アトレティコ・マドリード2023夏の最新移籍情報まとめ!補強ポイントや狙ってると噂の獲得候補・退団選手リストも調査!

アトレティコ・マドリードファンの皆さん、こんにちは。

 

2011-12シーズン途中から就任し、23-24シーズンで11シーズン目に突入し、長期政権を築くディエゴ・シメオネ監督の下、徹底した守備とハードワークからの堅守速攻スタイルを貫き、2010年代からはレアル・マドリードバルセロナと共にラ・リーガ3強の地位として覇権を争ってきました。

しかし、20-21シーズンに7シーズンぶり通算11回目のラ・リーガ制覇を成し遂げたものの、21-22シーズンは攻撃的なサッカーへの転換に失敗し、上位陣から早々と突き放されてしまい、中盤戦からはチャンピオンズリーグ準々決勝のマンチェスター・シティ戦での“5-5-0”という守備偏重のフォーメーションをとるなど、再び守備的なサッカーへと原点回帰し、何とかリーグ戦3位を保ちました。

 

そして再びラ・リーガ制覇を狙った22-23シーズンですが、開幕2戦目の第2節ビジャレアル戦で早くも黒星を喫し、第6節のマドリード・ダービーでも敗れ、スタートダッシュに失敗してしまいました。

またカディスマジョルカにも取りこぼし、カタールW杯の中断期間に入る前にリーグ戦5位で折り返しました。

またチャンピオンズリーグのグループステージでもポルトクラブ・ブルージュレバークーゼンにそれぞれ1敗ずつ喫し、グループ最下位での敗退という屈辱を味わってしまいました。

 

22-23シーズンはレアル・マドリードの躓きもあり、一時はリーグ戦2位まで上がったものの、首位バルセロナとの勝ち点差は大きく、結局首位バルセロナと勝ち点差11ptのリーグ戦3位でフィニッシュし、2シーズンぶりの覇権奪還とはなりませんでした。

アトレティコの強さの象徴である固い守備は、21-22シーズンはリーグ戦43失点、22-23シーズンは33失点と影を潜め、リーグの覇権争いからもレアル・マドリードバルセロナからは大きく突き放されています。

守備偏重のサッカーから攻撃的なサッカーへの転換を試みたものの、ここ2シーズンは上手くいかず、この夏の移籍市場ではCBやSBを中心に守備陣への補強が進んでおり、原点回帰のアトレティコ・マドリードに期待したいところですし、今後の補強戦略にも大きく影響が出てくることでしょう。

 

ということで今回は、就任12シーズン目に突入するシメオネ監督の下、原点回帰を試みタイトル争いに積極的に絡んでいこうと試みるアトレティコ・マドリードの2023年夏

  • 最新移籍情報と補強ポイント
  • 狙っていると噂の獲得候補選手
  • 退団が予想される選手
  • まとめ

の順でお伝えしていきます。

他に気になるチームはありますか?

プレミアリーグ(イングランド)

 

ブンデスリーガ(ドイツ)

 

リーガエスパニョーラ(スペイン)

 

セリエA(イタリア)

 

リーグアン(フランス)

最新移籍情報と補強ポイント

最新移籍情報

現時点で決まっているアトレティコ・マドリードの新加入・退団選手は以下の通りです。

 

〈加入〉

POS. 選手名 年齢 前所属 移籍形態(移籍金)
DF ハビ・ガラン 28 セルタ 完全移籍(500万€、4年)
サンティアゴ・モウリーニョ 21 ラシン(ウルグアイ) 完全移籍(270万€、5年)
チャグラル・ソユンジュ 27 レスター 完全移籍(フリー、4年)
セサル・アスピリクエタ 33 チェルシー 完全移籍(フリー、1年)

 

ハビ・ガラン(スペイン)

生年月日:1994年11月19日(28歳)
ポジション:LSB、LWG

縦への推進力が強く、ドリブル成功数の多さを誇り、左サイドからの高精度のクロスを供給し、チャンスメイクしていく攻撃的な側面に加え、21-22シーズンはタックル成功数がラ・リーガ全体で2位(97回)、地上戦でのデュエル勝利数はラ・リーガ全体で1位(232回)と守備面での強さも際立ち、攻守両面で高い能力を発揮するリーガ屈指のLSBです。

 

2019年1月にウエスカに加入後、LSBのレギュラーとして定着し、主力として活躍すると、21-22シーズンからはセルタに加入し、ここでも左サイドバックのレギュラーに定着して、2シーズン連続でラ・リーガ37試合に出場し、主力として活躍しました。

22-23シーズンもラ・リーガでチームトップのドリブル成功数(72回)、タックル成功数(104回)、地上戦でのデュエル勝利数(249回)を記録し、攻守にわたり活躍しました。

 

そんな中で、7月3日にアトレティコ・マドリードハビ・ガランを完全移籍で獲得したことを正式発表しました。

契約期間は2026年6月末までの3年契約で、移籍金は500万ユーロ(約7億9000万円)となっています。

ハビ・ガランの現在の市場価値は1200万ユーロ(約18億6000万円)で、格安での獲得となりましたが、U-21スペイン代表DFのマヌ・サンチェスを譲渡することで移籍金を抑えることが出来たようです。

攻守においてダイナミズムを発揮するハビ・ガランのプレースタイルは、シメオネ監督の志向するサッカーにもマッチすることでしょう。

近年はリーガでの実績も十分残しており、スペイン代表初招集も期待されています。

長く2部で戦ってきた苦労人がリーガのトップクラブにステップアップを果たし、さらに進化を遂げることが出来るのか、注目ですね。

 

 

チャグラル・ソユンジュ(トルコ代表)

生年月日:1996年5月23日(27歳)
ポジション:CB

対人の強さとカバーリング範囲の広さを武器に、気持ちを前面に出しつつも、冷静沈着な対応を見せるCBです。

また攻撃面でもビルドアップの起点となることも多く、マグワイアの移籍後、レスターの最終ラインを支え、2019-20シーズンにはプレミアリーグ年間ベストイレブンにも選出されました。

 

2018年8月にフライブルクからレスターに加入し、22-23シーズンまでの在籍5シーズンで公式戦通算132試合に出場し、21-22シーズンもリーグ戦28試合に出場しましたが、シーズン前半戦に戦線離脱していたフォファナエヴァンスが復帰した終盤戦はベンチスタートが主となり、軽率なミスなどが目立ち、序列が徐々に下がり始めました。

そして22-23シーズンは、リーグ戦出場はわずか7試合と、出場機会を大きく失ってしまいました。

 

ソユンジュレスターとの契約は22-23シーズン終了後に満了し、シーズン終了後にソユンジュのフリーでの獲得を目指し、アトレティコ・マドリード以外にもローマガラダサライインテルなど多くの強豪クラブが名乗りを上げていましたが、7月5日にアトレティコ・マドリード、2027年6月末までの4年契約での完全移籍でソユンジュを獲得したことを発表しました。

ここ数シーズンは、満足のいく出場機会を得ることは出来ず、フラストレーションがたまる状況だったソユンジュですが、即戦力と期待される新天地での活躍で、かつてプレミアリーグ屈指のCBと評されたソユンジュは再び自身の評価を上げることが出来るのか、注目ですね。

 

 

セサル・アスピリクエタ(スペイン代表)

生年月日:1989年8月28日(33歳)
ポジション:RSB、LSB、CB

2012年にチェルシーに加入後、正確なクロスや果敢な攻め上がりといった攻撃面や、献身的なプレッシングなどの守備面での貢献も大きく、最終ラインならどこでもこなせるユーティリティ性を武器に活躍し、チームのキャプテンとして活躍してきました。

チェルシーでは在籍11シーズンで公式戦通算508試合に出場し、2度のプレミアリーグ優勝やビッグイヤー獲得をはじめ、9個のタイトル獲得に貢献してきました。

アスピリクエタが加入して以降、スタイルが異なる数多くの監督がチェルシーを率いてきましたが、出場機会を失うことはほとんどなく、指揮官からの厚い信頼を寄せられていました。

 

22-23シーズンも公式戦32試合に出場し、キャプテンとしてチームを牽引してきましたが、歴史的な低迷に陥ったチェルシーはスカッド再編に乗り出し、これまでの主力が多く退団する中、アスピリクエタも契約をあと1年残している中で契約解消し、退団したことを発表しました。

移籍先としてはインテルが当初有力でしたが、7月6日にアトレティコ・マドリードアスピリクエタを完全移籍で獲得したことを発表し、契約期間は2024年6月末までの1年契約となっています。

 

3バックの右やRSBもこなせるユーティリティ性はもちろんのこと、チェルシーに多くのタイトルをもたらした経験とキャプテンシーはアトレティコ・マドリードにとっても大きな財産となることでしょう。

アスピリクエタの経験値がどれほどチームに還元されるか、23-24シーズンの活躍に注目ですね。

 

 

〈退団〉

POS. 選手名 年齢 移籍先 移籍形態(移籍金)
DF マット・ドハーティ 31 未定 契約満了
セルヒオ・レギロン 26 トッテナム レンタル終了
MF ジェフリー・コンドグビア 30 マルセイユ 完全移籍(800万€、4年)

 

ジェフリー・コンドグビア(中央アフリカ代表)

生年月日:1993年2月15日(30歳)
ポジション:DMF、CMF

身長188㎝の長身と屈強な肉体からの対人の強さを前面に出しつつ、しなやかさや巧さも兼ね備え、チームの守備を引き締める大型CMFです。

視野の広さを生かし、前線へ精度の高いパスを供給するなど、ビルドアップ面での貢献度も高く、屈強なフィジカルを生かしたボールキープも大きな武器となります。

 

2010年11月に17歳でRCランスでプロデビューを果たすと、翌2011-12シーズンにはリーグ戦32試合に出場し、一気に欧州強豪クラブの注目を集める存在となりました。

その後セビージャモナコを経て、2015年7月にはインテルに移籍し、順調にキャリアアップしていくかのように見えました。

しかし、インテルでは主力として絶対的な地位を築くには至らず、2017年8月からはバレンシアでプレーし、2020年11月にアトレティコ・マドリードに加入しました。

 

アトレティコ・マドリードでは、ボランチだけでなく3バックでも起用され、3シーズンで公式戦通算93試合に出場しましたが、22-23シーズンはリーグ戦20試合に出場と、3シーズンの中で最も少なくなり、1月15日に行われたラ・リーガ第17節アルメリア戦以降はスタメンでの出場はありませんでした。

この状況を受けて、アトレティコ・マドリードからの移籍に向けて動き出し、6月30日にマルセイユへの完全移籍での加入が正式発表されました。

モナコに在籍していた2014-15シーズン以来、9シーズンぶりのリーグ・アン復帰となり、加えてマルセイユの新監督にはバレンシア時代の恩師であるマルセリーノ監督が就任し、再び共闘することになりました。

30歳とベテランの域に入りつつあるコンドグビアの新天地での活躍にも注目ですね。

 

 

補強ポイント

アトレティコ・マドリードの2023年夏の移籍市場での補強ポイントとして、

  1. CMF
  2. DFラインの補充
  3. ストライカー

が挙げられるでしょう。

 

CMF

まずアトレティコ・マドリードの補強ポイントとして挙げられるのは、CMFでしょう。

チームの中心として活躍してきたコケは健在しつつも、マルコス・ジョレンテはシーズン終盤に筋肉の怪我により離脱してしまいました。

サウールも21-22シーズンのチェルシーへのレンタル移籍以降、これまでのようなパフォーマンスを見せるには至らず、ヴィツェルコンドグビアが3バックに入ることもあり、陣容だけでなく強度も不足しています。

“3-5-2”のフォーメーションを採用しているアトレティコ・マドリードの中盤は、アンカーの前に2枚のインサイドハーフを置く形になりますが、アンカーでもインサイドハーフでもどちらでも獲得しておきたいポジションですね。

 

 

DFラインの補充

これまでのアトレティコ・マドリードの強さの象徴ともいえる堅守の中心だったDFラインの整備は再建に不可欠であり、ここまでの移籍期間で最も積極的に補強を行っているポジションです。

22-23シーズンは、サビッチヒメネスが怪我がちで負傷離脱も多く、ヘイニウドも十字靭帯断裂により3月から長期離脱し、新シーズンの開幕に間に合わないのは確実となっています。

残るCBはエルモソのみとなり、本来CMFのヴィツェルも3バックでの起用が多かった22-23シーズンでの現状を受け、レスターからソユンジュチェルシーからアスピリクエタを獲得し、積極的に動いています。

しかし3バックの強度を高めるだけでなく、両WBのバックアッパーを含め、DFライン全体の選手層の拡充を図るうえで、まだ補強が必要かもしれません。

 

 

ストライカー

22-23シーズン、ラ・リーガで全38試合に出場すると、15得点17アシストを記録、わずか3得点に終わった21-22シーズンから見事に復活を遂げ、キャリアハイに近い活躍を見せたグリーズマンは健在のものの、チーム2位のリーグ戦13得点を上げたモラタに移籍の噂が出ており、チェルシーへのレンタル移籍から復活したジョアン・フェリックスも去就が不透明な状況となっています。

冬の移籍期間で獲得したデパイも負傷離脱を繰り返し、ストライカーはコレアのみとなる可能性もあり、グリーズマンとコンビを組むストライカーの獲得も求められるでしょう。

 

 

 

狙っていると噂の獲得候補選手

では、挙げられた補強ポイントに沿って、狙っていると噂の獲得候補選手を取り上げます。

 

CMF

ピエール・エミル・ホイビュア(トッテナム/デンマーク代表)

生年月日:1995年8月5日(27歳)
ポジション:CMF、DMF

粘り強く強度の高い守備を持ち味としつつ、足元の技術の高さやパス精度の高さもあり、豊富な運動量でピッチを駆け回り、攻守両面で貢献度が高いCMFです。

闘志を前面に出したプレーでチームを鼓舞するキャプテンシーの高さもあり、所属するトッテナムだけでなく、デンマーク代表でも代えが効かない存在となっています。

 

2013年にバイエルン・ミュンヘンでプロデビューを果たし、当時監督を務めていたグアルディオラ監督から「セルヒオ・ブスケッツの再来」と称されていましたが、バイエルンでは十分な出場機会を得ることが出来ず、アウグスブルクシャルケへのレンタル移籍を経て、2016年7月にサウサンプトンに移籍しました。

サウサンプトン加入後、3シーズン目となった2018-19シーズンに主力として定着し始め、リーグ戦31試合で4得点を記録し、その後モウリーニョ監督がホイビュア獲得を熱望した結果、2020年8月に移籍金1500万ポンド(約27億4000万円)でトッテナムに加入しました。

 

トッテナム加入後は、3シーズン連続でリーグ戦35試合以上出場し、モウリーニョコンテといった世界を代表する名将からの厚い信頼を得て、ボランチの一角としての不動の地位を築いています。

しかし、ポステコグルー新監督が就任したことにより、去就が不透明な状況となっており、アトレティコ・マドリード以外にも古巣バイエルン・ミュンヘンホイビュア獲得に関心を示しています。

トッテナムとの契約は2025年6月末まで残しており、チームにとって代えが効かない存在となっているホイビュアの放出をそう簡単に許すわけにはいかないでしょう。

現在の市場価値は4500万ユーロ(約69億8000万円)程度となっており、高額な移籍金が必要となってきますが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

ソフィアン・アムラバト(フィオレンティーナ/モロッコ代表)

生年月日:1996年8月21日(26歳)
ポジション:DMF、CMF

昨年行われたカタールW杯でアフリカ勢史上初のベスト4に進出したモロッコ代表で、全7試合でスタメンフル出場を果たした中心メンバーであり、今大会で最もブレイクしたプレーヤーの一人です。

現在所属するフィオレンティーナでも22-23シーズンはセリエAで29試合に出場し、コパ・イタリアやカンファレンスリーグの準優勝にも大きく貢献しました。

“3つの肺を持つ男”と称される程の豊富な運動量を持ち、モロッコ代表やフィオレンティーナでは4-3-3のアンカーで起用され、ピッチを縦横無尽に駆け回り、鋭い読みと激しいタックルで相手の攻撃の芽を潰していきます。

またカウンターの起点として、前線に正確なパスを供給するなど、パス精度の高さにも定評があります。

かつて“闘犬”の異名をとった元イタリア代表のジェンナーロ・ガットゥーゾは「まるでかつての私のようだ」とアムラバトのプレーを評価しています。

 

この活躍を受けて、バルセロナブスケツの後釜としてアムラバトをリストアップしているとの報道もありましたが、確かにパス精度の高さはあるものの、ボールを落ち着けたり、リズムを作り出すという点でブスケツの代わりになるかという点に関しては疑問の声も上がり、自身のプレースタイルと少し異なるところもあります。

逆にアトレティコ・マドリードの方がアムラバトのプレースタイルに合うサッカーであり、シメオネ監督も好むプレーヤーともいえるでしょう。

 

現在の市場価値は3000万ユーロ(約46億5000万円)程度となっており、既にモロッコ代表のレグラギ監督も、アムラバトの移籍を優先するために代表からの早期離脱を許可するなど、この夏での移籍は確実視されています。

アトレティコのサッカーにさらなる強度を増す存在として加入を期待したいところですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

DFラインの補充

ロジェール・イバニェス(ローマ/ブラジル代表)

生年月日:1998年11月23日(24歳)
ポジション:CB、RSB、DMF

身体能力の高さを武器に、スピードや空中戦での強さ、カバーリング範囲の強さを誇るだけでなく、足元の技術の高さやパス精度の高さを生かし、ビルドアップでも貢献度の高い万能型のCBです。

カタールW杯の代表メンバー入りは逃したものの、昨年9月にブラジル代表デビューを果たし、これからのセレソンの主軸としての成長も期待されています。

 

2019年1月にフルミネンセからアタランタに加入し、その後2020年1月にローマに2021年6月末までのレンタル移籍で加入すると、2019-20シーズンの後半戦はセリエAで9試合に出場し、翌20-21シーズンはCBの主力に定着、セリエAで30試合に出場しました。

完全移籍に切り替わって加入した21-22シーズンは、モウリーニョ監督からの信頼を得て、公式戦51試合に出場し、カンファレンスリーグ優勝にも大きく貢献、22-23シーズンも公式戦48試合に出場して、ヨーロッパリーグ準優勝にも貢献する活躍を見せました。

 

22-23シーズンのセリエAで、タックル成功数(67回)はチーム2位、インターセプト数(66回)はリーグ2位、クリア数(91回)もチーム2位と高いスタッツを残し、守備陣の中心として活躍しているイバニェスですが、財政難問題を抱えるローマイバニェスの売却に踏み切る可能性も否定できず、イバニェスローマの契約は2025年6月末まで残っていますが、移籍金3000万ユーロ(約46億5000万円)前後のオファーがあれば交渉に応じる姿勢のようです。

現在、アトレティコ・マドリードトッテナムイバニェス獲得に関心を示しており、アトレティコへの加入が決まってもそのまま難なくフィットできることでしょう。

ローマでの活躍と同様、チームの守備陣の中心として、後方から引き締める働きが期待され、ブラジル代表への定着も狙っていきたいイバニェスですが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

アルナウ・マルティネス(ジローナ/スペインU-21代表)

生年月日:2003年4月25日(20歳)
ポジション:RSB、CB、RMF

サイドバックとしては標準以上の身長182㎝のサイズを誇り、身体能力の高さを生かした対人守備の強さに定評があるだけでなく、足元の技術の高さや戦術理解度の高さ、パスセンスの高さを武器に、“偽サイドバック”として活躍しています。

RSBだけでなく、CBでも対応できるポリバレント性の高さもあり、20歳とは思えないほどの落ち着きを見せます。

 

バルセロナの下部組織出身で、その後ジローナの下部組織に加入すると、2020年12月にトップチームデビューを果たし、21-22シーズンはラ・リーガ2部で36試合に出場し、1得点6アシストを記録、チームのラ・リーガ昇格に大きく貢献すると、22-23シーズンはリーグ戦33試合に出場し、3得点4アシストを記録、ラ・リーガ初挑戦ながら、堂々たるプレーを見せました。

22-23シーズン、アウェーで行われたラ・リーガ第12節レアル・マドリード戦では、対峙したヴィニシウスを抑え込む活躍を見せ、1-1のドローに持ち込むなど、トップレベルの対人守備を見せ、この活躍を受けて古巣のバルセロナが獲得に乗り出すなど、多くの強豪クラブの注目を集める存在となりました。

 

アトレティコ・マドリードアルナウ・マルティネス獲得に関心を示しており、契約解除金は2000万ユーロ(約30億9000万円)と比較的安価に設定されているようです。

アトレティコ・マドリード加入となれば、RWBはナウエル・モリーナアルナウ・マルティネスとのハイレベルなポジション争いが繰り広げられますが、LWBや3バックの右での起用も予想され、対人守備の強さはもちろんのこと、ビルドアップ能力の高さや戦術理解度の高さもシメオネ監督から重宝されることでしょう。

加入が楽しみな逸材ではありますが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

ストライカー

フェラン・トーレス(バルセロナ/スペイン代表)

生年月日:2000年2月29日(23歳)
ポジション:LWG、CF、RWG

足元の技術の高さとサッカーIQの高さを持ち、様々なポジションで対応できる万能型のアタッカーであり、21-22シーズンの冬の移籍市場で、マンチェスター・シティから移籍金5500万ユーロ(約77億円)で獲得し、シーズン後半戦でリーグ戦は4得点4アシストを記録、ヨーロッパリーグでも6試合で2得点2アシストとまずまずの成績を収めました。

しかし22-23シーズンは大型補強の煽りを受け、出場機会が減少し、リーグ戦33試合に出場したものの、スタメン起用は14試合と少なく、序列も低くなっています。

頭の良さや技術の高さは評価されているものの、リーグ戦4得点と決定力の低さも大きく響いています。

 

移籍金5500万ユーロの額に見合った活躍を見せるには至っていませんが、この万能型のアタッカーに対しては各ビッククラブも注目しており、アトレティコ・マドリード以外にも、マンチェスター・シティのコーチ時代に指導していたアルテタ監督率いるアーセナルフェラン・トーレス獲得に関心を示しています。

シャビ監督はフェラン・トーレスを来季の戦力として加えているようですが、バルセロナの中ではある程度の移籍金収入を見込める存在として、オファー次第では放出に前向きになる可能性も高いといえるでしょう。

 

当のフェラン・トーレスバルセロナを離れる意思は無いものの、22-23シーズンの現状から打破しない限りは、さらに出場機会も減り、スペイン代表からも遠ざかってしまいかもしれません。

逆にアトレティコ・マドリードに加入して、グリーズマンとの連携がどうなるかも見てみたいですね。

まだ23歳とこれからのプレーヤーであるフェラン・トーレスはどうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

 

退団が予想される選手

次に、退団が予想される選手を取り上げます。

 

レナン・ロディ(ブラジル代表)

生年月日:1998年4月8日(25歳)
ポジション:LSB、LMF
移籍先候補:マルセイユ、ノッティンガム・フォレスト

縦への推進力の強いドリブル突破と、精度の高いクロスを武器とする攻撃的なLSBであり、守備面でも粘り強さや果敢なタックルを見せ、シメオネ監督が求めるスタイルにも適応してきました。

カタールW杯の代表メンバー入りは逃しましたが、2019年10月にブラジル代表デビューを果たし、16試合のキャリアを誇ります。

 

2019年7月にアトレチコ・パラナエンセからアトレティコ・マドリードに移籍し、当初は環境の変化の適応に苦しんだものの、シメオネ監督やチームメイトのサポートもあり、徐々に調子を取り戻し、2019-20シーズンはリーグ戦32試合に出場して、主力として活躍しました。

しかし、4バックから3バックに変更していくにつれ、LWBのポジションにはロディだけでなく、カラスココケも起用されるようになり、出場機会は徐々に減少していき、22-23シーズンの夏の移籍市場終了間際に、レンタル移籍でノッティンガム・フォレストに加入しました。

 

22-23シーズンはノッティンガム・フォレストでリーグ戦28試合に出場し、うち26試合は先発出場して定位置を確保していました。

しかしチャンピオンシップの降格争いに巻き込まれていたチームはロディのレンタル契約に付随していた3000万ユーロ(約42億7000万円)の買取オプションを行使するかどうか決断するには至らず、何とかチームはプレミアリーグ残留を果たしたものの、買取オプションを行使せず、一旦アトレティコへ復帰という形になっています。

 

アトレティコに復帰しているものの、シメオネ監督との関係も今一つ良くなく、ハビ・ガランという強力なライバルも加わり、ロディが出場機会を確保するのは厳しい状況となっています。

現時点ではノッティンガム・フォレストへの完全移籍の可能性や、マルセイユへの移籍の可能性もありますが、どうなるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

サウール・ニゲス(元スペイン代表)

生年月日:1994年11月21日(28歳)
ポジション:CMF、LMF、DMF
移籍先候補:アル・ナスル

利き足の左足からのパス、シュート、ドリブルと高水準のものを持ち合わせ、守備面でも当たりの強さや粘り強さを見せ、シメオネ監督の下、在籍約9シーズンで公式戦通算378試合に出場し、攻守の切り替え役としてコケと共にアトレティコ・マドリードにおいて不可欠な存在として活躍してきました。

ところが21-22シーズン夏の移籍期間の終了期限間際にチェルシーへのレンタル移籍が決まり、自身初の国外挑戦となったものの、チェルシー移籍後の第4節アストン・ヴィラ戦でミスを連発し、前半のみで途中交代し、その後出場機会は減少、トゥヘル監督の構想外状態となり、リーグ戦わずか10試合、出場時間475分の出場にとどまってしまいました。

 

プレミアリーグでは苦い思いを味わってしまい、アトレティコ・マドリードに復帰した22-23シーズンですが、リーグ戦31試合に出場し、3得点1アシストを記録したものの、先発出場はわずか11試合で、出場時間は1,084分と、移籍前の20-21シーズン(2,033分)と比べると半減し、かつてのような不可欠な存在ではなくなってきたのかもしれません。

 

チェルシーの失敗から再起をかけた22-23シーズンですが、不完全燃焼に終わり、23-24シーズンもさらに序列が低下する可能性もあります。

現時点ではサウジアラビアのアル・ナスルサウール獲得に動いているとの報道もありますが、再びかつてのような輝きを取り戻すことが出来るのか、今後の動向に注目です。

 

 

ロドリゴ・リケルメ(スペインU-21代表)

生年月日:2000年4月2日(23歳)
ポジション:LWG、RWG、OMF
移籍先候補:マンチェスター・シティ

足元の技術の高さとパス精度の高さを兼ね備え、両サイドからドリブルやパスでチャンスメイクしていくアトレティコ・マドリードの下部組織出身の期待の逸材です。

スペインU-21代表では15試合で5得点のキャリアを記録し、今後の活躍でA代表招集も期待されます。

 

アトレティコ・マドリードの下部組織出身で、“ロロ”の愛称で親しまれるリケルメは、2019年9月にトップチームデビューを果たしたものの、出場機会を得ることは出来ず、ボーンマスミランデスのレンタル移籍を経て、22-23シーズンはジローナにレンタル移籍で加入しました。

ラ・リーガ初挑戦となった22-23シーズンでしたが、リーグ戦35試合に出場し、4得点4アシストを記録、チームの攻撃の中心として、堂々たる活躍を見せました。

 

現在はレンタル期間が終了し、アトレティコに復帰していますが、アトレティコで出場機会を確保出来るかどうかは微妙な状況であり、22-23シーズンもシメオネ監督がリケルメの出場機会確保を約束できないということから、ジローナへのレンタル移籍が決まったこともあり、23-24シーズンも他クラブへのレンタル移籍で経験を積ませる可能性が高いですが、マンチェスター・シティリケルメに対する関心を強めているとの報道も出ています。

2022年8月に、2028年6月末まで契約を延長し、契約解除金は6000万ユーロ(約94億6000万円)に設定されていることからも、リケルメに対する期待も高いことがうかがえますが、リケルメは23-24シーズン、どこでプレーすることになるでしょうか、今後の動向に注目です。

 

 

アルバロ・モラタ(スペイン代表)

生年月日:1992年10月23日(30歳)
ポジション:CF、LWG
移籍先候補:ローマ、ミラン、アル・イテファク

190㎝近い長身の高さだけでなく、足元の技術の高さやスペースへの抜け出しの巧さも兼ね備え、自らゴールを奪うだけでなくチャンスメイクにも長けている万能型のストライカーです。

多くのビッグクラブやスペイン代表でも活躍し、カタールW杯では日本戦で先制点となるヘディングシュートを決めました。

 

アトレティコ・マドリードの下部組織から、ヘタフェの下部組織を経て、2008年7月にレアル・マドリードの下部組織に加入すると、2010-11シーズンにトップチームデビューを果たし、その後出場機会を増やして、2013-14シーズンはラ・リーガ23試合に出場、8得点を上げました。

翌2014-15シーズンからはユベントスに加入し、スクデット獲得など多くのタイトル獲得に貢献すると、その後はレアル・マドリードチェルシーアトレティコ・マドリードユベントスと渡り歩き、22-23シーズンはアトレティコ・マドリードでプレーしました。

 

22-23シーズンはCFとして起用され、ラ・リーガで36試合に出場して、13得点2アシストを記録し、グリーズマンと共に攻撃陣を牽引する活躍を見せましたが、モラタアトレティコとの契約は2024年6月末までと、契約満了まで1年を切り、現在も契約延長に向けて交渉を続けているものの、契約延長するためには減俸を受け入れなければならず、ここで上手くまとまらなければ移籍に向けて動きが活発化してくることでしょう。

 

現時点でモラタ獲得には、ミランローマアル・イテファクなどが動いているとされ、1200万~2000万ユーロ(約18億8000万円~約31億3000万円)の契約解除条項が存在すると報道されています。

ほぼ2シーズン以上、同一クラブでプレーしたことがない流浪のストライカーはまたしても新天地を求めることになるのか、今後の動向に注目です。

 

 

ジョアン・フェリックス(ポルトガル代表)

生年月日:1999年11月10日(23歳)
ポジション:ST、CF、LWG
移籍先候補:パリ・サンジェルマン、ベンフィカ

2019年夏に1億2600万ユーロ(約164億円)というクラブ史上最高額の移籍金でベンフィカから加入しましたが、加入後3シーズンで二桁得点以上を記録したシーズンはなく、莫大な移籍金に見合った活躍を見せるには至りませんでした。

加えて、22-23シーズン前半戦はリーグ戦14試合に出場し、4得点3アシストを記録したものの、スタメン出場は7試合と半分となっており、序列も大きく下がっていました。

 

シメオネ監督との関係悪化に加え、ジョアン・フェリックスはW杯決勝トーナメント1回戦のスイス戦後に、「ここでのプレー方法はアトレティコとは全く違うし、喜びも違う」とコメントし、クラブとの関係悪化を示唆していました。

この状況を受け、クラブは22-23シーズンの冬の移籍市場でジョアン・フェリックスの放出を進め、1月11日にチェルシーへの買取オプション付きの半年レンタル移籍が決まりました。

 

チェルシーの冬の超大型補強の第一弾となり、大きな期待が寄せられていましたが、デビュー戦となった1月12日のリーグ戦第7節フラム戦で後半途中で一発退場となり、その後も得点を量産することは出来ず、22-23シーズン後半戦はリーグ戦16試合に出場し、一定のプレー時間を得たものの、わずか4得点に終わり、買取オプションを行使することなく、レンタル期間終了により現在はアトレティコに復帰しています。

 

シメオネ監督との不和から移籍したこともあり、復帰しても出場機会を得るのは厳しい状況であり、チェルシーで結果を残せなかったこともあり、多額の移籍金を支払って獲得するまででもないと、多くのクラブはジョアン・フェリックスに対する関心を薄めているようです。

現時点ではパリ・サンジェルマンと古巣のベンフィカが移籍先の有力候補に挙げられていますが、クラブは完全移籍での放出を目指しつつも、レンタルや移籍金の引き下げなどでの放出も模索していくようです。

苦しい状況に置かれたジョアン・フェリックスは、23-24シーズンで巻き返すことは出来るのか、今後の動向に注目です。

 

 

 

まとめ

いかがでしたか。

 

今回は、2023年夏のアトレティコ・マドリードの最新移籍情報と補強ポイント狙っていると噂の獲得候補選手退団が噂される選手を取り上げました。

 

ここ2シーズンは、シメオネ監督が徹底し、アトレティコ・マドリードの強さの象徴ともいえる堅守に綻びが見え、優勝争いにほとんど絡むことは出来ませんでした。

やはり強いアトレティコといえば、レアル・マドリードバルセロナの強力な攻撃陣をも跳ね返す堅守だと改めて思い起こさせるシーズンになりましたね。

 

財政難問題を抱えていることもあり、レアル・マドリードバルセロナのようにビッグネームを獲得するのは難しいですが、シメオネ監督の戦術がチームに浸透し、スタイルを徹底することが出来れば、再びタイトル獲得も見えてくることでしょう。

逆にここ2シーズン、タイトルを獲得することが出来ておらず、23-24シーズンも同じような戦いぶりとなれば、シメオネ監督の進退問題にも発展してくることでしょう。

シメオネ監督の真価を問われる23-24シーズンになりそうですが、再びラ・リーガの覇権争いに加わるべく、堅守速攻の原点回帰を目指すアトレティコ・マドリードのこの夏の移籍市場での動向にも目が離せませんね。

 

他に気になるチームはありますか?

プレミアリーグ(イングランド)

 

ブンデスリーガ(ドイツ)

 

リーガエスパニョーラ(スペイン)

 

セリエA(イタリア)

 

リーグアン(フランス)

いつもありがとうございます!

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