高校サッカーファンの皆さん、こんにちは。
夏のインターハイも終わり、最後の大舞台となる冬の選手権に向けて、全国各地で予選が行われています。
今回は東海地方を代表する激戦区愛知県予選について取り上げます。
東海地方最多の予選参加校数を誇る愛知県ですが、東海地方では唯一選手権での優勝経験がなく、隣県のサッカー大国静岡県などと比べると、サッカー強豪県のイメージはやや薄いかもしれません。
しかし今年度のインターハイに出場した東邦が、全国屈指のタレント集団神村学園(鹿児島県)を撃破したように、全国レベルとの強豪と十分渡り合える力を持っています。
また愛知県からは第95回大会(2016年度)から2年連続で出場した高校は無く、どこが出場するか本当に分からないハイレベルな激戦区となっています。
東海地方で唯一選手権での優勝経験がない愛知県ですが、今年度は県勢初の選手権優勝も期待できるでしょう。
記事の順番は
- 全国高校サッカー選手権2023愛知県大会の日程
- 全国高校サッカー選手権2023愛知県大会の組み合わせ
- 全国高校サッカー選手権2023愛知県大会の優勝候補
- 全国高校サッカー選手権2023愛知県大会の注目選手
- まとめ
という順番でお伝えしていきます。
全国高校サッカー選手権2023愛知県大会の日程
全国高校サッカー選手権2023愛知県大会ですが、8月中旬から9月上旬にかけて地区予選が行われました。
その地区予選で勝ち上がった高校と、プリンスリーグ、県1部、2部、3部リーグ勢のシード校を加えた全57チームがトーナメントで出場権を争う愛知県大会が、2023年10月7日(土)に開幕します。
大会日程は以下の通りです。
1回戦
10/7(土)
2回戦
10/9(月・祝)
3回戦
10/21(土)
準々決勝
10/28(土)
準決勝
11/4(土)
決勝
11/11(土)
全国高校サッカー選手権2023愛知県大会の組み合わせ
1回戦
月 日 | マッチNo. | 対 戦 カ ー ド |
10/7 | M1 | 千種 1 × 2 松蔭 |
10/7 | M2 | 大成 3 × 0 西尾 |
10/7 | M3 | 半田工科 1 × 7 中部大第一 |
10/7 | M4 | 中部大春日丘 5 × 1 清林館 |
10/7 | M5 | 菊華 2 × 1 旭丘 |
10/7 | M6 | 一宮西 2 × 3 岡崎西 |
10/7 | M7 | 安城南 1 × 2 岡崎 |
10/7 | M8 | 一宮興道 0(2PK4)0 中村 |
10/7 | M9 | 豊田南 0 × 4 岡崎城西 |
10/7 | M10 | 中京大中京 6 × 0 豊橋東 |
10/7 | M11 | 享栄 4 × 1 桜丘 |
10/7 | M12 | 春日井西 0 × 1 愛知総合工科 |
10/7 | M13 | 国府 1 × 0 碧南工科 |
10/7 | M14 | 至学館 0 × 1 大府東 |
10/7 | M15 | 愛知 2 × 1 同朋 |
10/7 | M16 | 愛工大名電 5 × 0 一宮 |
10/7 | M17 | 春日井南 0 × 6 名東 |
10/7 | M18 | 南陽 1 × 2 半田 |
10/7 | M19 | 春日井工科 0 × 6 熱田 |
10/7 | M20 | 東浦 0 × 8 愛産大三河 |
10/7 | M21 | 小坂井 0 × 1 長久手 |
10/7 | M22 | 栄徳 0 × 8 名古屋 |
10/7 | M23 | 三好 1(3PK1)1 菊里 |
10/7 | M24 | 豊田北 0 × 5 大同大大同 |
10/7 | M25 | 星城 2 × 0 津島 |
2回戦
月 日 | マッチNo. | 対 戦 カ ー ド |
10/15 | M26 | 刈谷 4 × 0 松蔭 |
10/9 | M27 | 大成 1 × 5 中部大第一 |
10/9 | M28 | 中部大春日丘 5 × 3 菊華 |
10/9 | M29 | 岡崎西 0 × 7 豊川 |
10/9 | M30 | 日本福祉大附属 5 × 0 岡崎 |
10/9 | M31 | 中村 1 × 6 岡崎城西 |
10/9 | M32 | 中京大中京 2 × 0 享栄 |
10/9 | M33 | 愛知総合工科 0 × 5 東海学園 |
10/9 | M34 | 名経大高蔵 5 × 0 国府 |
10/9 | M35 | 大府東 1 × 2 愛知 |
10/9 | M36 | 愛工大名電 4 × 0 名東 |
10/9 | M37 | 半田 0 × 4 熱田 |
10/9 | M38 | 刈谷北 0 × 4 愛産大三河 |
10/9 | M39 | 長久手 0 × 1 名古屋 |
10/9 | M40 | 三好 0 × 4 大同大大同 |
10/9 | M41 | 星城 1 × 7 東邦 |
3回戦
月 日 | マッチNo. | 対 戦 カ ー ド |
10/21 | M42 | 刈谷 3 × 2 中部大第一 |
10/21 | M43 | 中部大春日丘 2 × 3 豊川 |
10/21 | M44 | 日本福祉大附属 0 × 7 岡崎城西 |
10/21 | M45 | 中京大中京 2 × 1 東海学園 |
10/21 | M46 | 名経大高蔵 4 × 1 愛知 |
10/21 | M47 | 愛工大名電 1 × 熱田 |
10/21 | M48 | 愛産大三河 0 × 5 名古屋 |
10/21 | M49 | 大同大大同 2 × 1 東邦 |
準々決勝
月 日 | マッチNo. | 対 戦 カ ー ド |
10/28 | M50 | 刈谷 1 × 0 豊川 |
10/28 | M51 | 岡崎城西 3 × 2 中京大中京 |
10/28 | M52 | 名経大高蔵 1 × 2 愛工大名電 |
10/28 | M53 | 名古屋 5 × 0 大同大大同 |
準決勝
月 日 | マッチNo. | 対 戦 カ ー ド |
11/4 | M54 | 刈谷 2 × 0 岡崎城西 |
11/4 | M55 | 愛工大名電 1 × 2 名古屋 |
決勝
月 日 | マッチNo. | 対 戦 カ ー ド |
11/11 | M56 | 刈谷 0(3PK5)0 名古屋 |
名古屋高校が全国初出場を決めました。
全国高校サッカー選手権2023愛知県大会の優勝候補
2023年度の選手権予選愛知県大会の優勝候補として挙げたい高校は、「東邦」「刈谷」「愛工大名電」の3校です。
【東邦】
まず優勝候補に挙げるのは、前回の選手権出場校、ならびに今年度のインターハイ出場校の東邦です。
前回の選手権でも主軸としてプレーしたCBの朴勢己(3年)、ボランチの森一琉(3年)を中心としつつ、FW山端寧生(2年生)、LSB名古屋佑之介(2年生)、GK池田エンヒ(2年生)など下級生もスタメンとして活躍し、各ポジションに実力者が揃った総合力の高いチームとなっています。
インターハイでも経験豊かな3年生だけでなく、下級生も躍動し、優勝候補の神村学園に1点差を守り抜き勝利を収めました。
ただ昨年度の新人大会はベスト4、そして今年度の愛知県リーグでも中位に位置するなど、愛知県内では絶対的な強さを示せていないのは気がかりですが、インターハイの経験を糧に2年連続の選手権、そして2回戦という選手権での最高成績を塗り替えることが出来るのか、注目です。
【刈谷】
次に優勝候補に挙げるのは、今年度のプリンスリーグ東海に参戦し、愛知県の高体連の中で最高カテゴリーでプレーしている刈谷です。
今年度のプリンスリーグ東海では、隣県静岡県の強豪校やJクラブユースといった強敵とぶつかり、現在(第13節終了時点)10チーム中最下位と苦戦しています。
リーグ開幕当初は実力差を見せつけられ、大量失点で敗れる試合も多かったですが、ここ最近は攻撃的MFの野崎壮馬(3年)や望月陽登(3年)を中心とした勢いのある攻撃陣を中心に、強敵と互角に渡り合う試合も増えてきました。
プリンスリーグでの戦いから力をつけ、第77回大会(1998年度)以来25年ぶりの選手権出場を成し遂げるか、古豪赤タスキ軍団の復活にも注目です。
【愛工大名電】
最後に優勝候補に挙げるのは、第98回大会(2019年度)に初出場を果たし、昨年度の愛知県新人大会を制した愛工大名電です。
昨年度の愛知県新人大会では準決勝で選手権出場の東邦に4点を奪い勝利を収め、そのままの勢いで新人大会を制しました。
チームは、ボールを奪ったら素早く前方に運び一気にゴールに迫り、ボールを奪われても素早く高い位置でプレスを仕掛けるスタイルを展開し、快足FW高木和(3年)をはじめ、ピッチ内で多くの選手が躍動します。
新人大会準決勝では、そのスタイルを前面に出し、選手権出場の東邦は押されてしまいました。
走力とメンタルに絶対の自信を持つ愛工大名電は、最後の大舞台となる選手権に向かって躍動し、自らのカラーを出し切ることが出来るのか、注目です。
全国高校サッカー選手権2023愛知県大会の注目選手
では、ここで2023年度の選手権予選愛知県大会の注目選手を取り上げます。
朴 勢己(DF/東邦/3年)
[MOM4310]東邦DF朴勢己(3年)_攻守、ピッチ外でも圧倒的な存在感。元鳥栖の父と同じステージへhttps://t.co/zThp65AvAl#ゲキサカ #高校サッカー #高校総体 #インターハイ
— ゲキサカ (@gekisaka) June 3, 2023
CBながら背番号10を付け、前回の選手権では2年生ながらゲームキャプテンを務め、今年度もチームキャプテンとしてチームを牽引する東邦の精神的存在です。
前回の選手権でも、初戦の履正社(大阪府)戦で1点を決めました。
身長185㎝の屈強なフィジカルを前面に出したパワフルさと、落ち着いた守備対応といった繊細さを兼ね備えるDFリーダーであり、インターハイでは神村学園の超強力攻撃陣を1点に抑え込みました。
チーム事情によりCBで起用されているものの、背番号10が裏付けるように足元の技術の高さを誇り、正確なフィードやパスでチームの攻撃のスイッチを入れる役割もあります。
「彼なしで東邦のサッカー部は語れない」と、東邦の杉坂友浩監督が語るように、チームから絶大な信頼を寄せられる朴勢己の活躍は、選手権出場に不可欠な要素となるでしょう。
自身最後の大舞台となる選手権に出場し、初戦敗退となった前回の悔しさを晴らすことが出来るのか、注目です。
森 一琉(MF/東邦/3年) ※2021年 U-16日本代表候補
「楽しみでしかない」U-16代表候補歴持つ実力者、東邦MF森一琉は神村学園との初戦を歓迎https://t.co/77tRLHY4FE#ゲキサカ #高校サッカー #高校総体 #インターハイ
— ゲキサカ (@gekisaka) July 27, 2023
朴勢己(3年)とともに前回の選手権を経験し、今年度もチームの中心として活躍する技巧派ボランチです。
サガン鳥栖U-18在籍時の2021年5月にはU-16日本代表候補に選出された経歴も持ちます。
足元の技術の高さを活かしたボールキープで攻撃のリズムを落ち着かせたり、視野の広さとパス精度の高さを活かしチャンスメイクしていきます。
また自身もドリブルで積極的にゴールに迫る場面もあり、高い得点意識を持ってプレーします。
まるでピッチの王様のような存在感のあるプレーをみせ、キャプテン朴勢己と共に、チームの屋台骨ともいえる存在と言えるでしょう。
怪我でプレー出来なかった期間もあった中、逆境を乗り越え、チームを選手権、そしてインターハイへと導いていました。
最後の大舞台となる選手権で、東邦の歴史を塗りかえる活躍を見せることが出来るのか、注目です。
山端 寧生(FW/東邦/2年)
【写真特集】東邦の2年生FW山端寧生が神村学園破る圧巻2発!「気持ちよかった」「こんな大舞台で」(8枚)https://t.co/isLcfLxADg#ゲキサカ #高校サッカー #高校総体 #インターハイ pic.twitter.com/0y6Zrt16cW
— ゲキサカ (@gekisaka) July 30, 2023
成長著しい2年生アタッカーであり、インターハイの神村学園戦でも2得点を上げ、東邦の得点源として実力を付けてきています。
ドリブルスキルの高さとスピードを売りとし、ここ最近はフィジカル面での力を付け、プレーのキレと力強さが増しています。
また左右両足を遜色なく使い、相手との駆け引きの巧さも光っています。
昨年度は愛知県代表として国体に出場し、前回の選手権も経験しました。
そして今年度はインターハイでの2得点をはじめ、東邦のエースとして確固とした立場を築きつつあります。
インターハイでの大きな経験を糧とし、選手権に向けてどんな進化を遂げてくるのか、楽しみですね。2年生エースの活躍にも目が離せません。
野崎 壮馬(MF/刈谷/3年)
インタビューさせていただきました🎤
ありがとうございました🤗#刈谷高校@akadasuki.fc #野崎壮馬#プリンスリーグ東海 #ジュニアサッカーweekly https://t.co/WCLqi9mtWL— にしーご/nisiigo (@nisiigo) April 10, 2023
愛知県勢で今年度唯一プリンスリーグ東海でプレーする刈谷で、背番号10を付ける攻撃的MFです。
ドリブルスキルの高さとパスセンスの高さを武器に、刈谷の攻撃の起点として動くだけでなく、自身も積極的にゴールを狙っていきます。
プリンスリーグ東海(第13節終了時点)では4得点を記録し、CF望月陽登(3年)と共にチームのトップスコアラーとなっています。
インターハイ予選では準々決勝でPK戦の末東邦に敗れてしまいましたが、一進一退のハイレベルな攻防を繰り広げました。
まずは東邦へのリベンジ、そして25年ぶりの選手権出場となるのか、攻撃陣の中心であるドリブラーの活躍に注目です。
高木 和(FW/愛工大名電/3年)
[MOM4210]愛工大名電FW高木和(2年)_抜け出すことは「当たり前」の快足。シュート磨いて愛知準決勝で3発https://t.co/wJNFUUpMIS#ゲキサカ #高校サッカー
— ゲキサカ (@gekisaka) February 6, 2023
愛工大名電のエースストライカーとして活躍するスピードスターです。
50mを6秒を切るほどのスピードを持ち、愛工大名電の宮口典久監督も「飛び抜けている」と高く評価しています。
また攻守の切り替えの速さや推進力の強さを売りとする愛工大名電のサッカーにおいて、高木のスピードと前への気迫は、まさに愛工大名電のサッカーを体現するものとなっています。
昨年度の新人大会準決勝では東邦を相手にハットトリックを記録し、チームのエースストライカーとして厚い信頼を寄せられています。
憧れの選手としてキリアン・エムバぺ(パリ・サンジェルマン)を挙げるスピードスターは、エムバぺのようなスピードとチームを勝利に導くゴールを奪い、愛工大名電を2回目の選手権出場へ導くことが出来るのか、注目です。
まとめ
いかがでしたか?
今回は全国高校サッカー選手権2023愛知県予選の日程と組み合わせに加えて、優勝候補、注目選手をご紹介しました。
優勝候補には前回の選手権出場校、ならびに今年度のインターハイ出場校である東邦、愛知県勢で唯一プリンスリーグ東海に参戦中の刈谷、昨年度2月の新人大会優勝の愛工大名電を挙げました。
この3校以外にも、インターハイ予選準優勝の名経大高蔵、新人大会準優勝の東海学園、名古屋、岡崎城西、日本福祉大附属、中部大春日丘の愛知県1部リーグ勢、ノーシードから全国出場を狙う中京大中京、大同大大同、刈谷北、熱田、中部大第一などが優勝争いに加わってくることでしょう。
インターハイで神村学園に勝利した東邦でも愛知県では頭一つ抜けた存在にはなり切れておらず、各国の実力差はほぼ横一線で、最後まで全国の切符を手にするのはどこか目が離せません。
注目選手は、東邦の朴勢己選手、森一琉選手、山端寧生選手、刈谷の野崎壮馬選手、愛工大名電の高木和選手をご紹介しました。
インターハイと同じく、選手権予選でも出場権をかけた熱い戦いが繰り広げられることでしょう。
実力伯仲の激戦区愛知県から、どの高校が出場権を手にするのか、そして全国の舞台でどこまで躍進するのか、注目ですね。
いつもありがとうございます!
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