ユベントス2023夏の最新移籍情報まとめ!補強ポイントや狙ってると噂の獲得候補・退団選手リストも調査!

ユベンティーニの皆さん、こんにちは。

 

2022-23シーズンのユベントスはプレー以外の面で浮き沈みの激しいシーズンとなってしまいました。

2021-22シーズンは、再びスクデットを奪還すべく、アッレグリ監督を再び招聘し、巻き返しを図りましたが、クリスティアーノ・ロナウドマンチェスター・ユナイテッドへ復帰したことにより、深刻な得点力不足に陥り、クリスティアーノ・ロナウドに依存していたチームを一から作り直すための試行錯誤を行わなければならず、序盤は不安定な戦いぶりが続き、一時はリーグ中位を彷徨い、欧州カップ戦出場権獲得すらままならないのではないかと危惧されていました。

 

そして、2021-22シーズン冬の移籍期間では、フィオレンティーナからヴラホヴィッチボルシアMGからザカリアを獲得する大型補強を敢行し、第15節サレルニターナ戦以降、リーグ戦は16試合負けなしが続き、チャンピオンズリーグ出場権圏内の4位に押し上げ、何とかチャンピオンズリーグ出場権を獲得しました。

しかしチャンピオンズリーグはベスト16でビジャレアルに惨敗を喫し、コパ・イタリアも決勝で惜しくもインテルに敗れ準優勝に終わり、残念ながら10シーズンぶりの無冠に終わってしまいました。

 

ヴラホヴィッチキエーザといった新たなチームの軸を中心として、2021-22シーズンからの巻き返し、スクデット奪還、そして新時代への開拓への期待も高くなった中で迎えた2022-23シーズンは、この夏の移籍市場で活発な動きを見せました。

DFラインでは、デ・リフトバイエルン・ミュンヘンに放出したものの、その後釜に同じ都市の永遠のライバル、トリノからブレーメルを獲得しました。

また中盤は、かつてのセリエA9連覇時の主力だったポグバが復帰し、移籍期間終了間際にはPSGからレアンドロ・パレデスをレンタルで獲得しました。

そして、背番号10を担ったエースのディバラが契約満了で退団した前線には、PSGからフリーでディ・マリアを加え、フランクフルトからコスティッチも獲得しました。

 

しかし、2022-23シーズンはセリエA開幕6試合で2勝4分けと勝ち切れない試合が続き、勝ち点を積み重ねることが出来ず、第7節モンツァ戦、第9節ミラン戦と敗れ、一時は8位まで沈んでいましたが、第10節トリノ戦以降、リーグ戦では6連勝し、カタールW杯の中断期間に入るまでには3位まで上がってきました。

そしてリーグ戦よりもひどかったのが、チャンピオンズリーグ。

パリ・サンジェルマンベンフィカには2敗し、マッカビ・ハイファにまでも敗れ、得失点差で何とか3位でヨーロッパリーグ・プレーオフに進んだものの、ヨーロッパの強豪クラブらしからぬ戦いぶりとなってしまいました。

 

ポグバキエーザら、主力を怪我で欠いたこともあり、なかなかベストメンバーを組めなかったところもありますが、セリエA全体で前半戦トップの失点数7の堅守に対して、得点力不足が深刻になり、負傷離脱者が復帰する後半戦からの巻き返しに期待したいところでしたが…。

昨年11月末に、コロナ渦における虚偽会計や選手移籍の不正などが発覚し、アンドレア・アニェッリ会長、パヴェル・ネドベド副会長をはじめとするクラブ役員の総辞職が発表されました。

トリノ検察の調査の結果、イタリアの連邦控訴裁判所はユベントスに対して、勝ち点15の剥奪という重い処分が下し、リーグ順位も10位に下がってしまいました。

その影響もあったか、2023年に入ってからはリーグ戦で首位ナポリに1-5の大敗を喫し、アタランタには3失点、モンツァには2失点と、自慢の守備も崩壊してしまいました。

それでも第21節サレルニターナ戦以降、リーグ戦8試合で7勝1敗と調子を上げ、逆転でのチャンピオンズリーグ出場権獲得を狙っていました。

 

その後4/20にイタリアのスポーツ最高裁判所は、勝ち点15剥奪の処分を無効にする決定を下したことにより、リーグ順位も3位に上がり、2位ラツィオに勝ち点差2ptまで迫ってきました。

第33節レッチェ戦から3連勝し、勝ち点69ptでリーグ順位も2位につけていましたが、残り3試合となったタイミングで、新たなヒアリングが行われ、連邦控訴裁判所は勝ち点10pt剥奪という新たな処分を課し、リーグ順位も一気に7位に落ちてしまいました。

その直後の第36節エンポリ戦では1-4の大敗を喫し、続く第37節ミラン戦にも敗れ、万事休す。

結局、リーグ戦7位に終わり、カンファレンスリーグ出場権を何とか獲得するにとどまりました。

コッパ・イタリアでも準決勝でインテルに敗れ、ヨーロッパ・リーグでもベスト4まで進出しましたが、セビージャの前に屈し、2022-23シーズンも無冠に終わってしまいました。

 

残り3試合のタイミングでの勝ち点10pt剥奪の処分に対しては、ローマモウリーニョ監督も「冗談じゃない。…信じられない。」と不満を表し、ユベントスに同情するコメントを残しています。

とはいえ、仮に勝ち点剥奪が無かったとしても、72ptでミランを抜いて何とか4位で滑り込む感じになり、2シーズン連続で大きなインパクトを残せず、他チームに大きく水を空けられてしまっています。

 

2022-23シーズンは欧州の各コンペティションでイタリア勢が全て決勝に進出し、“イタリアの復権”が叫ばれていましたが、ユベントスはその中から少し遠い場所に取り残されており、来シーズンこそは、タイトル争いに絡んでいくだけでなく、中心的な存在になるべく、積極的な補強を行っていきたいところですが、チャンピオンズリーグ出場権獲得を逃したことにより、主力の流出も懸念されています。

SD職に、2022-23シーズン、ナポリの33年ぶりのスクデット獲得に大きく貢献したキム・ミンジェクラワツヘリアをはじめ、多くの原石を無名の状態から発掘してきたクリスティアーノ・ジュントリSDの引き抜きを検討しており、補強方針にも大きく変化がでてくるかもしれませんね。

 

ということで今回は、来シーズンこそはイタリアの復権の中心にいたいユベントスの2023年夏

  • 最新移籍情報と補強ポイント
  • 狙っていると噂の獲得候補選手
  • 退団が予想される選手
  • まとめ

の順でお伝えしていきます。

他に気になるチームはありますか?

プレミアリーグ(イングランド)

 

ブンデスリーガ(ドイツ)

 

リーガエスパニョーラ(スペイン)

 

セリエA(イタリア)

 

リーグアン(フランス)

最新移籍情報と補強ポイント

最新移籍情報

〈加入〉 

pos. 選手名 年齢 前所属 移籍形態(移籍金)
FW ティモシー・ウェア 23 リール 完全移籍(5年契約/移籍金総額1340万ユーロ(約21億1200万円)内訳(1030万ユーロ+最大アドオン210万ユーロ)+手数料100万ユーロ)
  アルカディウシュ・ミリク 29 マルセイユ 完全移籍3年(買い取りオプション行使金630万ユーロ(約10億円)+110万ユーロ(1億8000万円))

 

 

〈退団〉 

pos. 選手名 年齢 移籍先 移籍形態(移籍金)
DF フアン・ギジェルモ・クアドラード 35 未定  
MF アンヘル・ディ・マリア
35 ベンフィカ 完全移籍1年(フリートランスファー)

 

 

補強ポイント

2023年夏のユベントスの補強ポイントとして、

  1. DFラインの若返り
  2. 前線の補充
  3. GK

が挙げられるでしょう。

 

DFラインの若返り

2022-23シーズンは、開幕当初は4バックだったものの、途中から3バックに変更し、そのままシーズン最後まで過ごしました。

とはいえ、DFライン全体的に高齢化が目立つようになってきています。

特に顕著なのは右サイドバックで、35歳のクアドラード、30歳のデ・シリオと高齢化が目立っています。

ボローニャにレンタル移籍中の23歳のカンビアーソを呼び戻すという手もありますが、補強が求められるポジションに間違いないでしょう。

また新加入のブレーメルを中心とし、ダニーロガッディボヌッチらで構成される3バックですが、現スカッドにはいない左利きのCBを獲得できれば、守備面だけでなく、攻撃面でも大きな補強となるでしょう。

 

 

前線の補充

新世代の軸として期待され、2021-22シーズンの冬の移籍市場で加入し、シーズン途中でそのポテンシャルの高さを見せつけたヴラホヴィッチですが、2022-23シーズンはリーグ戦10得点にとどまり、不調に喘いでしまいました。

そのヴラホヴィッチですが、チームがチャンピオンズリーグ出場権獲得を逃したことにより、各ビッグクラブからの関心も高くなっており、この夏での退団の可能性も出てきています。

 

また2022-23シーズン、PSGから加入し、ヨーロッパ・リーグ決勝トーナメント1回戦2ndレグのナント戦でのハットトリックをはじめ、35歳のベテランながらチームの攻撃を牽引する活躍を見せたディ・マリアも契約満了に伴い、2022-23シーズン限りでの退団が発表されました。

2022-23シーズン、チームの攻撃の中心を担った二人が一気になると、大きな戦力ダウンは否めず、特に新世代の軸として獲得したヴラホヴィッチがわずか1シーズン半で退団となると、チームの今後のビジョンも揺るがしかねない事態になるでしょう。

これまでは左右両ウィングを配置して、1トップを置く形が主流でしたが、2022-23シーズンは2トップ、もしくは1トップの下にセカンドトップを置く形も見られ、これまでの攻撃スタイルの変更も見据えた上で、補強が進められることでしょう。

 

 

GK

2022-23シーズンは、シュシェスニーぺリンが交互に先発起用されており、良好なパフォーマンスを見せていますが、共に30代を超え、次世代の正GK候補の獲得の必要性が高くなってきました。

加えてシュシェスニーは2024年6月末、ぺリンは2025年6月末に契約満了を迎え、この夏で次世代の正GK候補を獲得して、どちらかを経験あるバックアッパーとして置いておきたいことでしょう。

 

 

 

狙っていると噂の獲得候補選手

では、挙げられた補強ポイントに沿って、狙っていると噂の獲得候補選手を取り上げます。

 

DFラインの若返り

ヌイサル・マズラウィ(バイエルン・ミュンヘン/モロッコ代表)

生年月日:1997年11月14日(25歳)
ポジション:RSB、LSB、CMF

切れ味鋭いドリブルで積極的にチャンスメイクしていくだけでなく、ポジショニングセンスの高さやビルドアップ能力には定評があり、状況によって柔軟にプレー出来る“現代型サイドバック”です。

線の細さもあり、フィジカルコンタクトでの守備面の不安の声もありますが、“偽SB”でもプレー出来る貴重な存在です。

 

アヤックスで2018年にトップチームデビューを果たすと、2018-19シーズンから主力として活躍し、2021-22シーズンはエールディビジで25試合に出場、5得点2アシストを記録するなど高い攻撃力を見せました。

2022-23シーズン開幕前の移籍市場ではバルセロナをはじめ多くのビッグクラブの争奪戦の末、バイエルン・ミュンヘンに加入しました。

 

しかし、2022-23シーズンはカタールW杯後に軽度の心膜炎を患い、約2カ月近く戦線を離脱し、復帰後はナーゲルスマン監督が解任されトゥヘル監督が就任したものの、トゥヘル監督就任直後数試合はベンチスタートが続き、トゥヘル監督との関係悪化も噂されています。

リーグ戦終盤6試合はアルフォンソ・デイヴィスの負傷離脱もあり、スタメン起用されたものの、リーグ戦19試合の出場にとどまり、来シーズンのトゥヘル監督の構想には入っていないとの報道もあります。

そんな中で、マズラウィ獲得にユベントスインテルマンチェスター・ユナイテッドなどが関心を示しているようです。

ユベントスとしては、トップターゲットは若手有望株のフレスネダ(バジャドリード)とされていますが、ビッグクラブの注目を集めるフレスネダ獲得において、財政面でやや不利となっており、若手のカンビアーソをバックアッパーと置きつつ、マズラウィを現実的な選択肢として確保しておきたいようです。

まだ25歳と若く、今後も主力としての活躍も期待できるでしょう。

不遇のシーズンとなってしまったマズラウィは、トリノに新天地を求め、巻き返しを図ることになるのか、注目ですね。

 

 

パウ・トーレス(ビジャレアル/スペイン代表)

生年月日:1997年1月6日(26歳)
ポジション:CB

身長192㎝体重80㎏と大柄ながらも、そのサイズに見合わない敏捷性を持ち、地上戦また空中戦問わず対人の強さを誇ります。

またスペイン人CBらしく、足元の技術の高さを活かし、相手をギリギリまで釣り出してからのドリブルや前線へパスを供給し、攻守両面で視野の広さや状況判断能力の高さを活かしたプレーを見せる左利きのCBです。

カタールW杯のスペイン代表にも選出され、日本戦にスタメン出場しました。

 

ビジャレアルの下部組織出身で、マラガへのレンタル移籍を挟んで、ビジャレアルでプレーし続けて、公式戦通算173試合に出場し、12得点5アシストを記録しています。

2018-19シーズンに当時2部のマラガにレンタル移籍すると、リーグ戦38試合に出場し、翌シーズンにビジャレアルに復帰した後から主力に定着、2021-22シーズンはラ・リーガで33試合、2022-23シーズンも34試合に出場しました。

2022-23シーズンはラ・リーガ全体で4位のパス成功数(1846本)を記録し、最終ラインからの組み立てにも大きく貢献しています。

 

下部組織からトップチームに昇格し、1シーズンのレンタル移籍を挟んで、ビジャレアルでプレーし続けてきたパウ・トーレスですが、クラブや代表での目ざましい活躍から、ここ数シーズンはビッグクラブからの関心も多く、移籍の噂もありましたが、実現しませんでした。

しかし、ビジャレアルとの契約は2024年6月末に満了し、契約満了まであと1年を切ろうとしている中、この夏の移籍市場で移籍する可能性も高くなっています。

これまでパウ・トーレスの関心を示し続けてきたユベントスは、既にパウ・トーレスと個人間合意に達したとの報道もあり、移籍に向けて本格的に動き出しそうです。

2022-23シーズン途中までビジャレアルを率いていたエメリ監督が率いるアストン・ヴィラへの移籍も噂されており、5000万ユーロ(約73億9000万円)に設定されているリリース条項を払えるかどうかも注目が集まりますが、チーム待望の左利きのCB加入に期待したいですね。

 

 

ジョルジョ・スカルヴィーニ(アタランタ/イタリア代表)

生年月日:2003年12月11日(19歳)
ポジション:CB、DMF

育成力に長けたアタランタの下部組織出身で、イタリア代表にも既に選出されている期待の有望株です。

利き足は右ながらも、左足でも精度の高いパスを供給でき、194㎝の身長を活かした空中戦の強さを誇り、水準以上のスピードも持ち、足元の技術も高く、守備的MFもこなせるユーティリティ性もあります。

 

2021-22シーズンにトップチームデビューを果たし、リーグ戦18試合に出場。

2022-23シーズンは3バックの中央として起用され、リーグ戦32試合に出場し、次世代のDFリーダーとして、着実に成長し続けています。

2022-23シーズンもリーグ戦2得点を上げるなど、DFながら高い得点力を有し、ビルドアップ能力の高さもあることから、アタランタガスペリーニ監督も「新たなバストーニ(インテル)になり得る逸材」と高く評価しています。

 

着実に実力を付け、ワールドクラスへの階段を上がっているスカルヴィーニですが、この逸材を確保しようとユベントスをはじめ、バイエルン・ミュンヘンマンチェスター・シティインテルトッテナムアトレティコ・マドリードなどが動き出しているようです。

育成して高く売るアタランタの新たな注目銘柄として、各ビッククラブの注目を集める存在となるでしょう。

アタランタとしては最低でも移籍金として3000ユーロ(約45億円)を要求するとされ、財政面では不利となっている状況ですが、ユベントス加入が実現すれば、DFラインの若返りをより進行させるだけでなく、3バックにも対応でき、チームにとっても、かなり大きな補強になるでしょう。

これからの成長が期待される逸材はどこでプレーするでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

前線の補充

ジャンルカ・スカマッカ(ウェストハム/イタリア代表)

生年月日:1999年1月1日(24歳)
ポジション:CF

195㎝の長身と身体能力の高さから、“イブラヒモビッチ2世”との評価も上がっている、イタリア代表期待の若手ストライカーです。

2021-22シーズンは所属するサッスオーロで、リーグ戦36試合で16得点を記録して一気に大ブレイクし、2021年9月にはイタリア代表にも初招集され、現在も継続的に招集されています。

 

2022-23シーズン開幕前にはミランをはじめ、インテルユベントスパリ・サンジェルマンなどが獲得に動いていましたが、ウェストハムが移籍金3050万ポンド(約50億円)を支払い、5年契約の完全移籍で獲得しました。

しかし、2022-23シーズンは定位置を確保するには至らず、プレミアリーグで16試合に出場し、わずか3得点と振るわず、後半戦は膝の怪我で長期離脱してしまい、期待されていた働きをすることは出来ませんでした。

 

ウェストハムでは195㎝の長身を生かしたポストプレーだけでなく、足元の技術の高さや身体能力の高さを随所に見せていましたが、何せ決定力不足が大きく響き、イタリア代表でもゴールを奪うには至っていません。

モイーズ監督もスカマッカのプレー面で不満を感じており、評価を高めるには至らず、この現状を受けセリエA復帰の可能性も囁かれています。

ユベントスをはじめ、インテルミランなどセリエAのトップクラブが軒並みスカマッカ獲得に関心を示しており、ユベントスは選手のトレードや買取オプション付きのレンタル移籍でスカマッカ獲得を狙っているようです。

ヴラホヴィッチ退団の場合に備えて獲得したい存在ではありますが、長年関心を示し続けたスカマッカ獲得は実現するのでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

クリスティアン・プリシッチ(チェルシー/アメリカ代表)

生年月日:1998年9月18日(24歳)
ポジション:RWG、LWG、OMF

緩急の巧さが光るドリブルで果敢に勝負を仕掛け、スペースへの動き出しの巧さと、テクニックの高さが売りのアタッカーです。

アメリカ代表では早くもチームの中心的な存在となっており、57試合で23得点のキャリアを誇り、自国開催の次回W杯では主力としての活躍が期待されています。

2019年夏からチェルシーでプレーし、在籍4シーズンで公式戦通算145試合で26得点21アシストを記録してきましたが、絶対的な主力の地位を確立するには至らず、近年は途中出場が主となり、2022-23シーズンはここまでリーグ戦24試合、チャンピオンズリーグも5試合に出場していますが、先発出場はわずか9試合のみと苦しい状況を強いられています。

さらに2022-23シーズンは自伝の中で、解任されたトゥヘル前監督との関係性に言及し、チーム内で波紋を広げ、不必要な話題を振りまいてしまいました。

 

これまで負傷離脱も多く、2列目は人員飽和状態のチェルシーにおいて、人員整理の対象にもなっています。

チェルシーとの契約は2024年6月末までと残り1年を切ろうとしており、ユベントス以外にもナポリニューカッスルなどが移籍先候補に挙げられています。

チェルシーは移籍金2000万ポンド(約34億6000万円)程度のオファーが届けば放出に応じる姿勢のようです。

 

ワールドカップ・カタール大会ではアメリカ代表の主軸として活躍し、4試合で1得点2アシストを記録しましたが、クラブでは代表と同じような活躍を見せるには至っていません。

ユベントスにはアメリカ代表のチームメイトのマッケニーが在籍し、共に再起を図る上で心強い存在かもしれません。

2列目での起用も面白そうですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

GK

グリエルモ・ヴィカーリオ(エンポリ/イタリア代表)

生年月日:1996年10月7日(26歳)
ポジション:GK

2021-22シーズン、セリエAトップのセービング数(152回)を記録するなど、身長194㎝と手足の長さを活かし、反射神経の良さを武器に、ボックス内での強さを見せています。

昨年9月にはイタリア代表に初招集され、デビューはまだですが、継続的に代表招集されています。

 

カリアリではクラー二ョの控えGKにとどまっていましたが、2021-22シーズンにエンポリにレンタル移籍すると、正GKに定着し、リーグ戦全38試合に先発出場しました。

エンポリは買取オプションを行使し、完全移籍で加入すると、2022-23シーズンは胸の怪我による離脱期間もありましたが、リーグ戦31試合に先発出場し、2021-22シーズンよりもセービング数などのスタッツは下がったものの、足元の技術も高く、ビルドアップから攻撃の起点にもあるなど、チームにおいて大きな貢献度を見せています。

 

DAZNイタリアのインタビューで、元イタリア代表GKジャンルカ・パリュウカ氏は「現時点で最も私が驚いたのは、ヴィカーリオだ。」と、ヴィカーリオのプレーを高く評価しています。

26歳と完全な若手ではないですが、ここ2シーズンの安定感はセリエAの中でも抜きんでており、将来の正GK候補としてユベントスは獲得を目指しているようです。

ユベントス以外にも、インテルローマなども獲得に関心を示しており、エンポリは移籍金として2000万ユーロ(約29億5000万円)を要求する姿勢のようです。

 

シュシェスニーぺリンという実力者が控えているものの、共に30代を超え、26歳と完全な若手とは言えないものの、“イタリア人化”を進めているユベントスにおいて、GKはイタリア人を据えて置きたいところでしょう。

セリエAでこの夏の移籍市場を騒がせる存在となるかもしれないヴィカーリオはどうなるでしょうか。今後の動向にも注目です。

 

 

その他

ダヴィデ・フラッテージ(サッスオーロ/イタリア代表)

生年月日:1999年9月22日(23歳)
ポジション:CMF、OMF

豊富な運動量とダイナミズム、前線への飛び出しなどが挙げられ、攻撃面でも守備面でも貢献度が非常に高い選手です。

そのプレースタイルからバレッラ(インテル)と比較されることも多く、今年6月にはイタリア代表デビューを果たし、EURO2024、また2026年W杯での活躍も期待されています。

 

若手育成に定評あるサッスオーロで主力として活躍しており、2021-22シーズンに本格的にブレイクし、リーグ戦36試合で4得点3アシストを記録しました。

2022-23シーズンもリーグ戦36試合に出場し、7得点を記録し、チーム内で欠かせない戦力として確固とした立場を築いています。

 

2021-22シーズン、本格的にブレイクし、一気にビッククラブの注目を集める存在となったフラッテージには、ここまでの移籍市場で何度も移籍話が上がりましたが、結局実現せず。

サッスオーロは移籍金として3500万ユーロ(約51億6000万円)を要求する姿勢のようですが、移籍金で折り合いが付かなかったようです。

フラッテージ自身は下部組織時代を過ごしたローマへの復帰を望んでいるようですが、ユベントスインテルブライトンをはじめ、争奪戦が繰り広げられています。

ユベントスは、2022-23シーズンはモンツァにレンタル移籍していたロヴェッラサッスオーロに譲渡することで、移籍金引き下げを狙っているようです。

 

ユベントスの中盤は、怪我がちのポグバというワールドクラスを控えつつ、ロカテッリミレッティファッジョーリといったイタリア人プレーヤーの実力者や若手も控えており、現スカッドの中では“イタリア人化”が最も進んでいるポジションだといえます。

そこにフラッテージを加えることが出来れば、セリエAでも屈指の中盤が完成することでしょう。

多くのクラブとの争奪戦を制し、アッズーリ期待の有望株を加えることが出来るのか、今後の動向に注目です。

 

 

 

退団が予想される選手

次に、退団が予想される選手を取り上げます。

 

ダニエレ・ルガーニ(元イタリア代表)

生年月日:1994年7月29日(28歳)
ポジション:CB
移籍先候補:不明

身長190㎝と大柄なCBであり、スピードにはやや難はあるものの、空中戦での強さを誇り、カバーリング範囲の広さも評価されています。

2016年9月には、22歳でイタリア代表に初招集され、将来を嘱望されていましたが、クラブでは控えCBの域を抜け出せない現状が続いています。

 

エンポリの下部組織出身で、2013年7月にトップチームに昇格すると主力に定着し、2014-15シーズンはエンポリでセリエA全試合にフル出場、警告・退場を一度も貰わないという偉業を成し遂げました。

この活躍を受けて、翌シーズンからは下部組織時代を一時過ごしたユベントスに復帰し、ボヌッチキエッリーニを脅かす存在として大きな期待がかけられていました。

 

しかし、ユベントスではボヌッチキエッリーニの牙城を崩すには至らず、セリエAでは2017-18シーズンの22試合出場が最多で、控えCBの立ち位置から抜け出せていません。

その後もデ・リフトデミラルの加入もあり、チームの中でもほぼ4番手のCBと序列も下がっていきましたが、ボヌッチキエッリーニの欠場時では及第点のパフォーマンスを見せていました。

それでも3バックを主に採用してきた2022-23シーズンはガッディの台頭もあり、リーグ戦出場は過去最低の9試合にとどまり、苦しい状況に置かれています。

 

ユベントスとの契約は2024年6月末までとなっており、契約満了まで1年を切ろうとしている中、この夏での放出の可能性は高くなっています。

2022-23シーズンの冬の移籍期間では、サンプドリアから半年レンタルのオファーがありましたが、クラブはこれを拒否したようです。

年齢も28歳とまだ完全に老け込む年齢ではなく、現時点では具体的なクラブ名はあがっていませんが、十分セリエAでレギュラーとしてやっていけるでしょう。

どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

アレックス・サンドロ(ブラジル代表)

生年月日:1991年1月26日(32歳)
ポジション:LSB、LMF、CB
移籍先候補:ガラタサライ

足元の技術の高さを活かしたドリブルで、積極的にサイド攻撃を仕掛けていくだけでなく、スピードと対人の強さで粘り強い守備を見せ、攻守に大きな穴のない万能型のサイドバックとして活躍してきました。

LSBだけでなく、3バックの左でも対応できるユーティリティ性もあり、チーム内でも確固としたポジションを築いてきました。

 

2015年にポルトからユベントスに加入後、在籍8シーズンで公式戦通算309試合に出場し、15得点33アシストを記録、チームの多くのタイトル獲得に貢献してきました。

2022-23シーズンも、3バックの左として主に起用され、公式戦37試合に出場すると、2022-23シーズン終了後に満了する予定だった契約に含まれていた1年の延長オプションをクラブ側が行使し、来シーズンまで契約は延長されました。

 

しかし、32歳を迎えた2022-23シーズンは、例年と比べるとパフォーマンスの衰えは顕著となってきており、自身のミスでピンチを招く場面も多くなってきました。

LWBでは新加入のコスティッチが、クロスの精度の高さを武器に、チーム内でも不動の地位を築きつつあり、3バックの左でもガッディの成長やCBの補強次第では、出場機会が減少する可能性も高くなるでしょう。

チャンピオンズリーグ出場権を逃したこともあり、アレックス・サンドロはクラブに対して、契約を1年前倒しで解除し、この夏での退団を求め、現時点ではガラタサライへの移籍が取り沙汰されています。

経験豊かで攻守両面で貢献できるアレックス・サンドロは来シーズン、どこでプレーすることになるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

フアン・クアドラード(コロンビア代表)

生年月日:1988年5月26日(35歳)
ポジション:RMF、RSB、RWG
移籍先候補:ローマ

爆発的なスピードと豊富な運動量で、右サイドで絶えずアップダウンを繰り返し、切れ味鋭いドリブルや精度の高いクロスでチャンスメイクしてきた右サイドのスペシャリストです。

右サイドなら、高い位置でも低い位置でも対応でき、ベテランの域に入りつつも、多くの指揮官から重宝されてきました。

 

ウディネーゼフィオレンティーナチェルシーを経て、2015年夏からユベントスに加入し、在籍8シーズンで公式戦通算314試合に出場、26得点65アシストを記録してきました。

かつてのような爆発的なスピードは衰えたものの、経験に裏打ちされたプレーを見せ、チームでもキャプテンを任せられることもあり、アッレグリ監督からの厚い信頼を得ています。

 

2022-23シーズンも公式戦47試合に出場し、チームに欠かせない主力として活躍してきましたが、後半戦は膝の怪我で戦線を離脱することも多くなり、2023年6月末までとなっていたユベントスとの契約も契約延長の発表もなく、現時点では去就が不透明の状況です。

冬の移籍期間終了後は、契約更新せずシーズン終了後に退団するという流れが有力視されていましたが、ここ最近は減俸を受け入れて1年契約を延長するという報道も出てきています。

経験豊かなクアドラードではありますが、35歳となり、後継者候補確保はこの夏の移籍市場での優先事項となるでしょう。

補強の状況次第で、去就は流動的になりますが、戦力面でも財政面でもクアドラードの残留は大きなプラスになるという声も出てきています。

どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

アドリエン・ラビオ(フランス代表)

生年月日:1995年4月3日(28歳)
ポジション:CMF、DMF、LMF
移籍先候補:バイエルン・ミュンヘン、ニューカッスル、マンチェスター・ユナイテッド

190㎝近い身長に加え、足元の技術の高さと運動量を兼ね備え、攻守両面に気が利く万能型のMFです。

中盤の複数のポジションで対応できるユーティリティ性もあり、派手な活躍はないものの、チームを支える重要な選手となっています。

カタールW杯のフランス代表では、ポグバカンテら負傷者が続出した中盤の軸として活躍し、存在感を出しました。

 

2019年夏にPSGからフリーで加入すると、在籍4シーズンで公式戦177試合に出場し、17得点12アシストを記録。

2022-23シーズンもリーグ戦32試合に出場し、8得点4アシストを記録、ベスト4に進出したヨーロッパ・リーグでも全8試合にスタメン起用され、万能性の高さから、システムの変更にも対応でき、コンスタントに出場を重ねています。

 

とはいえ、ユベントスとの契約は2022-23シーズン終了後に満了し、現時点では契約延長の発表はありません。

ユベントスも契約延長交渉を長く続けてきていますが、給与面で隔たりなどもあり交渉は難航し、現時点ではバイエルン・ミュンヘンマンチェスター・ユナイテッドリバプールニューカッスルなどビッグクラブからの関心が強くなっています。

ラビオ自身もかねてからプレミアリーグでのプレー願望を公言し、イングランド移籍の可能性も高くなっています。

ラビオ自身もW杯前には「W杯で活躍し、キャリアを前進させたい」とコメントし、2022-23シーズンは自身のアピールの機会と捉え、チームは低迷したものの、ラビオ自身は評価を高めました。

ラビオは来シーズンもチャンピオンズリーグでのプレーを希望していますが、代理人を務める母親が高額な年俸を求め去就に一癖絡んできそうですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

アンヘル・ディ・マリア(アルゼンチン代表) → 退団決定(ベンフィカ)

生年月日:1988年2月14日(35歳)
ポジション:RWG、LWG、OMF
移籍先候補:ベンフィカ、アル・イティハド、インテル・マイアミ

7シーズン過ごしたパリ・サンジェルマンを離れ、2022-23シーズンからユベントスに加入し、豊富な経験値と卓越した技術で右サイドからチャンスメイクしていき、新加入ながらチームの攻撃の中心的存在として活躍してきました。

またシーズン序盤は苦しんだものの、カタールW杯では主力としてアルゼンチン代表の優勝に貢献し、クラブでも代表でも充実したシーズンを過ごしました。

シーズン後半戦は従来のRWGでの起用ではなく、2トップや一列下でのプレーが多くなり、ヨーロッパリーグ決勝トーナメントプレーオフ2ndレグのナント戦でハットトリックを決めるなど、チームの勝利に導く活躍を見せ、2022-23シーズンは公式戦40試合に出場し、8得点7アシストを記録しましたが、ディ・マリアユベントスとの契約は2022-23シーズンのみの1年契約となっており、去就が不透明の状況でした。

 

クラブもディ・マリア自身も契約延長に向けて前向きだったものの、将来的には母国アルゼンチンでの引退プランを公言していることや、2024年6月に行われるコパ・アメリカに出場し、アルゼンチン代表での集大成を打つことを重要視していることもあり、契約延長交渉は決裂し、6/6にディ・マリア自身のインスタグラムで2022-23シーズン限りでの退団を発表しました。

勝ち点剥奪もあり、タイトル獲得やチャンピオンズリーグ出場権獲得を逃し、「困難で複雑な時間」とディ・マリア自身も振り返っていますが、そんな中で持ち前のテクニックの高さや豊富な経験値でチームを牽引し活躍してくれました。

新天地には古巣のベンフィカや、サウジアラビアのアル・イティハド、MLSのインテル・マイアミなどが挙がっていますが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

ドゥシャン・ヴラホヴィッチ(セルビア代表)

生年月日:2000年1月28日(23歳)
ポジション:CF
移籍先候補:バイエルン・ミュンヘン、チェルシー、パリ・サンジェルマン、レアル・マドリード

身長190㎝の長身を生かしたポストプレーで、攻撃の起点になるだけでなく、得点への嗅覚にも優れ、身長を生かしたヘディングやスペースへの抜け出し、左足の強烈なミドルシュートなど多彩な得点パターンを持つストライカーです。

決定力の高さも評価され、ハーランド(マンチェスター・シティ)に並ぶ完成度の高さと評価されています

 

弱冠16歳24日で母国セルビアの名門パルチザンでトップチームデビューを果たし、2018年にフィオレンティーナに移籍すると、20-21シーズンはリーグ戦37試合で21得点を上げ、セリエA最優秀若手選手賞に輝きました。

2021-22シーズンも前半戦はリーグ戦21試合で当時リーグトップの17得点を記録し、この活躍を受け2022年1月に移籍金8160万ユーロ(約98億円)でユベントスに移籍しました。

2021-22シーズン後半戦は、前半戦と比べると少し調子を落とし、リーグ戦15試合で7得点に終わり、得点王獲得とはなりませんでしたが、ユベントスの新たなエース候補としてのポテンシャルは十分に発揮しました。

ヴラホヴィッチを軸としたチーム造りを目指し、2022-23シーズンに臨み、開幕4試合で4得点と幸先の良いスタートを切ったものの、その後鼠径部の負傷により戦線離脱し、今年1月末のセリエA第20節モンツァ戦でようやく復帰を果たしたものの、17試合でわずか4得点しか奪えず、スタメン落ちも数試合あり、結局リーグ戦27試合で10得点と、大きく期待を裏切る結果となってしまいました。

 

来シーズンこそは、ユベントスのエースストライカーとしての活躍を期待したいところですが、勝ち点剥奪によりユベントスはチャンピオンズリーグ出場権を逃し、契約も2026年6月末まで残しているものの、決定力の高いCFの獲得を目指しているバイエルン・ミュンヘンや、レアル・マドリードパリ・サンジェルマンチェルシーなどが獲得に関心を示しています。

ユベントスとしても、「プロジェクトの中心」として獲得したヴラホヴィッチをいとも簡単に放出するのはクラブの威信を揺るがすものとなりますが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

 

まとめ

いかがでしたか。

 

今回は、2023年夏のユベントスの最新移籍情報と補強ポイント狙っていると噂の獲得候補選手退団が噂される選手を取り上げました。

 

不正会計問題による勝ち点剥奪に大きく揺り動かされ、何とか7位でフィニッシュし、カンファレンスリーグ出場権を獲得したものの、現場の選手たちにとってはモチベーションを保つのは難しい状況になってしまいました。

来シーズンこそは、フロントも大きな問題を起こすことなく、シーズンに集中できるようにしてほしいものですね。

 

とはいえ、チャンピオンズリーグはグループステージ敗退に終わるなど、これまでビッグクラブとして君臨し続けたユベントスの地位もだんだん下がりつつあり、2010年代に無類の強さを誇ったセリエAでもミランナポリに飲み込まれつつあります。

来シーズンは、“イタリアの復権”の中心にいるためにも、大きな正念場になりますね。

2シーズン連続で無冠に終わり、この夏の移籍市場では、主力の流出を抑え、スカッドに及ぶ影響を何とか最小限にとどめたいところですね。

怪我明けでほとんどプレー出来なかった選手の巻き返しや、ミレッティファジョーリイリングなど若手の台頭といった明るい話題もあり、来シーズンこそは再び黄金時代を築くべく、新しいユベントスでの巻き返しに期待したいですね。

 

他に気になるチームはありますか?

プレミアリーグ(イングランド)

 

ブンデスリーガ(ドイツ)

 

リーガエスパニョーラ(スペイン)

 

セリエA(イタリア)

 

リーグアン(フランス)

いつもありがとうございます!

コメント

タイトルとURLをコピーしました