ローマ2023夏の最新移籍情報まとめ!補強ポイントや狙ってると噂の獲得候補・退団選手リストも調査!

ロマニスタの皆さん、こんにちは。

 

イタリアの首都ローマを本拠地に構え、セリエA優勝3回、コッパ・イタリア優勝9回を誇るセリエA屈指の名門クラブであるASローマ

2000-01シーズンは、中田英寿をはじめ、トッティバディストゥータといった名選手を多く擁し、スクデット獲得を成し遂げました。

2007-08シーズンにコッパ・イタリアを制して以降、13年にわたってタイトル獲得が無い状況が続き、この閉塞感を打破すべく、21-22シーズンから“スペシャル・ワン”名将ジョゼ・モウリーニョが新監督に就任し、久々のタイトル獲得を目指したもののミランユベントスら上位陣との対戦で、地力の差を見せつけられ、終盤戦に盛り返したものの、リーグ戦6位でフィニッシュしました。

 

それでも21-22シーズンから新たに創設されたUEFAカンファレンスリーグでは、グループステージから参戦し、グループ首位で決勝トーナメントに進出、その後も勝ち進み、決勝ではフェイエノールトを破り、UEFAカンファレンスリーグ初代王者に輝きました。

14年ぶりのタイトル獲得となり、セリエAでの復権と2シーズン連続での欧州主要カンファレンス制覇を目指し臨む22-23シーズンは、開幕前にユベントスからフリーでディバラPSGからレンタルでワイナルドゥムマンチェスター・ユナイテッドからモウリーニョ監督の愛弟子マティッチを獲得するなど、積極的に移籍市場で動き、二足の草鞋を履く上で選手層を強化を図ってきました

 

22-23シーズンのリーグ戦開幕4試合で3勝1分けと、21-22シーズンと同様、幸先の良いスタートを切り、カタールW杯の中断期間に入る前にはリーグ戦7位で折り返したものの、首位を独走していたナポリを追随する第2グループの中にとどまり、勝ち点差もごくわずかでした。

そしてカンファレンスリーグ初代王者として臨んだヨーロッパリーグですが、グループステージでルドゴレツベティスに敗れはしたものの、グループ2位で決勝トーナメントに進出しました。

 

“3-4-2-1”のフォーメーションを採用し、モウリーニョ監督が志向する堅守をベースとしたサッカーが浸透したローマは、22-23シーズンのセリエA全体で4位の失点数(38失点)を記録し、粘り強く徹底して守り勝つ試合を見せたものの、得点数はセリエAで欧州カップ戦出場権を獲得した上位7クラブのうち最も少ない50得点と、決定力不足に苦しみました。

加えて、シーズン終盤に差し掛かるとヨーロッパリーグとの二足の草鞋が大きな負担となり、セリエAでは第31節アタランタ戦以降、7試合で勝ち星を逃し、チャンピオンズリーグ出場権獲得圏内から次第に遠のいていきました。

それでもヨーロッパリーグでは勝負に徹した戦いぶりで着実に勝ち上がり、準決勝レバークーゼン戦2ndレグでは枠内シュート0本で、相手には20本のシュートを浴びながらも無失点で守り抜き、スコアレスドローに持ち込むなど、守り勝ってきました。

 

2シーズン連続の欧州主要タイトルをかけたヨーロッパリーグ決勝では、6度の優勝を誇るセビージャとの対戦となりましたが、PK戦にまで持ち込む激闘の末に敗れ、ヨーロッパリーグ制覇とはなりませんでした。

そしてヨーロッパリーグ優勝でのチャンピオンズリーグ出場権獲得を逃し、セリエA最終節を前に順位は6位と欧州カップ戦出場権獲得圏内をキープしていましたが、最終節スペツィア戦で後半ATでディバラがPKを決め、2-1で勝利し、6位でリーグ戦をフィニッシュしました。

 

ヨーロッパリーグとの負担や、新戦力の不調や離脱といったアクシデントがあったにもかかわらず、カップ戦での強さを発揮し、リーグ戦でも及第点の成績を収めることが出来たのは就任2年目のモウリーニョ監督の手腕によるところも大きいでしょう。

就任3年目となる23-24シーズンは、チームの成熟度が増し、イタリアでの覇権奪還を期待したいところですね。

 

ということで今回は、カンファレンスリーグ初代王者、ヨーロッパリーグ準優勝と結果を残し、23-24シーズンこそはスクデット獲得争いに絡もうと意気込むASローマの2023夏

  • 最新移籍情報と補強ポイント
  • 狙っていると噂の獲得候補選手
  • 退団が予想される選手
  • まとめ

の順でお伝えしていきます。

他に気になるチームはありますか?

プレミアリーグ(イングランド)

 

ブンデスリーガ(ドイツ)

 

リーガエスパニョーラ(スペイン)

 

セリエA(イタリア)

 

リーグアン(フランス)

最新移籍情報と補強ポイント

最新移籍情報

現時点で決まっているASローマの新加入・退団選手は以下の通りです。

 

〈加入〉 

POS. 選手名 年齢 前所属 移籍形態(移籍金)
DF エヴァン・エンディカ 23 フランクフルト 完全移籍(フリー、5年契約)
ラスムス・クリステンセン 26 リーズ レンタル移籍(2024年6月末まで)
マティアス・ビニャ 25 ボーンマス レンタル期間満了
ブライアン・レイノルズ 22 ウェステルロー レンタル期間満了
MF フセム・アワール 25 リヨン 完全移籍(フリー、5年契約)
ゴンサロ・ビジャ―ル 25 ヘタフェ レンタル期間満了
FW エルドル・ショムロドフ 28 スペツィア レンタル期間満了

 

エバン・エンディカ(フランクフルト/コートジボワール代表)

生年月日:1999年8月20日(23歳)
ポジション:CB、LSB

ビルドアップ能力と対人プレーに優れた左利きのセンターバックです。

192㎝の強靭なフィジカルを誇り、年齢に見合わず冷静な守備対応を見せています。

4バックの中央だけでなく、LSBや3バックにも対応できるユーティリティ性も持っています。

 

所属するフランクフルトでは、21-22シーズンはリーグ戦32試合に出場し、ヨーロッパリーグ制覇にも大きく貢献しました。

22-23シーズンも3バックの中央、また4バックの左のCBとして起用され、リーグ戦30試合にスタメン出場し、チャンピオンズリーグも全8試合にスタメン出場しています。

しかし所属するフランクフルトとの契約は、22-23シーズン終了後に満了し、シーズン終了後のフリーでの獲得を狙い、多くのクラブ間での争奪戦が繰り広げられていました。

 

そんな中、6月21日にローマは2028年6月末までの5年契約の完全移籍でエンディカを獲得したことを発表しました。

ローマ加入に際し、エンディカは「新しいサポーターのいるオリンピコのピッチに立ち、目標を成し遂げるために貢献できることを楽しみにしている。」とコメントし、活躍を誓っています。

新シーズンでは3バックの左に入ることが予想されますが、対人守備の強さはもちろんのこと、ビルドアップ能力の高さもあり、モウリーニョ監督にも重宝される存在となるでしょう。

23歳と若く、ローマでの活躍を経て、さらなるステップアップも期待されますが、まずは23-24シーズンのローマでの活躍に注目ですね。

 

 

ラスムス・クリステンセン(リーズ/デンマーク代表)

生年月日:1997年7月11日(26歳)
ポジション:RSB、RMF

187㎝と大柄なサイドバックで、強靭なフィジカルを生かした対人守備の強さと、豪快な攻め上がりを武器とし、SBながら得点力の高さも誇り、豊富な運動量を生かしスペースに走り込んだり、セットプレーでヘディングでゴールを決めるなど、様々な得点パターンもあります。

カタールW杯のデンマーク代表メンバーにも選出され、グループステージ全3試合に出場しました。

 

2019年夏にアヤックスからザルツブルクに加入後、マーシュ監督の下で主力として定着し、在籍3シーズンで公式戦通算108試合に出場、13得点19アシストを記録して、ザルツブルグの躍進に大きく貢献してきました。

特に21-22シーズンのチャンピオンズリーグ、ベスト16のバイエルン・ミュンヘン戦では攻守に躍動し、バイエルンをあと一歩のところまで苦しめました。

22-23シーズンは恩師マーシュ監督が率いていたリーズに加入し、プレミアリーグで26試合に出場して、3得点1アシストを記録しました。

 

残念ながらリーズはリーグ19位に終わり、チャンピオンシップ降格となってしまいましたが、初挑戦となるプレミアリーグでも持ち味を発揮した堂々たるプレーを見せたクリステンセンは、23-24シーズンに2024年6月末までのレンタルでローマへの加入が発表されました。

加入に際し、「素晴らしいクラブの一員になれて誇りに思う。」とコメントし、ローマでのプレーを楽しみにしていました。

攻守両方で計算できる右サイドバックの加入は、モウリーニョ監督にとっても大きな補強となるでしょう。

まずはゼキ・チェリクとのポジション争いになると思いますが、新天地ローマでの活躍にも注目ですね。

 

 

フセム・アワール(リヨン/アルジェリア代表)

生年月日:1998年6月30日(25歳)
ポジション:CMF、OMF、LMF

足元の技術に優れ、プレスを回避し、ドリブルで前線に切れ込んでいくだけでなく、正確なパスを供給し、視野の広さもあるなど、チャンスメーク力に長けています。

基本はCMFですが、中盤ならどこでもこなすことができるオールラウンドプレーヤーです。

 

リヨンの下部組織出身で、2016-17シーズンにトップチームデビューを果たし、在籍7シーズンにわたり公式戦通算233試合に出場て、41得点36アシストを記録し、主力として活躍してきました。

特に2019-20シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝のマンチェスター・シティ戦では2アシストを決め、リヨンのベスト4進出に大きく貢献し、ビッグクラブからの関心も集めてきましたが、クラブ間での合意に至らず、リヨン残留となっていました。

 

リヨンとの契約も22-23シーズン終了までとなり、シーズン開幕前にもアーセナルユベントスといったビッグクラブへの移籍も噂されていましたが実現せず、22-23シーズンの前半戦は退団希望を表明したことにより、出場機会が減少し、中盤戦以降も怪我による離脱を繰り返し、結局22-23シーズンはリーグ戦16試合の出場にとどまってしまいました。

そして契約満了に伴い、6月11日にフリーで2028年6月末までの5年契約での完全移籍でのローマへの加入が正式発表されました。

アワールローマ加入に際し、「重要なチーム、強力な選手、ユニークなファンがいるこのプロジェクトは、僕にとって正しいプロジェクトだと思う。」とコメントしています。

市場価値も最高5500万ユーロまでいったものの、現在は1300万ユーロ(約20億3000万円)程度まで落ち込んでしまいましたが、ローマでの活躍で再び自らの価値を高めたいと意気込んでいることでしょう。

モウリーニョ監督の起用法にも注目が集まりますし、ローマでの活躍にも期待したいですね。

 

 

〈退団〉

POS. 選手名 年齢 移籍先 移籍形態(移籍金)
MF マディ・カマラ 26 オリンピアコス レンタル期間満了
ジョルジニオ・ワイナルドゥム 32 パリ・サンジェルマン レンタル期間満了
エブリマ・ダルボエ 22 LASK レンタル移籍(2024年6月末まで)
ベンジャミン・タヒロビッチ 20 アヤックス 完全移籍(750万€、5年契約)
クリスティアン・ヴォルパート 19 サッスオーロ 完全移籍(750万€)

 

 

補強ポイント

ASローマの2023年夏の移籍市場での補強ポイントとして、

  1. ストライカー
  2. CMF
  3. LSB

が挙げられるでしょう。

 

ストライカー

まずは、22-23シーズンのセリエAでTOP7に入ったクラブの中で最も少ない得点数(50点)となった前線の得点力アップが課題となるでしょう。

22-23シーズンのチームのトップスコアラーは公式戦17得点を決めたディバラでしたが、次に多く得点を上げたのはエイブラハムの公式戦9得点と、二桁得点を上げた選手が一人だけとなってしまいました。

 

さらに、セリエA最終節スペツィア戦でエイブラハムが左膝前十字靭帯損傷という大怪我を負い、11月もしくは12月まで復帰できない状況となり、ストライカー獲得は急務となっています。

新加入のベロッティがまさかのリーグ戦無得点と不調に喘ぎましたが、新シーズンでの復調とバックアッパーとしての活躍に期待しつつ、即戦力クラスのストライカー獲得にまず動いてくることでしょう。

 

 

CMF

“3-4-2-1”のフォーメーションを採用し、堅守速攻を展開してきたローマにおいて、中盤には広範囲をカバーリングしたりプレスを掛け続ける運動量と守備の強度、カウンターにつなげるためのパス精度の高さが求められ、モウリーニョ監督は現在のローマのスタイルにおいて、CMFは特に重要なピースだと考えています。

 

これまでも多くのCMFを獲得してきましたが、愛弟子のマティッチ以外、主力に定着したCMFはおらず、22-23シーズンも新加入のワイナルドゥムは故障離脱もあり、出場機会を得ることが出来ず、PSGに復帰してしまいました。

モウリーニョ監督のお眼鏡にかなうにはどのレベルまで求められるのか分かりませんが、引き続き23-24シーズンも攻守において、バランスと強度を伴ったCMFの獲得を目指していくことでしょう。

 

 

LSB

サイドバックの獲得もこれまでの移籍市場で噂されてきましたが、RSBに関してはゼキ・チェリクに加え、クリステンセンリーズから獲得したことでひとまず補強の必要性はないでしょう。

LSBに関しては、22-23シーズンではスピナッツォーラザレフスキが起用されてきましたが、スピナッツォーラは2021年夏にアキレス腱断裂という大怪我を負った影響もあり、負傷離脱を繰り返し、シーズン通しての活躍は難しく、ザレフスキもまだ21歳と主力を任せきるには不安が残り、LSBの実力者の獲得が求められます。

ザレフスキの本格的なブレイクに期待したいところではありますが、LSBも補強の必要性が高いポジションです。

 

 

 

狙っていると噂の獲得候補選手

では、挙げられた補強ポイントに沿って、狙っていると噂の獲得候補選手を取り上げます。

 

ストライカー

ジャンルカ・スカマッカ(ウェストハム/イタリア代表)

生年月日:1999年1月1日(24歳)
ポジション:CF

195㎝の長身と身体能力の高さに加え、爆発力と巧さを兼ね備えた、次世代のイタリア代表エースとして期待を寄せられている若手ストライカーです。

21-22シーズンはサッスオーロでリーグ戦36試合で16得点を記録し、一気に大ブレイク、2021年9月にはイタリア代表にも初招集され、現在も継続的に招集されています。

 

22-23シーズン開幕前にはミランをはじめ、インテルユベントスパリ・サンジェルマンなどが獲得に動いていましたが、ウェストハムが移籍金3050万ポンド(約50億円)を支払い、5年契約の完全移籍で獲得しました。

しかし、定位置を確保するには至らず、プレミアリーグで16試合に出場し、わずか3得点と振るわず、後半戦は膝の怪我で長期離脱してしまい、期待されていた働きをすることは出来ませんでした。

 

ウェストハムでは195㎝の長身を生かしたポストプレーだけでなく、足元の技術の高さや身体能力の高さを随所に見せていましたが、何せ決定力不足が大きく響き、モイーズ監督もスカマッカのプレー面で不満を感じており、評価を高めるには至らず、この夏の移籍市場でのセリエA復帰の可能性も囁かれ、ローマ以外にも、ミランユベントスなどが移籍先候補として挙げられています。

ウェストハムとしては、スカマッカの放出時代は容認しているものの、完全移籍で売却したいと考えており、多くのクラブが買取オプション付きのレンタル移籍のオファーを提示するなど、条件面での調整が必要となるでしょう。

ポテンシャルの高さを十分見せたスカマッカは、先日オーストラリアで行われたトッテナムとのプレシーズンマッチで決勝点を決めるなど、新シーズンでの奮起も期待されますが、下部組織在籍時以来の復帰となるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

アルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリード/スペイン代表)

生年月日:1992年10月23日(30歳)
ポジション:CF、LWG

190㎝近い長身の高さだけでなく、足元の技術の高さやスペースへの抜け出しの巧さも兼ね備え、自らゴールを奪うだけでなくチャンスメイクにも長けている万能型のストライカーです。

多くのビッグクラブやスペイン代表でも活躍し、カタールW杯では日本戦で先制点となるヘディングシュートを決めました。

 

アトレティコ・マドリードの下部組織から、ヘタフェの下部組織を経て、2008年7月にレアル・マドリードの下部組織に加入すると、2010-11シーズンにトップチームデビューを果たし、その後出場機会を増やしていき、2013-14シーズンはラ・リーガ23試合に出場して8得点を上げました。

翌2014-15シーズンからはユベントスに加入し、スクデット獲得など多くのタイトル獲得に貢献すると、その後はレアル・マドリードチェルシーアトレティコ・マドリードユベントスと渡り歩き、22-23シーズンはアトレティコ・マドリードでプレーしました。

 

22-23シーズンはCFとして起用され、ラ・リーガで36試合に出場して、13得点2アシストを記録、グリーズマンと共に攻撃陣を牽引する活躍を見せましたが、モラタアトレティコとの契約は2024年6月末までと、契約満了まで1年を切り、現在も契約延長に向けて交渉を続けているものの、契約延長するためには減俸を受け入れなければならず、ここで上手くまとまらなければ移籍に向けて動きが活発化してくることでしょう。

 

現時点でモラタ獲得には、ローマ以外にもミランアル・イテファクなどが動いているとされ、1200万~2000万ユーロ(約18億8000万円~約31億3000万円)の契約解除条項が存在すると報道されています。

特にローマモウリーニョ監督がレアル・マドリード時代の教え子であるモラタの獲得を熱望しているようです。

財政的に完全移籍での獲得は困難とされ、買取オプションのレンタル移籍などで獲得を模索していくようですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

CMF

レナト・サンチェス(パリ・サンジェルマン/ポルトガル代表)

生年月日:1997年8月18日(25歳)
ポジション:CMF、OMF、RMF

強靭なフィジカルとスピードを生かし、推進力のあるドリブルで前線へと駆け上がっていくだけでなく、対人の強さや正確なタックルなど守備面での強さも見られ、ビルドアップでの貢献度も高いCMFです。

カバーリング範囲も広く、豊富な運動量で馬力のあるMFとして評価を得ています。

 

将来を嘱望され、バイエルン・ミュンヘンに引き抜かれたものの、思うような活躍をすることが出来ず、厚い壁にぶつかったかのように見えましたが、2019年夏にリールに移籍後、再び息を吹き返し、20-21シーズンのリールのリーグアン優勝に大きく貢献しました。

今シーズンはリール時代の恩師ガルティエ監督が率いるPSGへ完全移籍を果たし、2度目のビッグクラブ挑戦となりました。

 

しかし、22-23シーズンはリーグ戦23試合に出場していますが、スタメン起用はわずか6試合のみとなり、負傷離脱もあったものの、開幕前の積極的な中盤の補強で選手層を厚くした中で定位置を掴むには至りませんでした。

リール時代の恩師であるガルティエ監督も退任し、去就は不透明な状況となっており、現時点でレナト・サンチェス獲得には、ローマ以外にもリバプールや古巣ベンフィカが関心を示しているようです。

ローマとしては、獲得を狙っていたフラッテージを獲り逃し、ワイナルドゥムもレンタル期間満了に伴いPSGに返却し、中盤の補強としてレナト・サンチェスの獲得に本格的に動き出したようです。

財政難もあり、レンタルでの獲得が基本路線となりそうですが、中盤でのインテンシティの強さはモウリーニョ監督の好みともいえるでしょう。

2度目のビッグクラブ挑戦も失敗に終わりそうですが、まだ25歳と若く、巻き返しのチャンスはあり、ローマで復活の手がかりをつかむことになるのか、今後の動向に注目です。

 

 

マルセル・サビッツァー(バイエルン・ミュンヘン/オーストリア代表)

生年月日:1994年3月17日(29歳)
ポジション:CMF、OMF、RWG

パスやシュートの正確性は水準以上のものを持ち、スペースへの動き出しや豊富な運動量を武器とするボックス・トゥ・ボックス型のCMFです。

22-23シーズンはエリクセンの長期の負傷離脱を受け、冬の移籍期間終了間際にマンチェスター・ユナイテッドに急遽レンタル移籍で加入しました。

ナーゲルスマン監督が指揮を執っていたライプツィヒ時代では、絶対的な主力として活躍し、ナーゲルスマン監督の後を追うような形で21-22シーズン夏にバイエルン・ミュンヘンに移籍しました。

しかし、バイエルンではライプツィヒ時代のように定位置を確保出来る活躍を見せることは出来ず、21-22シーズンはリーグ戦25試合で1得点1アシスト、22-23シーズンもリーグ戦15試合に出場していましたが、スタメン起用はわずか7試合にとどまっていました。

 

冬の移籍期間終了間際で加入したマンチェスター・ユナイテッドでは、チーム加入直後のリーグ戦で早速出場していたものの、退場処分で出場停止のカゼミーロの代役として先発起用されたリーグ戦では、マクトミネイブルーノ・フェルナンデスとの連携で上手くいかず、第35節ウェストハム戦で半月板を損傷し、プレミアリーグでは11試合の出場にとどまり、現在はレンタル期間満了によりバイエルン・ミュンヘンに復帰しています。

恩師ナーゲルスマン監督は解任され、途中就任したトゥヘル体制で出場機会を得ることが出来るか不透明な状況もあり、1500万~1700万ユーロ(約23億6000万円~26億7000万円)のオファーが届けば、サビッツァー売却に応じる姿勢のようです。

自身のInstagramでも休暇先からイタリア語で投稿するなど、イタリア行き希望を匂わせていますが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

LSB

ボルナ・ソサ(シュトゥットガルト/クロアチア代表)

生年月日:1998年1月21日(25歳)
ポジション:LSB、LMF

左足からの正確無比なクロスからチャンスメイクするだけでなく、スピードを活かした突破や、身長187㎝のフィジカルを活かした競り合いの強さなど、攻守において左サイドで躍動するMFです。

母親がドイツ生まれということもあり、ドイツ代表への招集の噂もありましたが、2021年9月にクロアチア代表デビューを果たし、カタールW杯では5試合に先発出場しました。

 

2018年7月にディナモ・ザグレブからシュトゥットガルトに加入し、加入当初は出場機会を得られなかったものの、20-21シーズンから頭角を現し、20-21シーズンは10アシスト、21-22シーズンは8アシスト、22-23シーズンもリーグ戦25試合に出場して、2得点7アシストを記録、シュトゥットガルトの攻撃の重要なピースとなっています。

 

ソサの代名詞といえば、やはり左足からの正確なクロスではないでしょうか。

クロスの軌道と正確性から、デイビッド・ベッカムにも並ぶ質を持つとも評されており、22-23シーズンのブンデスリーガ全体でトップのクロス成功数(80本)を記録しています。

またフリーキックの精度も高く、左足から放たれた美しい軌道のシュートでゴールを奪います。

これまでもビッグクラブからの関心を多く集め、インテルバルセロナマンチェスター・シティなどの移籍の噂もありましたが、現時点では実現に至っていません。

 

2025年6月末まで契約を残しているシュトゥットガルトは1500万ユーロ(約22億円)~2500万ユーロ(約37億円)を移籍金として要求する姿勢のようですが、ローマは買取オプション付きのレンタルでの獲得を目指しているようです。

ソサ加入となれば、今までのチームにはない大きな武器を手に入れることになりますが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

 

退団が予想される選手

次に、退団が予想される選手を取り上げます。

 

ロジェール・イバニェス(ブラジル代表)

生年月日:1998年11月23日(24歳)
ポジション:CB、RSB、DMF
移籍先候補:ニューカッスル、アストン・ヴィラ、アトレティコ・マドリード、フラム

身体能力の高さを武器に、スピードや空中戦での強さ、カバーリング範囲の強さを誇るだけでなく、足元の技術の高さやパス精度の高さを生かし、ビルドアップでも貢献度の高い万能型のCBです。

カタールW杯の代表メンバー入りは逃したものの、昨年9月にブラジル代表デビューを果たし、これからのセレソンの主軸としての成長も期待されています。

 

2019年1月にフルミネンセからアタランタに加入し、その後2020年1月にローマに2021年6月末までのレンタル移籍で加入すると、2019-20シーズンの後半戦はセリエAで9試合に出場し、翌20-21シーズンはCBの主力に定着、セリエAで30試合に出場しました。

完全移籍に切り替わって加入した21-22シーズンは、モウリーニョ監督からの信頼を得て、公式戦51試合に出場し、カンファレンスリーグ優勝にも大きく貢献、22-23シーズンも公式戦48試合に出場して、ヨーロッパリーグ準優勝にも貢献する活躍を見せました。

 

22-23シーズンのセリエAで、タックル成功数(67回)はチーム2位、インターセプト数(66回)はリーグ2位、クリア数(91回)もチーム2位と高いスタッツを残し、守備陣の中心として活躍しているイバニェスですが、財政難問題を抱えるローマイバニェスの売却に踏み切る可能性も否定できず、イバニェスローマの契約は2025年6月末まで残っていますが、移籍金3000万ユーロ(約46億5000万円)前後のオファーがあれば交渉に応じる姿勢のようです。

現在、イバニェス獲得にはニューカッスルアストン・ヴィラフラムといったプレミア勢やアトレティコ・マドリードなどが関心を示しているようです。

23-24シーズンもローマの守備陣の中心として活躍し、後方から引き締めると共に、ブラジル代表への定着も含め、さらなるレベルアップに期待したいイバニェスですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

リック・カルスドルプ(元オランダ代表)

生年月日:1995年2月11日(28歳)
ポジション:RSB、RMF
移籍先候補:ウェストハム、フラム、アヤックス、マルセイユ

推進力の強さとスピードを前面に出し、右サイドを一気に攻め上がっていく攻撃的なサイドバックであり、豊富な運動量で献身的な守備も見せ、パス精度の高さもありビルドアップへの積極的な参加も見られます。

オランダ代表からは2017年3月を最後に遠のいているものの、代表に呼ばれてもおかしくない実力者です。

 

2017年7月にフェイエノールトからローマに加入したものの、加入1年目の17-18シーズンで膝の十字靭帯断裂という大怪我を負い、リーグ戦わずか1試合のみの出場にとどまり、翌18-19シーズンもリーグ戦11試合のみの出場で、半ば構想外の状況となっていました。

しかし、古巣フェイエノールトにレンタル移籍で復帰した19-20シーズンは公式戦24試合で2得点5アシストと盛り返すと、20-21シーズンからはローマに復帰し、リーグ戦34試合に出場、21-22シーズンもリーグ戦36試合に出場と、ほぼ怪我無くシーズンを過ごし、RSBの主力として活躍しました。

 

21-22シーズンのほぼフル稼働の活躍により、モウリーニョ監督からの信頼を得たカルスドルプでしたが、22-23シーズンは新加入のゼキ・チェリクにやや押され気味となり、ベンチスタートの試合も多く、途中出場した第14節サッスオーロ戦では失点につながるプレーによりモウリーニョ監督の怒りを買い、名前は明かさなかったもののカルスドルプを示唆する批判的な発言と冬の移籍市場での移籍勧告をし、関係は大きく冷え込んでしまいました。

サッスオーロ戦以降ベンチ外となり、その後和解し2月中旬からはベンチ入りしたものの、膝の怪我もあり、第27節ラツィオ戦以降公式戦の出場は無く、リーグ戦13試合の出場にとどまりました。

モウリーニョ監督との関係の冷え込みや、新加入のゼキ・チェリクの活躍、そしてクリステンセンの獲得により、カルスドルプの退団はほぼ既定路線となりつつあります。

現時点で移籍先候補としては、ウェストハムフラムのプレミア勢や、アヤックスなどが挙げられていますが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

パウロ・ディバラ(アルゼンチン代表)

生年月日:1993年11月15日(29歳)
ポジション:CF、ST、RWG
移籍先候補:チェルシー

ドリブル、パス、シュートと攻撃的なプレーヤーに求められる要素を高水準で兼ね備え、バイタルエリアでは相手のプレッシャーが強くても、細かいタッチでコースを作り出し、ゴールへと導いていく世界トップクラスのアタッカーです。

アルゼンチン代表ではメッシの陰にやや隠れる存在でありつつも、セリエAでは通算110得点を記録し、クラブではエースとして活躍しています。

 

2015年にパレルモからユベントスに加入すると、7シーズンにわたり公式戦通算115得点を記録し、エースとして活躍してきましたが、21-22シーズン終了後に満了するユベントスとの契約延長交渉が決裂し、21-22シーズン限りでの退団が決定、インテルミランなども獲得に関心を示していましたが、22-23シーズンからローマにフリーで加入しました。

 

当初3-5-2のシステムを採用しているローマに、ディバラが機能できるかどうか疑問視する声もありましたが、1トップのエイブラハムの下に、ペッレグリーニと2枚並んで、セカンドトップとして起用される形が定着し、怪我での離脱もありながらも、リーグ戦25試合でチームトップの12得点7アシストを決め、ローマでもチームの中心として活躍しました。

ところが、ディバラの契約にはイタリア国外のクラブに有効な1200万ユーロ(約18億7000万円)の契約解除条項が存在するとされ、同胞ポチェッティーノ監督が就任したチェルシーディバラ獲得を狙っているようです。

 

ディバラ自身はローマ残留を望んでいるようですが、アルゼンチン代表のチームメイトであるチェルシーエンソ・フェルナンデスは「彼(ディバラ)が来てくれることを願っている。アサード(バーベキュー)を用意して待っているとね。僕にはルームメイトが必要なんだ。」とラブコールを送っています。

アルゼンチン代表の後輩の思いに応える形になるのか、それとも新シーズンもローマでプレーするのか、今後の動向に注目です。

 

 

オラ・ソルバッケン(ノルウェー代表)

生年月日:1998年11月23日(24歳)
ポジション:RWG、LWG、ST
移籍先候補:フライブルク、ホッフェンハイム

右ウイングを主戦場にしていますが、左でも遜色なくプレーでき、足元の技術も高く、ドリブルで持ち上がっていくこともあります。

一気に加速して相手を振り切ることもあれば、技術や味方を生かした崩しを見せることもあり、利き足の左足からのシュートは精度も高く、落ち着いたプレーを見せています。

 

ノルウェーの名門ボデ・グリムトに2020年から2022年の3年間在籍し、公式戦通算91試合に出場、20得点24アシストを記録するなど、チームの攻撃の中心として活躍しました。

21-22シーズンのカンファレンスリーグで優勝したローマですが、グループステージではノルウェー王者のボデ・グリムトに6-1の大敗を喫し、その試合で2得点を決めたソルバッケンに注目、22-23シーズン開幕前に4年半契約での完全移籍で獲得し、2023年1月からの合流となりました。

 

しかしローマ加入後は、ベンチスタートが主となり、第23節ヴェローナ戦で加入後初得点を上げたものの、その後は得点を上げることは出来ず、リーグ戦14試合で1得点2アシストにとどまりました。

スタメン起用される試合も何試合かありましたが、ディバラのバックアッパーの域を出るには至らず、経験を積ませるためレンタルでの放出が検討されています。

移籍先としては、フライブルクホッフェンハイムといったブンデスリーガ勢が候補に挙がっています。

とはいえノルウェー代表でもハーランドウーデゴーアと共に主軸に定着しつつあり、これからの飛躍も大きく期待されるソルバッケンの活躍にも期待したいところですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

エルドル・ショムロドフ(ウズベキスタン代表)

生年月日:1995年6月29日(28歳)
ポジション:CF、RWG、LWG
移籍先候補:ガラタサライ、レッチェ

身長190㎝を誇る大柄なストライカーながら、機動力の高さと抜け出しの巧さもあり、得点だけでなく、パスや連携などでチャンスメイクしていく万能性も兼ね備えています。

ウズベキスタン代表では現在キャプテンを務め、65試合で37得点を記録し、国を代表するストライカーとして活躍しています。

 

2017年7月に母国ウズベキスタンの名門ブニョドコルからロストフに移籍後、2019-20シーズンはリーグ戦28試合で11得点7アシストを記録し、チームの攻撃の中心として活躍すると、2020年10月にジェノアに移籍、セリエA1年目ながら、リーグ戦31試合で8得点1アシストと上々の成績を収め、2021年8月にわずか1シーズンでローマに引き抜かれました。

しかし、ローマ加入後は定位置を脅かすまでには至らず、21-22シーズンはリーグ戦28試合に出場し、3得点4アシストという結果を残したものの、スタメン出場はわずか5試合のみとなり、22-23シーズンはベンチスタートが定位置となり、冬の移籍期間終了直前までのリーグ戦出場はわずか6試合のみとなっていました。

 

冬の移籍期間終了直前にシーズン終了までのスペツィアへのレンタル移籍で加入したものの、リーグ戦15試合で1得点1アシストと振るわず、レンタル期間満了により現在はローマ復帰となっています。

プレシーズンではベロッティとのポジション争いでアピールして、少しでも序列を上げておきたいところですが、新加入が噂されるストライカー次第では、ショムロドフの立場もさらに苦しくなってくることでしょう。

まだ28歳と完全に老け込む年齢ではなく、新シーズンでの奮起を期待したいところですが、アジア屈指の大型ストライカーはどんな決断を下すのか、今後の動向に注目です。

 

 

 

まとめ

いかがでしたか。

 

今回は、2023年夏のローマの最新移籍情報と補強ポイント狙っていると噂の獲得候補選手退団が噂される選手を取り上げました。

 

21-22シーズンはカンファレンスリーグ優勝、そして22-23シーズンはヨーロッパリーグ準優勝と、カップ戦での強さを発揮してきたローマですが、激闘ゆえのチームへの負担は大きく、終盤戦は失速し、欧州カップ戦出場権獲得も危うい状況でしたが、何とかカップ戦出場権を獲得することが出来ました。

23-24シーズン、就任3年目を迎えるモウリーニョ体制の下、堅守をベースとしたサッカーがしっかり浸透し、あとは攻撃力アップや選手層の薄さといった22-23シーズンの課題を上手くクリアできれば、2000-01シーズン以来、23年ぶりのスクデット獲得も見えてくるかもしれません。

 

22-23シーズンは攻撃的サッカーを展開したナポリが33年ぶりのスクデットを獲得しましたが、23-24シーズンはイタリアの伝統として知られてきた堅守をベースとしたサッカーでローマの復権を期待したいですし、セリエAで様々なスタイルのクラブが凌ぎを削り合い、イタリアの復権が決してフロックではなかったところを見せてほしいですね。

これまで数多くのチームでタイトルをもたらしてきたモウリーニョ監督は、ロマニスタが長らく欲していたタイトルをもたらすことが出来るのか、23-24シーズンの補強と戦いぶりに注目です。

 

他に気になるチームはありますか?

プレミアリーグ(イングランド)

 

ブンデスリーガ(ドイツ)

 

リーガエスパニョーラ(スペイン)

 

セリエA(イタリア)

 

リーグアン(フランス)

いつもありがとうございます!

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