ウルブスファンの皆さん、こんにちは。
今回は、プレミアリーグの古豪ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ・フットボール・クラブを取り上げます。
昇格と降格を繰り返し、長く低迷が続いていましたが、2016年に中国の投資会社グループ復星国際がクラブを買収し、2017年夏にヌーノ・エスピリート・サント監督を招聘。
17⁻ー18シーズン、2部としては圧倒的な戦力を揃えてチャンピオンシップを優勝し、プレミアリーグに昇格し、その後も7位、7位と好成績をキープしてきました。
さらにクリスティアーノ・ロナウドやモウリーニョの代理人を務めるジョルジュ・メンデスが相談役としてクラブ経営に関わっており、ルベン・ネヴェス、ジョアン・モウチーニョ、ポデンセ、ルイ・パトリシオをはじめ、多くのポルトガル人が加入し、チームの躍進に貢献してきました。
昨シーズンは、ラウール・ヒメネスの大怪我による長期離脱もあり、プレミアリーグ13位に終わり、ヌーノ監督は退任し、今シーズンからは同じポルトガル人指揮官のブルーノ・ラージ監督が就任しました。
今シーズンは、プレミアリーグ開幕3連敗と少し不穏な雰囲気が流れましたが、その後盛り返し、現在リーグ戦8位に位置しています。
ビッククラブとの対戦にも引けを取らず、2022年最初の試合となったアウェイでのマンチェスター・ユナイテッド戦にも勝利し、ラングニック監督就任後無敗を保っていたユナイテッドに初めて土をつけました。
得点数はリーグで下から2番目の14得点ですが、失点数は14失点とリーグ2番目となっており、強固な守備戦術を駆使し、リバプールやチェルシーなど強力な攻撃陣を擁するチームも苦しめてきました。
再び上位を狙える位置に付き、カップ戦出場権獲得圏内に絡んでいくためにも、この冬の移籍市場での動きには注目が集まります。
ということで今回は、ウォルバーハンプトンの2022年冬の
- 最新移籍情報と補強ポイント
- 狙っていると噂の獲得候補選手
- 放出が予想される退団選手
- まとめ
の順にお伝えしていきます!
最新移籍情報と補強ポイント
現在のウォルバーハンプトンは、ヌーノ監督時代の“3-4-3”のフォーメーションを採用していますが、対戦相手によって、WBを下げて、より守備的な戦術を取ることもあります。
ラージ監督は戦術家として名高く、ベンフィカでの監督時には“4-4-2”を採用しており、今シーズンは、ヌーノ政権下でのフォーメーションをベースにしながらも、徐々にラージ監督のカラーを出してくることでしょう。
かねてからラージ監督はメディアに対して、「CBと現チームにはいないタイプのWGとストライカーの補強を希望している」とコメントしています。
①CB
CBに関しては最優先課題といえるでしょう。
現在の3バックは右からキルマン、コーディー、サイスが起用されていますが、サイスは現在モロッコ代表としてアフリカ・ネーションズカップに参加するため離脱中、ボリーは負傷離脱を繰り返し、今シーズンはリーグ戦に未だ出場できていません。
また開幕前に獲得したモスケラも現在負傷離脱中で、今シーズンのリーグ戦出場はありません。
中盤のデンドンカーをCBとして起用することも出来ますが、この冬の移籍市場でCBを1枚獲得しておきたいところです。
②WG&ストライカー
WG&ストライカーに関しては、ラージ監督の戦術のバリエーションを増やすために必要なのかもしれません(また得点力不足も背景にあることでしょう)。
CFのラウール・ヒメネスは昨シーズンの頭蓋骨骨折の大怪我の影響もあるのか、今シーズンは3得点と、かつての決定力の高さは影を潜めています。
また、WGもペドロ・ネトやポデンセ、トリンコンなどは自らドリブルを仕掛け、タメを作るタイプであり、同じWGでもまた違ったタイプを求めているのかもしれません。
トラオレの去就も噂されているだけに、ここもCBほどではありませんが、補強ポイントとして挙げられるでしょう。
さらに、マンチェスター・ユナイテッドからの強い関心が伝えられているルベン・ネヴェスにも移籍の可能性もあり、ルベン・ネヴェスの移籍に備えて、攻守に高い能力を持つCMFを確保しておきたいところでしょう。
狙っていると噂の獲得候補選手
① ブノワ・バディアシル(モナコ/フランスU-21代表)
Best Of pic.twitter.com/knVvP6RvxL
— AS Monaco (@AS_Monaco) April 19, 2020
ポジション:CB
生年月日:2001年3月26日(20歳)
左足から出されるフィード精度が高く、195㎝のフィジカルを生かした対人守備の強さも併せ持ち、フランス国内では“NEXTヴァラン”との呼び声も高い、若きCBです。
現在は負傷離脱中ですが、昨シーズンのリーグアンでは35試合に出場、今シーズンもここまで12試合に出場しています。
ウルブスはバディシアルに対して関心を持ち続けており、2019年には3400万ユーロ(約42億円)のオファーを提示しましたが、拒否されました。
ウルブスだけでなく、ウェストハムやニューカッスルも獲得に興味を示しているようです。
戦術理解度や判断能力に課題を残すと評されていますが、屈強なウルブスのDF陣の中でも引けを取らないポテンシャルを秘めていると思いますので、ぜひウルブスでワールドクラスのCBへの成長の足掛かりを掴んで欲しいですね。
② ゴンサロ・イナシオ(スポルティング/ポルトガルU-21代表)
Here is a Gonçalo Inacio appreciation post @Sporting160_EN pic.twitter.com/AgTLzpDUte
— Jordan Bettencourt (@jdmjordan21) December 1, 2021
ポジション:CB、LSB
生年月日:2001年8月25日(20歳)
186㎝のフィジカルを生かした対人の強さと、左足から出される正確なフィードに定評がある、ポルトガル期待の若手CBです。
昨シーズンから所属するスポルティングで頭角を現し、昨シーズンはリーグ戦20試合に出場、今シーズンも3バックの右として起用され、ここまでリーグ戦13試合に出場しています。
スポルティングとは2025年6月までの契約を結んでおり、契約解除金は4500万ユーロ(約58億円)に設定されているようです。
ポルトガル人選手が多く在籍し、そして指揮官もポルトガル人と、これ以上馴染みやすい環境はないのではないでしょうか。
3バックの対応も問題と思われますし、ポルトガル・コネクションを生かして、ぜひとも獲得して欲しいですね。
③ 川辺 駿(グラスホッパー/日本代表)
川辺こんなにスーパーゴール決めたのね!!
本当に良い選手だ!
負けちゃったけど一時0-2から追いつくゴール。
大事な時に決めれるよね。
ここからもっと世界で羽ばたけ!!!#川辺駿 pic.twitter.com/c4Dl8arsug— ⚽️HARUTO⚽️ (@ERIKAYNWA0420) November 21, 2021
ポジション:CMF、OMF、DMF
生年月日:1995年9月8日(26歳)
2022.1.5 獲得決定。今シーズン終了までグラスホッパーにレンタル。
今シーズンの冬の移籍市場でのウルブスの補強第1号として、獲得が発表されました。
2021年夏に、サンフレッチェ広島からグラスホッパーに移籍し、主力としてスイスリーグ16試合に出場し、4得点2アシストを記録しています。
そしてわずか半年でプレミアリーグへの移籍が実現しました。
グラスホッパーは、復星国際の郭広昌CEOの妻がオーナーを務め、ウルブスからレンタル移籍をしている選手も在籍していますが、スイス国内では、川辺の移籍はレンタルで加入した選手たちの移籍とは違い、クラブ独自で動いたものだと報じているようです。
積極的な攻撃参加やパス精度の高さ、豊富な運動量に定評もあり、ボランチだけでなく、少し前目のポジションでもプレー可能です。
ラージ監督にとって、戦術の幅を利かせることが出来る選手として重宝されるのではないでしょうか。
現在の3-4-3のボランチでもハマりそうですし、4-4-2のボランチでも行けそうですね。
④ フース・ティル(フェイエノールト/オランダ代表)
POTM Guus Til is September’s Player of the Month, available in @easportsfifa #FUT now!
https://t.co/H6SNIG49k4 #FIFA22 pic.twitter.com/SFAF8qTI0e
— Eredivisie (@eredivisie) October 7, 2021
ポジション:CMF、OMF
生年月日:1997年12月22日(24歳)
高い技術と決定力を誇り、空中戦の強さやパス精度の高さも兼ね備えているオランダ代表の攻撃的MFです。
今シーズンから加入しているフェイエノールトでは、4-2-3-1のトップ下として、リーグ戦19試合で10得点2アシストを記録しています。
ウルブスはティルの獲得に関心を示しているようです。
現在の3-4-3のフォーメーションには少しハマらないと感じるかもしれませんが、4-4-2のボランチや、2列目のポジションで違いをもたらし、川辺と同じく、ラージ監督にとって戦術の幅を利かせる選手だといえるでしょう。
また、ヘディングでの得点も多くラウール・ヒメネスに代わるポストプレイヤーとしても期待できます。
⑤ ベン・ブレアトン・ディアス(ブラックバーン/チリ代表)
A brace for #SkyBetChampionship top scorer Ben Brereton Diaz #EFL | @Rovers pic.twitter.com/xVAgceSgqM
— Sky Bet Championship (@SkyBetChamp) September 29, 2021
ポジション:WG、CF
生年月日:1999年4月18日(22歳)
現在ウルブスに在籍するWG陣とは少し異なり、力強いドリブルで個人で局面を打開できるだけでなく、高い決定力も兼ね備えCFとしても起用できます。
現在所属するブラックバーンでは、チャンピオンシップで26試合20得点を記録し、得点ランキングで現在2位につけています。
イングランド代表のアンダーカテゴリーでプレーしてきましたが、A代表はチリ代表を選択し、昨年行われたコパ・アメリカにも出場しました。
ブラックバーンとの契約は今シーズン終了までで、ホームグロウン枠の選手ということもあり、ニューカッスルをはじめプレミアリーグのクラブがブレアトン獲得に関心を示しています。
ブラックバーンは現在チャンピオンシップ2位につけており、プレミアリーグ昇格の可能性もあるので、ブレアトンの引き抜きは厳しいかもしれませんが、得点力不足解消と戦術のオプションを増やすのに大きく貢献することでしょう。
⑥ ジョタ(セルティック/ポルトガルU-21代表)
— Euro Scout ⚽ (@EuroScoutt) January 3, 2022
ポジション:WG、ST
生年月日:1999年3月30日(22歳)
こちらも前述のブレアトンと同じく、現在のウルブスのWG陣にはいないタイプのWGです。
なおかつ、ポルトガル人!今シーズン、ベンフィカからセルティックにレンタル移籍で加入し、3トップの左として主に起用され、ここまでリーグ戦11試合で5得点4アシストを記録しています。
両サイドこなすことが出来、力強いドリブルだけでなく、強烈なミドルシュートも武器としています。
そして何よりも周りを生かすプレーをすることが出来、今シーズン、セルティックでは日本代表FW古橋享梧との抜群のコンビネーションを見せています。
ウルブスの3トップに入ったら、面白い存在になるでしょう。
放出が予想される退団選手
① DF ライアン・アイト・ヌーリ
— Euro Scout ⚽ (@EuroScoutt) January 3, 2022
生年月日:2001年6月6日(20歳)
移籍先候補:マンチェスター・シティ、PSG、リバプール、トッテナム、バルセロナ
2020年10月にアンジェからレンタル移籍で加入し、今シーズンから完全移籍で加入し、ここまでリーグ戦9試合に出場しています。
精度の高い左足からのクロスで攻撃面での貢献も高く、守備面においても高い貢献度を見せています。
第15節のリバプール戦では、サラーを完全に抑え込み、後半ATで交代するまで無失点の活躍を見せました。
この活躍もあり、多くのビッククラブの注目を集める存在となりました。
アイト・ヌーリの売却に関しては、現在のウルブスにおいて重要なピースになっていることに加え、前所属先のアンジェとの間に、アイト・ヌーリの売却で得た移籍金を50%折半する契約を結んでいるとされ、移籍金を多く得られないことから売却には消極的のようです。
しかし、ビッククラブの関心が強くなれば、移籍希望を出すことも予想されます。
② DF ネルソン・セメド
Nelson Semedo talks to the @premierleague about his first year at Wolves, milestones along the way and settling in with familiar faces. pic.twitter.com/kRzpof6Q1e
— Wolves (@Wolves) November 14, 2021
生年月日:1993年11月16日(28歳)
移籍先候補:アトレティコ・マドリッド
昨シーズン、バルセロナから加入し、リーグ戦34試合に出場、今シーズンも18試合に出場しており、ウルブスのRWBのファーストチョイスとして活躍しています。
しかし、トリッピアーがニューカッスルに移籍したアトレティコ・マドリッドがその後釜として、セメドを獲得候補リストにアップしているようです。
ウルブスとしては、放出する理由はないと思いますが、トッテナム移籍が噂されるトラオレとドハーティとのトレードの可能性も上がっており、もしかしたら移籍に動く可能性もあるかもしれません。トラオレの動向にかかっているところかもしれませんが、今後の動向に注目です。
③ MF ルベン・ネヴェス
Just some of Ruben Neves’ BEST Goals for Wolves pic.twitter.com/ZPNz2zNeoJ
— ً (@PrimeSirAlex) August 2, 2021
生年月日:1997年3月13日(24歳)
移籍先候補:マンチェスター・ユナイテッド
精度の高いパスでチームをコントロールするとともに、守備貢献度も高く、現在のウルブスにおいて、絶対的な存在と言えるでしょう。
ポルトガル代表でも定位置争いを繰り広げ、着実にステップアップしている中、ここ最近マンチェスター・ユナイテッドからの強い関心が伝えられています。
マンチェスター・ユナイテッドのウィークポイントでもあるボランチで、パス精度の高さや対人守備の強さも併せ持つルベン・ネヴェスはまさに打ってつけの存在といえるでしょう。
ウルブスとの契約は2024年まで残しており、4000万ポンド(約64億4000万円)以下のオファーは受け付けない姿勢をとっています。
ルベン・ネヴェスが抜けたら、新たなチーム作りへと動くことでしょう。今後の動向に注目です。
④ FW アダマ・トラオレ
\#アダマ・トラオレ、激走/
自陣でボールを回収すると、激しいプレスを受けながらもドリブルで前進!
最後はブルックスがたまらず足を引っ掛けてイエローカード。
#プレミアリーグ 第31節
ウルブス×ボーンマス
見逃し配信は #DAZN で▶https://t.co/BG8q03N5vF pic.twitter.com/6jRTXzhS3R— GOAL Japan (@GoalJP_Official) June 25, 2020
生年月日:1996年1月25日(25歳)
移籍先候補:トッテナム、リバプール、ウェストハム
開幕前から、ヌーノ前監督が就任したトッテナムへの移籍が噂されていましたが、実現せず。その後トッテナムは成績不振からヌーノ監督を解任し、コンテ監督が就任しましたが、コンテ監督がRWBとしてトラオレの獲得を希望しているとの報道もありました。
3-4-3のRWBでの起用には少し疑問符が付きますが、あの屈強なフィジカルを武器にコンテ監督の指導で守備力が付けば、世界屈指のWBに成長する可能性もあるでしょう。
ドハーティとのトレードの話も上がっており、かなり現実的になっています。
ウルブスとの契約は2023年6月までで、高値で売れるラストチャンスと見込んでおり、放出には前向きのようです。
決定力には難があるものの、重戦車のような突破力は相手の脅威となり、トッテナムだけでなく、リバプールやウェストハムからも高く評価されています。
2022年冬の移籍決定情報
加入選手
DF
- トティ・ゴメス (←グラスホッパー)
MF
- 川辺駿 (←グラスホッパー)
FW
- シキーニョ(フランシスコ・ソウザ・ドス・サントス) (←エストリル・プライア)
退団選手
まとめ
いかがでしたか。
今回は『ウルブス2022冬の補強ポイントと最新移籍情報まとめ!噂の獲得候補・退団選手リストも調査!』と題してお伝えしました。
今シーズンは監督交代もあり、これまでヌーノ監督が築き上げたウルブスのカウンタースタイルからの転換期に入るかもしれません。
これからラージ監督がどんな戦術を駆使し、プレミアリーグの上位戦線をかき回してくれるのか、期待したいと思います。
また来シーズンから加入する日本代表の川辺駿選手がどれだけの活躍を見せてくれるのかも期待していきたいですね。
他に気になるチームはありますか?
プレミアリーグ(イングランド)
ブンデスリーガ(ドイツ)
リーガエスパニョーラ(スペイン)
セリエA(イタリア)
リーグアン(フランス)
いつもありがとうございます!
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