ACミラン2023夏の最新移籍情報まとめ!補強ポイントや狙ってると噂の獲得候補・退団選手リストも調査!

ミラニスタの皆さん、こんにちは。

 

長い暗黒期を抜け出し、11年ぶりにスクデットを獲得した昨シーズンから、かつて欧州の舞台で抜群の強さと煌びやかさを誇り、90年代を席巻した“グランデ・ミラン”の復活の狼煙を上げるべく、今シーズンはセリエA連覇、また昨シーズンはグループステージ敗退に終わったチャンピオンズリーグのグループステージ突破を目標に掲げ、積極的な補強に動こうとしたものの、プレミアリーグのクラブをはじめ、他の欧州クラブとの財政力の差は大きく、狙っていたターゲットをことごとく獲り逃してしまいました。

しかし2020年にアメリカの投資ファンド「エリオット・マネジメント」がオーナーになって以降、トッププレーヤーに大金を費やすのではなく、優秀だが名を知られていない有望株を中心に獲得していき、支出を抑える補強戦略を展開し、財政の健全化に成功しただけでなく、ラファエル・レオンテオ・エルナンデスメニャントモリカルルといった選手たちがミラン加入後、大きく成長を遂げ、昨シーズンの11年ぶりのスクデット獲得にも大きく貢献しました。

この夏の移籍市場でも、ティアウヴランクスといった若手有望株を獲得し、この補強路線を継続しました。

 

迎えた今シーズンは、開幕戦でウディネーゼに4-2で快勝し、第7節ナポリ戦まで4勝2分けと負けなしで勝ち進み、第7節ナポリ戦で敗れて以降もリーグ戦4連勝を記録するなど、カタールW杯中断期間に入る前にはリーグ戦2位で折り返しました。

しかしW杯中断期間から再開後のリーグ戦では、第16節サレルニターナ戦は勝利したものの、その後2試合引き分けに終わり、第19節ラツィオ戦では4失点、第20節サッスオーロ戦では5失点と、自慢の堅守が崩壊し、第21節のミラノ・ダービーにも敗れ、リーグ戦3連敗を喫し、順位も一気に6位まで落としてしまいました。

 

それでも第21節のミラノ・ダービーから、これまでの4バックから3バックに変更して以降、守備が安定し、第22節トリノ戦から無失点のリーグ戦3連勝と息を吹き返し、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦のトッテナム戦でも、GKメニャンの好守をはじめ、2戦合計でトッテナム攻撃陣を無失点に抑え、ベスト8進出を果たしました。

その後リーグ戦3試合で1分け2敗と、3バックでも綻びが出始め、再び4バックに戻した第28節ナポリ戦では4-0の大勝を収め、リーグ首位を独走していたナポリに一矢報いる勝ち星を上げました。

 

そしてチャンピオンズリーグ準々決勝でも、1stレグでは1-0で勝利し、2ndレグでは1-1の引き分けに持ち込み、圧倒的な攻撃力を誇るナポリを封じ込め、ベスト4進出を成し遂げました。

そこから終盤戦にかけては、リーグ戦でも引き分けが込み、ユベントスの勝ち点15剥奪処分が保留されたこともあり、一時はリーグ順位もチャンピオンズリーグ出場権獲得圏外の5位まで落ちてしまいました。

 

また、チャンピオンズリーグ準決勝では永遠のライバルのインテルに対して、1stレグは0-2、2ndレグでも0-1で敗れ、2006-07シーズン以来の決勝進出を逃してしまい、来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得も危うい状況でしたが、5/22にユベントスが再び勝ち点10を剥奪されたこともあり、現在セリエA(第37節終了時点)で位につけています。

昨シーズンのスクデットに続き、チャンピオンズリーグもベスト4に進出するなど、着実に“グランデ・ミラン”の復活への道を歩んではいますが、シーズン通して好不調の波が激しく、ピオーリ監督の3バックまた4バックの修正などで持ち直しはしましたが、もう少しこの波が激しくなければ、もっと良い成績を収めていたと悔やまれるシーズンになってしまいました。

 

この夏の移籍市場では、現在トップチームに今シーズンのセリエAで最多の人数を抱え、高齢化や余剰戦力化が進んでいるスカッドの整理がメインテーマとなり、来シーズンは大きく顔ぶれが変わる可能性もあるでしょう。

ということで今回は、セリエA連覇は逃したものの、欧州の舞台での復活の狼煙を上げ、再びタイトル戦線に絡んでいこうとするACミランの2023年夏

  • 最新移籍情報と補強ポイント
  • 狙っていると噂の獲得候補選手
  • 退団が予想される選手
  • まとめ

の順でお伝えしていきます。

他に気になるチームはありますか?

プレミアリーグ(イングランド)

 

ブンデスリーガ(ドイツ)

 

リーガエスパニョーラ(スペイン)

 

セリエA(イタリア)

 

リーグアン(フランス)

最新移籍情報と補強ポイント

最新移籍情報

〈加入〉 

pos. 選手名 年齢 前所属 移籍形態(移籍金)
GK マルコ・スポルティエッロ
31 アタランタ 完全移籍4年(フリートランスファー)
DF マッティア・カルダーラ
29 スペツィア レンタルバック
MF ルーベン・ロフタス=チーク 27 チェルシー 完全移籍(4年契約/移籍金1600万ユーロ(約25億2000万円)
  クリスティアン・プリシッチ
24 チェルシー 完全移籍4年+1年延長オプション(2000万ユーロ(約31億円)+ボーナス200万ユーロ(約3億円))
FW ルカ・ロメロ
18 ラツィオ 完全移籍4年
  ノア・オカフォー
23 ザルツブルク 完全移籍5年(1300万ユーロ~1500万ユーロ(約21億円~約24億円))

 

 

〈退団〉 

pos. 選手名 年齢 移籍先 移籍形態(移籍金)
GK チプリアン・タタルシャヌ 37 未定  
DF セルジーニョ・デスト
22 バルセロナ レンタルバック
MF ブラヒム・ディアス
23 レアル・マドリード レンタルバック
  ティエムエ・バカヨコ
28 チェルシー レンタルバック
  サンドロ・トナリ
23 ニューカッスル 完全移籍5年(500万ポンド(約101億円))
  アステル・ヴランクス
20 ヴォルフスブルク レンタルバック
FW ズラタン・イブラヒモヴィッチ
41 引退  

 

 

補強ポイント

ACミランの2023年夏の移籍市場での補強ポイントとして

  1. 前線の再編成
  2. CMF
  3. SB

が挙げられるでしょう。

 

 

前線の再編成

まずCFですが、36歳のベテラン、ジルーが公式戦(セリエA第37節終了時点)チームトップの16得点を決め、一人気を吐いていますが、新戦力のオリギがリーグ戦1得点にとどまり、レビッチイブラヒモビッチも負傷離脱が多く、公式戦に出場するのもままなりませんでした。

現スカッドの1トップのポジションには4人おり、まずは余剰戦力の整理をメインとしつつ、ジルーを脅かすCFの獲得が求められるでしょう。

そしてサレマーカーズジュニオール・メシアスとやや迫力不足の感じが否めなかったRWGはより攻撃的なタレントの獲得が求められます。

前線は他のポジションと比べ、やや飽和状態になっており、まずは人員整理が優先的に進められるポジションになるでしょう。

 

 

CMF

昨シーズンまでチームの主力として活躍したケシエが抜け、今シーズンは、トナーリベナセルがボランチのコンビを組み、レンタルバックのポベガも出場時間を増やしてきました。

しかし、チャンピオンズリーグ準決勝1stレグのインテル戦で右足を負傷したベナセルは、その後右膝の軟骨を修復するための手術を行い、復帰には約半年かかるとみられ、来シーズンの開幕にも間に合わない可能性が高くなっています。

CMFの控えもそうですが、トップ下のブラヒム・ディアスにはレアル・マドリード復帰の可能性もあり、CMFだけでなくトップ下もこなせる攻撃的なプレーヤーを獲得したいですね。

 

 

SB

DFラインですが、CBは中盤戦で導入された3バックでティアウが台頭し、トモリケアーカルルティアウガッビアと人材は揃っており、3バックでも4バックでも対応できる状態になっています。

その一方、両サイドバックは、RSBはカラブリア、LSBはテオ・エルナンデスが定着し、3バック時はRWBでサレマーカーズが起用されていますが、控えになるとパフォーマンスの低下が顕著になり、バックアッパーの獲得が求められます。

特に、3バック時でもLWBで起用されるテオ・エルナンデスの蓄積疲労を軽減させる上でも、ある程度計算できるバックアッパーは欲しいですね。

 

 

 

狙っていると噂の獲得候補選手

では、挙げられた補強ポイントに沿って、狙っていると噂の獲得候補選手を取り上げます。

 

前線の再編成

サンティアゴ・ヒメネス(フェイエノールト/メキシコ代表)

生年月日:2001年4月18日(22歳)
ポジション:CF

フィジカルと体幹の強さを活かしたポストプレーだけでなく、DFラインの駆け引きからの抜け出しも巧く、ボールに食らい付く熱さや鋭い嗅覚を前面に出し、パワフルな左足からのシュートやヘディングなど多彩なフィニッシュワークを持つ若手ストライカーです。

カタールW杯の代表入りは逃しましたが、メキシコ代表では2021年10月にデビューし、10試合で2得点を記録しています。

 

元メキシコ代表MFクリスティアン・ヒメネスを父親に持ち、アルゼンチンのブエノスアイレスで生まれ、その後母国メキシコのクルス・アスルの下部組織からトップチームデビューを果たし、在籍約3シーズンで公式戦通算105試合に出場、21得点11アシストを記録して主力として活躍しました。

そして今シーズン開幕前に移籍金400万ユーロ(約5億9000万円)の4年契約でフェイエノールトに加入。

欧州1年目となった今シーズンは、1トップのレギュラーを務めエールディビジで32試合に出場し、15得点3アシストを記録、6シーズンぶりのリーグ優勝に大きく貢献しました。

またベスト8まで進出したヨーロッパリーグでは、9試合で5得点を上げ、欧州の舞台でも活躍しました。

この活躍を受け、セビージャブライトンフランクフルトリールなど欧州各国の強豪クラブが獲得に関心を示しています。

ヒメネスはイタリアのパスポートを所持していることから、自国選手として扱えることになり、ミランとしても将来性豊かなストライカーを獲得しておきたいところですが、契約は2026年6月末まで残っており、移籍金は最低でも2000万ユーロ(約29億9000万円)必要だとされています。

多くのクラブ間での争奪戦に発展しそうですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

ジャンルカ・スカマッカ(ウェストハム/イタリア代表)

生年月日:1999年1月1日(24歳)
ポジション:CF

195㎝の長身と身体能力の高さから、“イブラヒモビッチ2世”との評価も上がっている、イタリア代表期待の若手ストライカーです。

昨シーズンは所属するサッスオーロで、リーグ戦36試合で16得点を記録して一気に大ブレイクし、2021年9月にはイタリア代表にも初招集され、多くの期待を集めています。

 

今シーズン開幕前にはミランをはじめ、インテルユベントスパリ・サンジェルマンなどが獲得に動いていましたが、ウェストハムが移籍金3050万ポンド(約50億円)を支払い、5年契約の完全移籍で獲得しました。

しかし、今シーズンは定位置を確保するには至らず、プレミアリーグで16試合の出場に止まり、わずか3得点と振るわず、後半戦は膝の怪我で長期離脱し、期待されていた働きをすることは出来ませんでした。

ウェストハムでは195㎝の長身を生かしたポストプレーだけでなく、足元の技術の高さや身体能力の高さを随所に見せていましたが、何せ決定力不足が尾を引いていました。

 

モイーズ監督もスカマッカのプレー面で不満を感じており、評価を高めるには至らず、この現状を受けセリエA復帰の可能性も囁かれています。

ミランをはじめ、インテルユベントスなどセリエAのトップクラブが軒並みスカマッカ獲得に関心を示していますが、ミランとしてはシーズン開幕前にウェストハムが支払った移籍金に近い額を支払うことは難しく、選手のトレードや買取オプション付きのレンタル移籍で獲得を狙っているようです。

36歳のジルーにフル稼働は厳しいので、CFに即戦力候補を獲得しておきたいところですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

ニコロ・ザニオーロ(ガラダサライ/イタリア代表)

生年月日:1999年7月2日(23歳)
ポジション:OMF、RWG、ST

190㎝のフィジカルを生かして、右サイドから馬力が強いドリブルで突破し、左足の強烈かつ正確なシュートで得点を決めていきます。

また左足だけでなく両足も器用に使えて、ポストプレーヤーとしても機能し、守備面の課題は残っていますが、これからのイタリア代表の中心を担う存在として期待されています。

 

2018年夏にローマに加入し、右ウイングで主力として活躍、期待の若手として注目を集めてきましたが、2020年9月に左膝前十字靭帯断裂という大怪我を負い、20-21シーズンは全休しました。

怪我から復帰し、迎えた昨シーズンはモウリーニョ監督の信頼も勝ち得て、リーグ戦28試合に出場し2得点2アシストを記録しました。

今シーズンもカタールW杯の中断期間に入るまではリーグ戦11試合に出場し、主力として活躍していましたが、この冬の移籍市場で退団を要求し、ローマとの関係は破綻し、メンバーから外されてしまいました。

 

当初はミランザニオーロ獲得に動きましたが、ローマ側が要求した移籍金を支払うことが出来ず、トッテナムボーンマスの移籍交渉も決裂し、1月末まで新天地は決まらず、最終的に2月上旬まで移籍市場が開いていたトルコのガラタサライへ移籍しました。

トルコ移籍後はリーグ戦9試合で3得点とまずまずの結果を残していますが、この夏での獲得に向けて、再びミランは動き出したようです。

パオロ・マルディーニSDがトルコに出向き、獲得に向けて話し合いを行ったとの報道もあり、移籍金は3500万ユーロ(約50億円)とされています。

移籍条件だったチャンピオンズリーグ出場権を確保し、半年ぶりのイタリア帰還に向け、ザニオーロも前向きになるかもしれません。

ようやく懸念材料だった攻撃力の高いRWGを獲得出来るのでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

CMF

ルベン・ロフタス・チーク(チェルシー/元イングランド代表)

生年月日:1996年1月23日(27歳)
ポジション:CMF、RMF、DMF

身長191㎝、体重88㎏と、チェルシーの現スカッド内では珍しいガッチリとした体格の大柄CMFです。

強靭なフィジカルを生かし、縦への推進力の強いドリブルと、対人の強さを誇っています。

 

チェルシーの下部組織出身で、2014年12月にトップチームデビューを果たし、在籍9シーズンで公式戦通算155試合に出場、13得点18アシストを記録しています。

層が厚いチェルシーの中盤で完全にレギュラーポジションを掴むには至らず、クリスタル・パレスフラムへのレンタル移籍を挟み、ここ2シーズンはトップチームに定着し、中盤のバックアッパーとして貴重な働きをしています。

インサイドハーフだけでなく、アンカーとしても起用され、及第点のパフォーマンスを見せていますが、パスの成功率や得点力の向上などの課題もあり、期待されてはいるもののなかなか大成するには至っていません。

チェルシーとの契約は2024年6月末までとなり、ロフタス・チークも27歳になり、若手の域には入らず、出場機会を確保するために、この夏の移籍市場で新天地を求める可能性があります。

 

特にロフタス・チークの獲得に熱心だと言われているのがミランで、移籍金2200万ポンド(約36億円)程度での完全移籍、もしくは買取オプション付きのレンタル移籍での獲得を狙っているようです。

ユース時代を共に過ごしたトモリの存在もありますし、加入が実現すればケシエ以来のフィジカルを売りにしたCMFとなり、ミランにとっても大きな補強となるでしょう。

未完の大器ロフタス・チークは新天地で本格的に覚醒となるのか、今後の動向に注目です。

 

 

鎌田 大地(フランクフルト/日本代表)

生年月日:1996年8月5日(26歳)
ポジション:OMF、ST、CMF

広い視野と状況判断の良さに加え、足元の技術の高さを生かしたドリブルとパス精度の高さを駆使し、フランクフルト攻撃の中心として活躍してきた日本代表の攻撃的MFです。

カタールW杯では、フランクフルトで見せているようなパフォーマンスを見せるには至りませんでしたが、4試合全てに先発出場し、日本代表の中心として活躍しました。

 

昨シーズンのフランクフルトのヨーロッパリーグ制覇に大きく貢献し、今シーズンはブンデスリーガ32試合で9得点7アシスト、チャンピオンズリーグは8試合で3得点を記録しました。

これまではトップ下やセカンドトップといった前線に近いポジションでの起用が主でしたが、今シーズンはソウとダブルボランチを組み、決定力だけでなく、守備の強さも際立ちました。

 

フランクフルトとの契約は今シーズン終了で満了するため、この冬の移籍市場でも多くのクラブ間での争奪戦が繰り広げられ、一時はドルトムントへの移籍合意も報道されましたが、実現せず。

移籍先候補にはドルトムントの他、エバートントッテナムビジャレアルバルセロナベンフィカローマなど多くのクラブが挙げられていましたが、ここにきてミランへの移籍が現実味を帯びてきました。

既に基本合意に達しており、あとはメディカルチェックを受けるのみと報道されており、2026年6月末までの3年契約での移籍が有力視されています。

ミランへの加入が実現すれば、ボランチとしてトナーリと並べるのもありですが、去就が不透明なブラヒム・ディアスの後釜としてトップ下でも起用でき、かなり現実的な補強となるでしょう。

パスやドリブルの精度は申し分なく、守備の強さも新たに評価され、あとはセリエAへの適応がどうなるかだけですが、本田圭佑以来2人目の日本人選手誕生となるでしょうか、今後の動向に要注目ですね!

 

 

SB

エマヌエレ・ヴァレーリ(クレモネーゼ/イタリア)

生年月日:1998年12月7日(24歳)
ポジション:LSB、LMF

左サイドでの縦へのダイナミズムを持ち味として、攻守にわたり強度を示し続けることが出来るイタリア人のLSBです。

ドリブルでの突破やクロスからのチャンスメイクもさながら、強烈な左足からのシュートの精度も高く、毎シーズン2得点以上上げる得点力の高さも光っています。

 

これまではセリエBを主戦場とし、レッチェチェゼーナと渡り歩き、20-21シーズンからクレモネーゼに加入し、20-21シーズンはセリエBで33試合に出場、昨シーズンは29試合に出場して、セリエA昇格に大きく貢献しました。

セリエAで迎えた今シーズンは、開幕戦を負傷欠場して以降はリーグ戦36試合に出場するなど、タフネスぶりを発揮し、引き続きチームの主力として活躍しました。

 

残念ながら、クレモネーゼはセリエA19位に沈み、既に来シーズンのセリエB降格が決定しています。

クレモネーゼとの契約も2024年6月末までとなり、今シーズンの活躍で評価を高めたヴァレーリは移籍の可能性が囁かれています。

現在の市場価値は350万ユーロ(約5億2500万円)とお手頃な価格となっており、イタリア人かつ国内育成選手であるヴァレーリを獲得出来れば、選手登録の面でも有利になるでしょう。

これまでバロ・トゥーレテオのバックアッパーとして十分働くことが出来ず、怪我がちのフロレンツィがLSBのバックアッパー1番手となっている現状で、

何とかテオ欠場時のパフォーマンス低下を最小限に抑えるバックアッパー獲得が望まれています。

ヴァレーリテオのバックアッパーとして加入し、引き続きセリエAでプレーすることになるのでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

 

退団が予想される選手

次に、退団が予想される選手を取り上げます。

 

セルジ―ニョ・デスト(アメリカ代表) → 退団決定(バルセロナ)

生年月日:2000年11月3日(22歳)
ポジション:RSB、LSB、RWG
移籍先候補:バルセロナ復帰、クリスタル・パレス

積極的な攻撃性とスピードが武器で、両サイドやWGにも対応可能なポリバレント性も兼ね備えるサイドバックです。

2020年にアヤックスから加入後、クーマン前監督政権下ではRSBのレギュラーとして起用されていましたが、シャビ監督就任後は怪我もあり、なかなか出場機会を得られず、序列も下がってしまい、シーズン開幕前の移籍市場終了間際にフロレンツィの故障離脱を受け、買取オプション付きのレンタル移籍でミランに移籍しました。

 

加入当初は途中出場で起用され、カラブリアの控えという役割は果たしていたかのようにみえましたが、カタールW杯の中断期間から再開後のリーグ戦では3バックも導入されたこともあり、出場機会が激減してしまい、怪我による離脱やフィットネスの問題などから、1/24のセリエA第19節ラツィオ戦以降、公式戦の出場は無い状態です。

3バック時のRWBでは、サレマーカーズカルルなど、守備に定評があるプレーヤーが起用される傾向が強く、攻撃力は高いものの、守備対応にはやや不安が付きまとうデストの出場機会はかなり限られたものとなってしまいました。

両サイド対応できる貴重な人材ではありますが、人員飽和状態にあるチーム状況を踏まえ、今シーズン終了後、レンタル期間終了をもって、バルセロナへ復帰する見通しとなっています。

バルセロナ復帰後も、シャビ監督の信頼を得るのは難しい状況であり、財政難問題を抱えるチーム事情を受けて、放出される可能性が高いです。

まだ22歳と若く、来シーズン以降の巻き返しにも期待したいところですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

フォデ・バロ・トゥーレ(セネガル代表)

生年月日:1997年1月3日(26歳)
ポジション:LSB、LMF
移籍先候補:ガラタサライ、その他

昨シーズン開幕前、モナコから移籍金500万ユーロ(約6億円)の4年契約でミランに加入しましたが、フランスの地で見せたような活躍をイタリアでは見せることが出来ず、昨シーズンはリーグ戦10試合の出場にとどまっています。

今シーズンもこの状況は変わらず、リーグ戦10試合の出場にとどまっています。

 

リールモナコではLSBの主力として活躍したバロ・トゥーレは当初、左サイドバックのテオ・エルナンデスのバックアッパーとして期待されていましたが、攻守において物足りなさを感じさせるプレーに終始し、昨シーズンテオ・エルナンデスが欠場した代わりに、右サイドバックが本職のフロレンツィが起用されるなどピオーリ監督の信頼を得るだけのパフォーマンスを見せることが出来ませんでした。

今シーズンもその状況は変わらず、テオ・エルナンデス欠場時にスタメンで起用されるものの、チーム全体のパフォーマンス低下に繋がるプレーに終始してしまい、ピオーリ監督の評価を上げることは出来ませんでした。

この状況を受け、チームはテオのバックアッパー入れ替えを検討しており、バロ・トゥーレの退団の可能性も高くなっています。

3バック時でもLWBで起用されたものの、やはりテオの存在感の大きさには遠く及ばないですね。

バロ・トゥーレミランと2025年6月末までの契約を結んでいますが、新しいバックアッパーを獲得出来れば、移籍に動くことでしょう。

どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

ティエムエ・バカヨコ(元フランス代表) → 退団決定(チェルシー)

生年月日:1994年8月17日(28歳)
ポジション:DMF、CMF
移籍先候補:チェルシー復帰後不明

2016-17シーズンでチャンピオンズリーグベスト4に躍進したモナコから、2017年夏にチェルシーに加入しましたが、期待されていた活躍を見せることは出来ず、わずか1シーズンでレンタル移籍へと駆り出されます。

2018-19にミランに加入すると、そのシーズンは公式戦42試合に出場し、主力として活躍しましたが、2度目のミラン加入となった昨シーズンは、リーグ戦14試合の出場、第23節以降は1試合、わずか10分のみの出場となってしまいました。

 

チェルシーからの2年レンタル契約の2年目となる今シーズンは、リーグ戦わずか3試合の途中出場、プレー時間はわずか39分のみと散々な結果となっており、レンタルバックのポベガや、新加入のヴランクスよりも序列は大きく低下し、昨シーズン以上に厳しい状況となってしまいました。

1月での新天地への移籍を模索し、クレモネーゼへの移籍の話も挙がりましたが成立せず、2月に入ってからも元ミラン監督のヴィチェンツォ・モンテッラ監督率いる、トルコのアダナ・デミルスポルの移籍も噂されていましたが、あと一歩のところで実現しませんでした

ミランは2年レンタル契約を満了した後、チェルシーに返却する見通しとなっています。

 

ーン元のチェルシーでも居場所はない状況であり、チェルシーとの契約も2024年6月末で切れ、条件が整えば、移籍に前向きに動くと予想されています。

2016-17シーズンのモナコでの活躍がピークで、そこから徐々に下降線をたどっていますが、まだ28歳と完全に衰えるには早く、新天地でプレー機会を確保し、復活を期待したいところですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

アステル・ヴランクス(ベルギーU-21代表) → 退団決定(ヴォルフスブルク)

生年月日:2002年10月4日(20歳)
ポジション:CMF、DMF、OMF
移籍先候補:ヴォルフスブルク復帰

フィジカルの強さと長いリーチを活かしたボール奪取を持ち味としつつ、両足のキック精度も高く、視野の広さを活かし、非凡な展開力も見せる攻守に万能なボランチです。

そのプレースタイルから、母国ベルギーではコンパニティーレマンスと比較する声も上がっています。

 

母国ベルギーのメへレンで2019年8月にわずか16歳でプロデビューを果たすと、翌シーズンは主力に定着し、リーグ戦29試合に出場しました。

昨シーズンはヴォルフスブルクに加入すると、10代ながらリーグ戦24試合に出場、2得点を記録し、今シーズンはミランに買取オプション付きの1年レンタル移籍で加入しました。

 

加入当初は、トナーリベナセルといった強力なライバルたちを前に、なかなかスタメンで起用されませんでしたが、途中出場で起用され、第15節フィオレンティーナ戦では値千金の決勝アシストを決めるなど、少ない時間の中でもしっかり結果を残してきました。

しかし、第18節レッチェ戦以降はベンチを温める日々が続き、リーグ戦出場は先発起用された2試合のみとなっています。

買取オプションの額は1200万ユーロ(約16億7000万円)とされ、まだ20歳と若く、ミランヴランクスの将来性を評価して買取オプションを行使するか迷っている状況です。

ヴランクスを買い取り、レビッチヴォルフスブルクにトレードで出すというプランもありますが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

ジュニオール・メシアス(ブラジル)

生年月日:1991年5月13日(32歳)
ポジション:RWG、RMF、CMF
移籍先候補:セリエAのクラブ

2020-21シーズンのセリエAでリーグ全体2位のドリブル成功数(105回)を記録するなど、高いドリブル技術を有し、プレスキックの精度も高く、右サイドや中盤の高い位置を主戦場とする攻撃的MFです。

ブラジルからイタリアに渡り、3年前まではアマチュアでプレーし、冷蔵庫の配達人のアルバイトと並行してプレーしていた苦労人でもあります。

 

昨シーズン、クロトーネから買取オプション付きのレンタル移籍でミランに加入し、主にRWGで起用され、セリエA26試合に出場し、5得点2アシストを記録、チャンピオンズリーグでもアトレティコ・マドリード戦で決勝ゴールを上げるなど、完全なレギュラーではないものの、起用された時には勝負強さを発揮してチームに大きく貢献しました。

今シーズンは買取オプションを行使して完全移籍に移行してリーグ戦24試合に出場、5得点2アシストを記録しています。

 

しかし、これまでミランのRWGは攻撃力不足が指摘されており、最近の移籍市場でも、アセンシオツィエクザニオーロといった攻撃力の高いRWGの獲得に動いてきました。

さらに3バック導入時に、RWBで起用されたサレマーカーズが守備力の高さと豊富な運動量を活かして好パフォーマンスを見せ、高いドリブル技術はあるものの、爆発力や打開力に欠けるメシアスは少し序列を低下させた印象です。

起用された時にはチームを窮地から救うパフォーマンスを見せるなど、その名(メシアス)にあるように“救世主”の働きを見せてきましたが、32歳とベテランの域に入り、RWGの補強次第ではミランを離れる可能性も否定できません。

アマチュアからミランまで上り詰めた苦労人は来シーズン、どこでプレーすることになるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

ディボック・オリギ(ベルギー代表)

生年月日:1995年4月18日(28歳)
ポジション:CF、LWG、RWG
移籍先候補:ウェストハム、アストン・ヴィラ、ベジクタシュ、フェネルバフチェ

フィジカルを前面に出したスタイルに加え、足元の柔らかさも兼ね備え、1トップはもちろん、左ウイングでも対応可能なストライカーとして、今シーズン開幕前の移籍市場でリバプールからフリーで加入しました。

2015年にリバプールに加入して以降、完全なレギュラー定着には至りませんでしたが、要所要所で印象的なゴールを挙げ、リバプールの近年の躍進に大きく貢献してきました。

 

ミランでは1トップのイブラヒモビッチジルーの働きを軽減させるだけでなく、彼らを脅かすだけの活躍を期待されていましたが、シーズン序盤は怪我で出遅れ、途中出場が主となり、その後も一向に調子は上がらず、セリエA27試合に出場し、わずか2得点と、イブラヒモビッチジルーの代わりになるどころか、彼らよりも大きく序列を落とす結果となってしまいました。

フリーで獲得したものの、年俸400万ユーロ(約5億6000万円)とミランでもトップクラスの給与を貰っており、その額に見合わないパフォーマンスに終始したことから、この夏の移籍市場での放出も囁かれています。

 

現時点では慣れ親しんだプレミアリーグへの復帰や、ベジクタシュフェネルバフチェといったトルコからの関心も強くなっています。

イギリス『DailyMail』では、オリギの移籍を「今シーズン最悪の補強」と酷評し、イタリア1年目では全くインパクトを残すことは出来ませんでした。

来シーズン以降の巻き返しにも期待したいですが、好待遇で受け入れたにも関わらず、結果を出せなかっただけに放出へと動いているようです。

オリギはわずか1年でミランを去ってしまうことになるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

アンテ・レビッチ(元クロアチア代表)

生年月日:1993年9月21日(29歳)
ポジション:LWG、CF、ST
移籍先候補:ブンデスリーガ方面

身長185㎝の強靭なフィジカルに加え、足元の技術の高さやスピードも兼ね備え、左右問わず両足を器用に使えるアタッカーです。

ウイングだけでなく、CFをこなせるユーティリティ性もあり、豊富な運動量で前線から積極的にプレスを仕掛けていきます。

 

2019年夏にフランクフルトからミランに加入し、19-20シーズンはリーグ戦26試合で11得点、20-21シーズンは27試合で11得点を記録しましたが、昨シーズンは負傷離脱を繰り返し、リーグ戦24試合に出場して、わずか2得点にとどまりました。

今シーズンは開幕戦のウディネーゼ戦で先発起用され、2得点を上げる活躍を見せましたが、その後は負傷離脱もあり、ベンチスタートが多く、ここまでリーグ戦23試合で3得点2アシストにとどまっています。

 

昨シーズンからは左サイドではラファエル・レオン、1トップはジルーが定位置を確保し、レビッチはベンチ要員に序列が下げ、かつてイブラヒモビッチとのコンビで活躍していた頃の輝きや勝負強さを見せることは出来ず、なかなかパフォーマンスも上がりませんでした。

今シーズンも開幕戦で幸先の良いスタートを切りましたが、昨シーズン同様、厳しい状況に置かれています。

加えて、チームでもジルートモリと同額の高年俸(350万ユーロ)をもらっており、怪我による離脱も多く、稼働率の悪さからファンも不満を募らせています。

ここ最近の移籍市場では、レビッチ移籍の噂が上がっており、ヴランクスの買取オプションの額を抑えるためにレビッチをヴォルフスブルクにトレードする話もあります。

それ以外にもブンデスリーガ方面からの関心も寄せられており、前線の陣容はやや飽和状態となっており、ミランは適切なオファーがあれば、レビッチ放出に応じる姿勢のようです。

どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン代表) → 退団決定(引退)

生年月日:1981年10月3日(41歳)
ポジション:CF
移籍先候補:モンツァ、現役引退

ミランの生ける伝説として、身体能力の高さを武器に、在籍約5シーズン半で公式戦通算163試合に出場し、93得点35アシストを記録してきました。

ピッチ内外でもその存在感の大きさは計り知れず、近年はカリスマ性を生かして、若いミランを牽引するリーダー的な役割も果たしています。

 

2020年1月に、約7年半ぶりにミランに復帰すると19-20シーズンは後半戦だけでリーグ戦18試合で10得点5アシストを記録し、衰え知らずの存在感を出していました。

しかし、近年は度重なる負傷離脱でシーズン全てを戦い抜くことは難しくなっていますが、随所に持ち前の得点力の高さとカリスマ性を発揮し、チームをまとめ、昨シーズンのスクデット獲得にも大きく貢献しました。

 

しかし昨シーズン終了後に、左膝の手術を行い、今シーズン前半戦は全休し、年が明けた今年2月末に行われたセリエA第24節アタランタ戦でようやく戦線復帰を果たしました。

その後リーグ戦は4試合連続で出場し、第27節ウディネーゼ戦ではスタメン起用され、PKで1点を決めていましたが、その後ハムストリングの負傷、そしてふくらはぎの負傷と続き、ここまでリーグ戦4試合の出場で、わずか1得点のみとなっています。

ミランとの契約は今シーズン終了後に満了し、ミランに契約延長の意思がないことから、シーズン終了後の退団が有力視されています。

度重なる怪我もあり、現役引退の可能性も取り沙汰されていますが、現時点では元ミランベルルスコーニ氏、ガッリアーニ氏が経営するモンツァへの加入が有力視されています。

現在はホームで行われる最終節ヴェローナ戦での復帰を目指し、ファンに最後の勇姿を見せたいと願っているようですが、イブラヒモビッチの願いは叶うのか、また来シーズン以降はどうなるのか、今後の動向に注目です。

 

 

 

まとめ

いかがでしたか。

 

今回は、2023年夏のACミランの最新移籍情報と補強ポイント狙っていると噂の獲得候補選手退団が噂される選手を取り上げました。

 

カタールW杯の中断期間に入る前は首位ナポリに勝ち点差8ptの2位に付けていましたが、シーズン前半戦での安定した戦いぶりとは打って変わり、後半戦は連勝したかと思いきや連敗と好不調の波が激しく、ナポリに大差をつけられセリエA連覇を逃してしまいました。

とはいえ、リーグ戦での大勝やチャンピオンズリーグ準々決勝での戦いぶりなどもあり、ナポリにセリエAの盟主の座を完全に明け渡したわけではないですね。

来シーズンこそはスクデット奪還を期待したいと思います。

 

そして昨シーズンはグループステージ敗退となったチャンピオンズリーグですが、今シーズンはグループステージ突破だけでなく、ベスト16、ベスト8、そしてベスト4まで進出し、ヨーロッパの舞台でも躍動しました。

とはいえ、グループステージではチェルシーに2戦とも力の差を見せつけられ、欧州のビッククラブと互角に渡り合うチーム力をつけるまでにはもう少し時間がかかりそうです。

かつてのような莫大な資金力でスタープレーヤーを集めることは難しいミランですが、若手有望株に目をつけ、獲得し成長させ、近年の躍進に繋げています。

この夏の移籍市場でもこの路線は変わることなく、新しい形での“グランデ・ミラン”を作り上げ、ファンの記憶に残るチームにしてほしいですね。

今シーズンは“イタリアの復権”がうたわれましたが、来シーズン以降はその中心にミランがいることを期待したいですね。

 

他に気になるチームはありますか?

プレミアリーグ(イングランド)

 

ブンデスリーガ(ドイツ)

 

リーガエスパニョーラ(スペイン)

 

セリエA(イタリア)

 

リーグアン(フランス)

いつもありがとうございます!

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