れる
さらにレッドカードが提示される基準は、以下の通りです。
- 決定的な場面における意図的に手を使っての得点機会阻止
- フリーキックやペナルティーキックに値する反則での決定的な得点機会阻止
- 著しく不正なプレーを犯す(スパイク裏を見せるなど危険なタックル、肘をいれるなど)
- 人をかむ、あるいは人につばを吐く
- 乱暴な行為を犯す
- 攻撃的や侮辱的・下品な発言や身振りをする
- 同じ試合で警告を2回受ける
- ビデオオペレーションルーム(VOR)に入る
グリーンカードとは?
国際試合や、欧州主要リーグではあまり見たことが無いかもしれませんが、グリーンカードについて取り上げたいと思います。
このグリーンカードとは、試合中にフェアプレーや良いマナーを示した選手に対して、主審が提示するものです。
提示されたからといって、特に有利になることはないですが、スポーツマンシップをたたえることになり、良いものですね。
このグリーンカードは、日本サッカー協会がU-12以下の大会でフェアプレーを広めるために、2004年に導入されました。
つまり、日本発祥ということなんですね!
国際試合では2018年6月、ConIFAワールドフットボール・カップのパダーニャ(北イタリア)代表とツバル代表との一戦で初めて、グリーンカードが提示されました。
とはいえ、この時は本来の意味とは異なり、異議やダイビングに対して提示されるもので、提示された選手はピッチを去らなければいけないが、交代枠が残っている場合は交代が認められるというものでした。
このグリーンカードが出される基準を、日本サッカー協会は以下のように規定しています。
- 怪我をした選手への思いやり
- 意図していないファウルボールの際の謝罪や握手
- スローインやコーナーキック、ゴールキックなどでボールがラインを出た際の自己申告
- 問題行為を起こしそうな選手の制止
- 警告も退場も受けず、ポジティブな態度を示す。
国際試合や欧州主要リーグの試合でも、こういった場面はたびたび見られ、称賛されています。
カードとなるとなかなか導入は難しいかもしれませんが、フェアプレーの精神を広めるものとして、国際試合や主要リーグでも使ってほしいですね。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、ブルーカード導入の理由と流れ、イエローカードとレッドカードの基準や歴史、さらにグリーンカードについて、まとめてみました。
ブルーカード導入に関しては、リバプールのクロップ監督や、トッテナムのポステコグルー監督などが苦言を呈していますが、まずは試験的に導入して、どうなるかに注目ですね。
VARの導入もあり、アディショナルタイムも多くなる試合も増え、このブルーカード導入により、試合が円滑に進むか、良い方向に変化することを期待したいですね。
皆さんはどう思われますか?
ファンの声がきちんと届き、全てのサッカーファンが楽しめる試合が増えることを願いたいですね。
いつもありがとうございます!
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